今回は【シンプルに成績がブレーキする子の特徴】と題し、お話していきます。
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シンプルに成績にブレーキがかかる子の特徴は、【能力が足りない】【努力していない】といった分かりやすい理由ではありません。
むしろ、真面目で指示通りに動けて、周囲から見れば【ちゃんと頑張っている子】に多く見られます。
それなのに、ある時期から成績が伸びなくなる。
時間をかけて勉強しているのに結果が伴わない。この状態は、本人にとっても親にとっても大きなストレスになります。
このとき起きているのは、学力の限界ではなく【ブレーキ】がかかっている状態です。
車が前に進まないときにエンジンの性能だけを疑っても解決しないように、学習も同じです。
どこかに無意識のブレーキがかかっていると、いくらアクセルを踏んでもスピードは出ません。
勉強時間を増やす、塾を変えるといった対策が効かないのは、このブレーキに気づけていないからです。
本記事では、成績が止まりやすい子に共通する【やり方】【心】【環境】という三つのブレーキを整理し、なぜ頑張りが結果につながらないのかを紐解いていきます。
視点を少し変えるだけで、子どもの学びは驚くほどスムーズに動き始めます。
成績を上げる前に、まずはブレーキの正体を知ることから始めましょう。
【勉強のブレーキ】脳を動かさない【作業学習】
まず、成績がブレーキする子に最も多く見られるのが、【やり方】に問題を抱えているケースです。
本人は机に向かい、ノートも取り、宿題も欠かさずこなしている。
一見すると学習習慣は整っており、【努力はしている】と評価されやすい状態です。
しかし、結果が伸びない背景には、学習が知らないうちに【考える行為】ではなく【こなす作業】に変質してしまっている現実があります。
このタイプの子は、問題を解くことよりも【終わらせること】に意識が向きがちです。
ページを進める、マスを埋める、丸をもらう。
こうした外形的な達成感が学習の目的になり、思考は最小限に抑えられていきます。
本人に悪気はありません。むしろ、真面目だからこそ、与えられた課題をきちんと処理しようとする結果なのです。
しかし学習の本質は、量をこなすことではなく、脳をどれだけ動かしたかにあります。
作業としての学習が習慣化すると、理解は浅く、応用が効かなくなり、少し条件が変わっただけでつまずきます。
ここでは、成績にブレーキをかける代表的な【作業学習】の特徴を三つ取り上げ、なぜそれが伸びを止めてしまうのかを具体的に見ていきます。
①【消しゴム】で考えを全部消している
成績がブレーキする子に共通して見られる行動の一つが、間違えた瞬間に消しゴムでノートを真っ白にしてしまうことです。
一見すると丁寧で真面目な学習態度に見えますが、実はここに大きな落とし穴があります。
学習において最も価値があるのは【どこまで考え、どこでつまずいたか】という思考の過程です。
しかし消しゴムで消してしまうと、その痕跡ごと失われてしまいます。
子ども達の多くは、間違いを【なかったこと】にしたいと考えます。
丸をもらえなかった答えは失敗であり、早く消して正解に書き直すことが良い学習だと信じているからです。
その結果、【なぜそう考えたのか】【どこで勘違いしたのか】を振り返る機会が生まれません。
これは、せっかくの学習材料を自分で捨てているのと同じです。
さらに問題なのは、消す行為が思考停止の合図になっている点です。
間違えたら消し、正解を書き直す。
それで終わり。
考え直す前に作業として処理してしまうため、同じミスを何度も繰り返します。
本来であれば、間違いの横に考えを書き足したり、別の方法を試したりすることで理解は深まります。
成績を伸ばすために必要なのは、ノートをきれいにすることではありません。
消しゴムを使う前に、【なぜこうなったのか】を言葉にする習慣を持つことです。
消さない勇気が、学力のブレーキを外す第一歩になります。
②【わかった】と【できる】の混同
成績がブレーキする子によく見られるのが、【わかった】と【できる】を同じものとして扱ってしまう状態です。
授業を聞いてうなずき、解説を読んで理解した気になり、【もう大丈夫】と判断する。
しかし、いざ一人で問題を解くと手が止まる。
このズレは、学習が頭の中で完結してしまい、実践まで落とし込めていないことから生まれます。
【わかった】という感覚は非常に曖昧です。
説明を聞いて納得できると、人は理解したつもりになりますが、それはまだ受け身の状態にすぎません。
一方で【できる】とは、自力で再現でき、条件が少し変わっても対応できる状態を指します。
この違いを経験として体感できていないと、学習は表面で止まってしまいます。
特に真面目な子ほど、先生や親の説明をきちんと聞き、【理解できたかどうか】を自分なりに判断します。その判断が甘いまま先へ進むと、演習不足の穴が積み重なり、後から一気に成績に影響します。
本人は【分かっていたのに】と感じますが、実際には【分かった気】だっただけなのです。
このブレーキを外すには、【説明できるか】【何も見ずに解けるか】を基準にする必要があります。
わかった瞬間ではなく、できるようになるまでが学習だと捉え直すことが、成績を再び動かす鍵になります。
③思考を止めた【パターン暗記】への依存
成績が伸び悩む子の多くは、問題を【考えるもの】ではなく【見分けるもの】として処理しています。
問題文を読んだ瞬間に、過去に解いた似た形を探し出し、そのまま当てはめる。
このパターン暗記は、効率が良く、低学年の学習では大きな武器になります。
しかし、この方法に頼り切ると、必ず限界が訪れます。
パターン暗記の最大の問題は、思考が途中で止まってしまうことです。
【なぜこの式になるのか】【条件が変わったらどうなるのか】といった問いを挟まず、反射的に手を動かすため、理解が深まりません。
見たことのある問題は解けても、少しひねられただけで対応できなくなります。
本人は努力しているつもりです。問題数もこなし、正解率もそれなりに高い。
しかしそれは、思考力が育っている証拠ではなく、記憶の再生がうまくいっているだけの状態です。
学年が上がり、問われる力が応用や説明に移行した瞬間、成績に急ブレーキがかかります。
この依存から抜け出すには、【答えにたどり着くまでに何を考えたか】を言葉にする習慣が必要です。
型を探す前に理由を考える。
この一拍の思考が、作業学習から脱却し、成績のブレーキを外す決定的な一歩になります。
【心のブレーキ】自分が主役ではない【受動的な姿勢】
どれほど親が教育熱が高くても、子どもの【心】が勉強以外に向いていれば、その投資はすべて無に帰してしまいます。
成績にブレーキがかかる子の多くは、学びを【他人事】として捉え、自分が学習の主役であるという自覚を失っています。
彼ら彼女たちの学習スタイルを一言で表すなら、いわゆる【お客様状態】です。
授業を聞いていても、まるで映画を観ているかのように情報をただ受け流し、自ら問いを立てたり、既習知識と結びつけたりする能動的なプロセスが脳内で動いていません。
親や先生に指示された範囲を、決められた時間だけ淡々とこなす。
この受動的な姿勢は、表面上は【真面目に取り組んでいる】ように見えるため、親もその深刻なリスクに気づきにくいのが大きな落とし穴です。
しかし、主体性を欠いた【やらされ仕事】の学習は、内容が高度になるにつれて必ず限界を迎えます。
自ら【できるようになりたい】と渇望し、自分の弱点と真っ向から向き合う。
そんな【学びの主導権】を子ども自身が握らない限り、学力の真の飛躍は訪れないのです。
ここでは、子どもの伸びしろを内側から縛り付けている【心のブレーキ】の正体を、心理的な側面から解き明かします。
①勉強を【終わらせるべきタスク】と捉える
成績がブレーキしてしまう子に共通する心の状態の一つが、勉強を【理解するための時間】ではなく、【終わらせるべきタスク】として捉えていることです。
宿題、課題、テスト勉強、これらは本来、学力を伸ばすための手段ですが、いつの間にか目的が【完了】にすり替わってしまいます。
親や先生にチェックしてもらう。
提出すれば怒られない。
それだけで十分だと感じてしまうのです。
この意識になると、勉強中の判断基準は常に【早く終わるかどうか】になります。
難しい問題は後回しにする、考える必要のある設問は適当に済ませる。
理解度より作業効率が優先されるため、思考は浅くなります。
本人は【やることはやっている】という達成感を得ますが、学力としてはほとんど積み上がっていません。
この状態が続くと、テスト前だけ慌てて詰め込み学習になりがちです。
短期的には点が取れることもありますが、すぐに忘れ、次の単元でつまずきます。
それでも本人は【勉強しているのに伸びない】と感じ、モチベーションを失っていきます。
勉強をタスクから学びに戻すには、【今日は何が分かるようになったか】を振り返る習慣が有効です。
終わったかどうかではなく、理解が進んだかどうか。この視点の切り替えが、心のブレーキを外す第一歩になります。
②授業を【お客様】として受けている
成績が伸びない子の中には、授業中は静かに座り、話もきちんと聞いているのに、理解が浅いまま終わってしまうタイプがいます。
この子たちは授業に参加していないわけではありません。
ただ、学ぶ側ではなく【お客様】としてその場にいる状態なのです。説明を聞くこと自体がゴールになり、自分から関わろうとしません。
お客様意識が強いと、【分からなかったら教えてもらえる】【できなければ仕方ない】という感覚が生まれます。
質問をするのも、手を動かして試すのも、必要だと感じません。
理解できなかった責任を、無意識に教える側へ預けてしまうのです。
この姿勢は、低学年のうちは問題になりにくいかもしれません。
しかし学年が上がるにつれ、説明だけでは理解できない内容が増えます。
そのとき、自分から問いを持てない子は、一気に置いていかれます。
本人は真面目に聞いているつもりなので、なぜ分からないのかが分からず、混乱します。
授業を学びの場に変えるには、【自分は何を分かっていないか】を意識させることが重要です。
聞くだけでなく、考え、試し、確かめる。
その主体性を取り戻すことが、成績のブレーキ解除につながります。
③プライドが邪魔をして【穴】を隠す
成績がブレーキしてしまう子の心の中には、【できない自分を見せたくない】という強いプライドが存在していることがあります。
とくに、これまで周囲から【できる子】【真面目な子】と評価されてきた場合、そのイメージを守ろうとする気持ちは無意識のうちに強くなります。
その結果、分からないことを分からないままにしてしまう行動が増えていきます。
具体的には、質問を避ける、分からない問題を飛ばす、友だちの答えを見て写す、といった形で【穴】を隠します。
本人は怠けているわけではありません。
むしろ、【できないと思われたくない】【評価を下げたくない】という思いからの防衛反応です。
しかし、この小さなごまかしが積み重なることで、理解の抜け落ちは広がり、後から大きな壁として立ちはだかります。
さらに厄介なのは、プライドが高いほど助けを求めるハードルも高くなる点です。
分からないと認めること自体が苦しくなり、ますます一人で抱え込むようになります。
その結果、【ちゃんとやっているのに成績が伸びない】という状態に陥り、自己否定につながっていきます。
この心のブレーキを外すには、【分からないことを出す=価値が下がる】ではないと体感させることが必要です。
質問や間違いを肯定し、穴を見つけたこと自体を前進として扱う。
そうした環境が整ったとき、プライドは成長の妨げではなく、努力を支える力へと変わっていきます。
【環境のブレーキ】 親が【アクセル】を踏むタイミングを決めている
ところで、成績にブレーキがかかる要因の最後は、子どもを取り巻く環境にあります。
やり方の問題、心の問題をクリアしても、家庭や学習環境が適切でなければ、成績はなかなか伸びません。
とくに親が【アクセル】を代行してしまうケースは非常に多く、子ども本人の自発性や思考力を奪ってしまいます。
宿題の管理、丸付け、解き方の指示、答えの先出し。
これらは一見サポートのように見えますが、無意識に子どもの学びを制御してしまっているのです。
このような環境では、子どもは自分で考える経験を積めず、挑戦や失敗を避けるようになります。
結果として、成績は本人の努力に比例せず、親の介入の度合いに左右されるようになります。
さらに、周囲が結果ばかりに注目すると、学習の本質である【考える力】や【試行錯誤する力】が育ちにくくなります。
ここでは、環境が引き起こすブレーキの代表例を三つに整理し、家庭や学習環境の見直し方を解説していきます。
①親が【アクセル】を代行している
子どもが成績の伸び悩みに直面する大きな原因の一つが、親が無意識に【アクセル】を代行してしまうことです。
声かけや課題の管理、丸付け、答えの先出しなど、親は良かれと思ってサポートします。
しかし、子ども自身が考えたり試行錯誤したりする機会が減ると、自力で学ぶ力は育ちません。
この状態では、子どもは【走っている】つもりでも、実際には親の押しで前に進んでいるだけです。
自分で考え、解決策を見つける経験を積めないため、応用問題や少し難しい問題に直面すると手が止まります。
また、失敗しても【どうすればよいか】を考える機会が少ないため、壁にぶつかると途端に行き詰まってしまいます。
さらに、親が過度に介入する環境では、子どもは挑戦する意欲を失い、成績が伸び悩むことが習慣化します。
本人が自発的に学ぶ習慣を身につけるには、親は伴走者に徹し、答えや手順を教えるよりも【自分で考えさせる】関わり方が求められます。
アクセルを踏むのは子ども自身であることを意識することが、環境のブレーキを外す第一歩となります。
②結果(数字)だけを評価する空気感
家庭や学習環境で子どもの成績が伸びない原因の一つは、点数や順位など【結果】だけに注目する空気です。
テストや宿題の数字が全てで、それ以外の過程や努力が評価されないと、子どもは次第に【どうすれば良い点が取れるか】だけを考えるようになります。
理解や思考よりも正解を出すことが最優先になり、学びが表面的になってしまうのです。
この環境では、間違いや失敗が恐怖の対象になり、挑戦する意欲が下がります。
分からない問題にぶつかると、正解を探すだけで精一杯になり、なぜそうなるのかを考える余裕がなくなります。
結果として、思考力や応用力が育たず、同じタイプの問題しか解けなくなってしまいます。
さらに、数字だけで評価されると、子どもは自分の努力や成長を実感しにくくなります。
たとえ頑張ったとしても、それが点数に反映されなければ、やる気はすぐに失われます。
このブレーキを外すには、過程や工夫、試行錯誤のプロセスを肯定的に扱うことが重要です。
点数だけでなく、【よく考えた】【挑戦した】といった努力を認めることで、子どもは自分から思考し、主体的に学ぶようになります。
評価の軸を変えることが、環境のブレーキを取り除く鍵となるのです。
③日常から【なぜ?】が消えている
学習環境に潜むもう一つのブレーキは、日常生活から【なぜ?】という問いが消えていることです。
学校や塾の勉強だけでなく、生活の中で物事の理由や背景を考える習慣がないと、思考力は育ちません。
何となく覚える、言われた通りにやる、という姿勢が当たり前になると、学習も同じように受け身になってしまいます。
たとえば、教科書の説明や例題をそのまま覚えるだけで、なぜその式になるのか、なぜその解法が使えるのかを考えない。
疑問を口に出さず、調べることもしない。
この状態が続くと、知識は表面的にしか定着せず、応用問題や初めての問題に対応できなくなります。
思考力や問題解決力は、日常の小さな【なぜ?】から育まれます。
環境のブレーキを外すには、家庭でも日常の会話や行動の中で【なぜそう思うの?】と問いかける習慣を取り入れることが有効です。
理由を言葉にすること、自分で考えることを肯定的に扱うことで、子どもは自然に考える力を身につけます。
学習だけでなく、日常から【なぜ?】を意識する環境が成績のブレーキを取り除き、主体的に学ぶ力を育てる土台となります。
ブレーキを外せば子どもは勝手に走り出す
成績が伸びない子の多くは、能力や努力不足ではなく、どこかに無意識のブレーキがかかっている状態にあります。
今回取り上げた三つのブレーキ、【やり方のブレーキ】【心のブレーキ】【環境のブレーキ】はいずれも、子ども自身の成長を阻むものですが、原因が分かれば対策も明確です。
作業学習やパターン暗記といったやり方の癖は、考える力を意識的に使う習慣で改善できます。
勉強をタスクと捉える受動的な姿勢やプライドによる穴隠しは、主体性を意識させ、間違いや挑戦を肯定する環境で解消されます。
そして、家庭や学習環境が数字や答えだけに偏る場合は、プロセスや理由を重視する声かけでブレーキを外すことができます。
重要なのは、子どもに無理にアクセルを踏ませるのではなく、ブレーキに気づかせ、取り除くことです。
やり方や心、環境のブレーキを少しずつ外していけば、子どもは本来持っている力で自然に学び始め、成績も勝手に伸びていきます。
つまり、頑張りを結果に変えるカギは、親や教師の【押す力】ではなく、子ども自身の【動きたい気持ち】を引き出すことにあるのです。
ブレーキを外す環境を整えることが、成績アップへの最短ルートになります。
















