今回は【子どもの良さを潰す親とは】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
子育てをする際、子どもの良さを伸ばそうと考えている方は多いと思います。
伸ばす方法を考えると、幼児期から様々な体験をさせる、習い事をするというのが一番オーソドックスでしょう。
とくに習い事はスポーツ、芸術、音楽、勉強系のどれでも各教室毎に【昇級システム】というものがあります。
【この学年の子は一様に同じクラスにずっと在籍します】というものではなく、子どもの上達に合わせて在籍するクラスが変わる、教材が変わるというシステムが一般的です。
例えば、スイミングスクールであれば昇級テストが定期的に行われていて、テストに合格すれば次のクラスに進んでいくと違う学年の子と同じクラス、同じ級になります。
グングン級が上がり、選手コースに属するタイムに到達すれば、コーチから【選手コースどうですか?】と声をかけられることもあります。
ですから、習い事をしていると自分の子どもがどのようなジャンルが得意なのかということも分かりますし、習い事に通うことで子どもが【上達するために頑張ろう】【チームワークを大切にしよう】という気持ちが芽生えるなど様々な面でプラスに働きます。
とはいえ、子どものためと習い事に通わせていても全くプラスにならないこともあります。
塾で仕事をしている時も、【こういう考えではちょっと子どもは伸びないかな】と感じる保護者の方もやはりいました。
同じように月謝を出していても、子どもの良さを伸ばす親もあれば良さを潰してしまう親もいるというのは本当なんだな、と感じました。
そして、子どもの良さを引き出し伸ばしていくということ、または反対に子どもの良さを潰してしまう言動というのは学校で教わることもないです。
ですから、教育方針が似通っている家庭でも、親の性格によって子どもの良さを伸ばす、またはその逆の結果になるということも起きるわけです。
また、子育てをしていく中で、【親がこういう傾向、特徴があるとちょっと子どもを潰してしまう可能性が高くなる】というものがあります。
結果を求めてばかりいる
習い事や学校のテストで結果ばかりを求め、親の理想とするレベルに到達しないと子どもを叱責してしまう親は少なくありません。
結果が全て、という世界もありますがそれはプロスポーツの世界や仕事の世界であって子どもの成長過程で【結果が全て】と言い切れるものは限られています。
合格か不合格かしかない受験も結果が全てですが、駆け込みで受けた学校が入学したら実はものすごく合っていたということもあるので、一概に【受験は結果が全て】と言い切れない難しさがあります。
親が結果ばかりを重視していると、子どもは習い事も学校のテストも常に緊張感を持ちながら臨むことになります。
本当は楽しい気持ちで通いたいのに、親からのプレッシャーを感じてウキウキした気持ちがなくなり、【通えば必ず何か言われる】ということが重くのしかかるようになります。
習い事やテストでの結果は習ってきたことが定着しているのかというのを測るものですが、常に高いレベルを親から求められるというのは子どもが感じる純粋に学びたい、上達したいという思いを根こそぎ奪い取ってしまうことになりかねません。
お金を出しているのだから結果を出すのは当たり前、結果を求めるのは当たり前、という感覚でいるのは子どもにプラスになるとは思えないです。
また、習い事先に対して理不尽な要求をするというのも子どもは見聞きしていて恥ずかしさ、嫌だなという気持ちが大きくなっていきます。
楽しく通っているのに、自分が通うことで先生たちに迷惑をかけてしまっているのではないかと考えて【どうしたらいいのか】と深く悩む子もいるでしょう。
習い事で結果が出ないとやめさせたがる親もいますが、この行動も子どもの気持ちを尊重していないことになります。
親が周囲の目を気にする
今は少子化が進み、習い事に通い始める年齢も低年齢化しています。
早い段階から何かしらの習い事に通わせるということは教育方針が明確であり、【こういう力を伸ばしていきたい】と色々と考えている方ばかりだと思います。
習い事をすると進級テストもあったりと、結果が出るものも多く、とんとん拍子で進むと知り合いのママさん達から【スゴイですね】と称賛の的になることがあります。
自分の子どもが褒められるのは嫌だと感じる親はいないでしょう。
そして、子育てにおいて子どもの学力、成績やスポーツでの才能は親も同じように【スゴイですよね】と褒められるため、子どもの成果は親の手柄と捉えられる風潮があります。
周囲の評価を気にする人は【もっと褒められたい】という気持ちが増していきます。
こういう感情が大きくなると、子どもの習い事の上達や勉強の理解度を確認するよりも【褒められるような子になって欲しい】と、子育ての中での教育方針が違う方向に向かってしまう危険性が高まります。
俗に承認欲求とも呼ばれていますが、【認められたい】【称賛して欲しい】という思いが心の中で芽生えてくると子どものことを見るのではなく、結果を残す子どもを愛するようになるなど親子関係がいびつなものになってしまいます。
【良い結果を残す我が子が可愛い】【自分の望む進路進学をする子が可愛い】となると、子どもの些細な成長を感じ取り喜ぶという感覚が徐々に失われていきます。
子育てはやり直しがきかないものです。
小さい頃に親が周囲の目を気にし、【完璧な我が子】を求め、子どももそれに応じようと努力していると、子どもの良さを潰してしまうことにもなります。
逆に親の【こういう子になって欲しい】という思いに反発して、親を困らせることをする子に育ってしまうかもしれません。
そして、子ども時代に長所を伸ばすことができない子は大きくなってから自分探しをしたり、何がしたいのか、何が得意なのか分からず『中途半端な自分』『周囲に流されやすい自分』になりやすいです。
子どもの得意なことを把握していない
子育ては『こういうことをしたら確実に成功します』というルールが存在しません。
ただ、ルールはなくても『こういうことをしたら子どもの個性を伸ばすことが難しくなります』『長所を引き出すことができない』というものがあります。
それが、子どもの得意なことを親が把握していない、ということです。
子ども一人一人、それこそ兄弟姉妹でも得意なことは異なります。
例えば、親が普段から子どもの言動をよく観察して、『この子は体が動かすのが好きだから運動系の習い事をさせよう』『チームワークを学ばせるとよさそう』と判断してサッカー、野球、バスケットといった習い事を検討するのがベターな流れですが、『ピアノをすると忍耐力がつく』『体操をすると空間認識力が高まりそう』と子どもの性格を無視して親の思いだけで習い事を決める人もいます。
親の気持ちを優先して子育てをしていくとどうなるのかと言えば、やはり子どもの良さを潰していくことになるでしょう。
巷でこういう子育てをすると良い、この習い事をすると賢い子になる、という情報を重視して子どもの個性を考えずに何でも親が決めていくのは親のわがままです。
私の経験上、親子関係が安定しているかどうか、または親がどういう人かは子どもの進路進学に関して話をするときに一番ハッキリ出ます。
子どもの学力的に進学校は絶対に無理なのに、子どものことを無視して世間体を気にして進学校を受けさせる親や、『親の望む進学先には絶対に行きたくない』と、違う高校を受験する子もいました。
親に対して不信感を募らせ、お世辞にも良好な親子関係を築いているとは言い難いです。
子どもの長所を伸ばすよう意識を高めていくことは、親の『こうなって欲しい』という気持ちにふたを閉めることになるかもしれません。
けれど、本当に子どもが自分らしく生きていくには、親は子どもの得意なことを把握し、長所を伸ばすことを重視し、周囲の目を気にせず、結果を出すよう急かさずにいるというシンプルな心掛けが必要です。