【教育小噺】小5でカラーテスト高得点でも中学で伸びない子 | 元塾講師 透明教育ママ見参!!

【教育小噺】小5でカラーテスト高得点でも中学で伸びない子

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今回は【小5でカラーテスト高得点でも中学で伸びない子】と題し、お話をしていきます。

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ありがとうございます。

 

 

小学校の勉強で一番ハード、勉強が得意な子と苦手な子の差が決定的となる、または【自分は勉強ができない】とますます思うようになる学年は小学校5年です。

算数を筆頭に中学の学びにつながるような思考力が問われる単元が増え、社会や理科も覚えることが増えます。

多くの子が苦戦する小学校5年生でもカラーテストで高得点を取っている子がクラス内にはいます。

テストの点数も80点や70点くらいしかとれない子が少しずつ増えてるなかで、たいていは90点以上を取っている子は周囲から【賢い子】と見られていきます。

高得点を取っている子も【勉強はけっこうできる方】と自覚しており、順調に行けば中学でも学力上位層になると思っています。

親の方も【中学校でも勉強できる方になるだろう】と疑わないので、中学進学に向けてあまり不安を感じていません。

ただ、中学でトップ層になるというのは意外と大変です。

私も小学生時代に学級委員長や副委員長、作文で学年代表になるという【賢い子達】である同級生が学区の中学進学後に上位10%はもちろん、上位15%以内にもは入れず、2番手校や3番手校を受験することになった子が一定数いました。

 

私はグータラ小学生でしたので、教育に熱心な家庭の子達が中学生になってからトップ層になれないことが不思議でなりませんでした。

小学生時代の優秀な同級生の中には【経済的にも厳しいわけではなく親は教育熱心だし本人も相変わらず学習意欲は高い】という子もかなりいたので、上位層に慣れない現象はまさに摩訶不思議な世界そのもの。

ただ、直接【なぜ今一つ伸びきれないのか】なんて聞けませんし、学年が上がっていき、高校受験を経て自然と忘れてしまいました。

再びそんな摩訶不思議な世界と巡り合ったのが、塾で働き始めた時です。

中学1年生が春先から入会し、色々と生徒や保護者と話をしていくなかで、小学校時代はかなり成績が良く、ずっとカラーテストも高得点しか取ってこなかった、という子が毎年数人いました。

私も内心【それならトップ高校とかを目指せるレベル】と思いましたし、そのことを生徒にも伝えると【いやいや、そんなの無理ですよ】謙遜しながらも表情は明るく、本人達もその道が非現実的ではないと考えているというのが分かりました。

しかし、中学校生活が進むにつれて成績が下がっていき、結局3番手校、4番手校と志望校が下がり、当初考えていた高校とは偏差値が10くらい違う高校に進んだという子もいました。

なぜ、こうした現象が起きるのでしょうか。

 

小5でクラスで学力上位層が中学で上位層になる確率

まず、おさらいのようですが小学校5年生でクラスや学年で学力上位層になる子がどのくらいいるか考えてみましょう。

35人クラスだと、クラス内で常にどの教科もまんべんなく高得点を取れる子というのは普通の公立小であれば【全体の10%前後】になると思います。

子ども①②の小学校時代を振り返っても、【どの教科も高得点しか取らない子】は35人クラスで3人から4人程度でした。

ですから、そんなに簡単に上位層になれるわけではないということが分かると思います。

次に中学で上位層になる確率を考えると、公立中学は2校から3校の小学校、場合によっては小学校の場所は複数の中学の学区の境目に位置し、卒業生が3等分くらいに他の中学にバラバラになる学校を含むと、それ以上数の小学校が集まる中学もあります。

そんなこんなで子どもたちがたくさん集まり、さらに中学でトップ層になるのには振り分けが行われます。

すると、小学校で上位層だったクラスで3番手や4番手の子も、中学では生徒数が増えた分、クラスで5番手から7番手になることもあります。

やはり、公立中学でトップ高校、進学校に進める子というのは教育熱が高いエリアでも全体の15%から20%がよいところですから、小学校で断トツ1位や2位についていないとちょっと厳しいです。

 

また、学区の小学校の教育レベル、教育に関心のある親が多いのかというのも小学校と中学校で属する学力グループの変化に影響を与えます。

塾でも、【あの小学校は教育熱が低い家庭が多い地域だから中学でも成績が悪い子の多くがあの小学校の出身者】という話を生徒から聞いたことがあります。

そういう小学校で、もし学力上位層だったとしたら、中学に進学したら自分よりもできる子がたくさんいることを意味しているので、【小学校でよくできてたから】と安心してはいけません。

 

部活と勉強の両立ができない

さて、小学校の頃に成績が良くても中学で伸び悩む子の中には【部活と勉強の両立ができない】という子がいます。

今は部活動の地域移行の過渡期で、親世代の頃のように学校の中で放課後、暗くなるまで練習をして帰宅する、土曜日や日曜日に練習、または遠征をするということが頻繁に行われていない地域も増えてきましたが、中学生になると部活に入る子は相変わらず圧倒的多数ですし、学校生活プラス部活という、小学校時代とは異なる日常生活を送るようになります。

家に帰ってくるのが6時過ぎ、7時近くになるという子もいますし、そこから塾に行く、ご飯を食べたりお風呂に入る、先生から出されている課題に取り組むとなると、かなりのハードワークになります。

10時半から11時に寝ると仮定すると、就寝までの4時間程度で色々なことをしていると勉強できない日も当然ながらあるでしょう。

 

中学の勉強は教科担任制となり、より専門性の高い内容を学んでいきます。

小学校の頃のように毎日漢字練習や算数のプリントが出されるということもなく、個人個人の考えに基づいて勉強していくという自主性がより求められます。

小学生の頃は【宿題をやらないと】と半ば強制的な勉強時間があったのが、中学ではそういう義務的なものがザックリなくなってしまうので、各々の自主性、そして学習量が成績に反映されやすくなります。

部活が忙しく、ついつい勉強を後回しにしている。

中学生になってスマートフォンを買ってもらって、部活から帰ってきて使っていたらいつの間にか寝る時間になっていた。

こんな毎日を送っていると、みるみる成績は落ちていきます。

 

定期テスト対策が甘い

そして、小学校時代にカラーテストで高得点を取っていても中学のテストで振るわない子がいるのは、定期テスト対策が甘い、学習計画をしっかり考えていないまま臨んでしまったということが原因の可能性が高いです。

小学校時代は単元が終われば時間を空けずにテストが行われます。

しかも、問題は教科書をベースにした基本的なものです。

宿題をし、家庭学習をコツコツしていくと高得点を取りやすい作りになっています。

しかし、中学のテストは作りそのものが大きく変わります。

1年間を通して校内順位がでるテストは実力テストと定期テストのみです。

範囲も広く、日頃の学習習慣とテストに向けた計画性が点数を決めるくらい重要になります。

もし子どもが通う中学が教育レベルが高ければ、公立中学であっても基本問題ばかりではなく、生徒間の差をつけるために応用問題も普通に出ます。

中学によって定期テストの難易度も異なるため、、難しい問題が出る中学に通っているとテスト対策が甘すぎると高得点を取ることはかなり難しくなります。

ですから、小学校5年という多くの子が躓く単元が多い学年でテストで高得点連発を続けて結果を出していても、定期テスト対策がちゃんとできていなければ中学での成績は伸びなくなります。

 

定期テスト対策はすぐに身につくものではありません。

小学生の頃から毎日の家庭学習を継続することや、スマートフォンの取り扱い、小学校と中学校のテストの違いを教えるようにしてください。

【高学年でクラスで成績上位者なのに中学生になったらそうではなくなった】という事実に傷つく子、どうしていいか分からずに焦ってしまう子がいます。

我が子がそういう子にならないよう、中学進学に向けて家庭学習のあり方や中学の情報を収集してください。

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