公教育でも学習指導要領が改訂となり思考力重視の傾向が強くなっています。
地方の公立学校組にとっては縁遠いものでしたが、地方でもそんな呑気に構えてられない事態になっています。
その流れは、2022年1月15日16日に行われた大学入学共通テストの数学ⅠAでも明らか。
思考力を問う入学試験ですが、適性検査を行う公立中高一貫校を志望する家庭や中学受験を考えている家庭での認知度は高い。
ですから、思考力重視の問題は目新しいものではなかったのです。
しかし、共通テストはネットを中心に大きく取り上げられ、さらに平均点の低さも相まって論争の的になっています。
なぜかと言えば、共通テストは国公立大学はもちろんのこと私立大学でも利用されている極めて公共性の高い入学試験。
端的に言えば【全国的&公的な入試であんな問題だされてしまった=今後は様々な入試で思考力を求める問題が出される可能性がかなり高まった】、ということになります。
主に中学受験組しか経験してこなかった問題が全国規模かつ公にGOサインが出された、と捉えてもいいような大変革を迎えたのです。
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思考力の問題が増えても文句は言えない
数学ⅠAの問題形式は大きな論争となりましが、それは無理がありません。
なにせ高校での学習指導要領改訂は2022年度からです。
センター試験から大学入学共通テストに変わる際、【思考力を問う】という大義名分があったものの実際の学習内容が変わるのは2022年度以降。
まさか数学で、というのが正直なところでした。
色々と問題点はあるものの、2022年度以降は思考力や読解力を重視する教育が高校でもスタート。
荒い言い方ですが、思考力の問題が増えても【聞いていないよ~】と片づけることは不可能になります。
暗記だけでは太刀打ちできないが
思考力を重視することで詰め込み教育ではない真の学力を測る、というフレーズが行き交っていますが、ぶっちゃけ思考力のある人は暗記型の教育もバッチリです。
簡単に言えば、知識が全くない人が「思考力がずば抜けている」ということはほぼありません。
読書や体験、そして机の上の勉強を通じて教養や知識を培っているからこそ、思考力が伸びるわけです。
例えば、2022年2月1日に行われた男子御三家の一つである麻布中の社会科での入試問題。
ネットニュースでも取り上げられていますが、「難民・移民問題」の記述は普段から法的なニュースに触れ自分で色々と考えていないとポンと瞬時に語句が出てきません。
ガッチガチの専門用語を駆使する必要はありませんが、日頃から新聞やニュースを読んだり見ている方が断然有利。
そして、受け身ではなく日常的に親子で議論したり意見を言い合っている子を求めているわけです。
地方民からすると麻布のような超難関学校は別世界。
しかし、国の教育方針が変わったのでもはや他人事ではなくなっています。
暗記だけではなく真の学力を~、と言っていますが暗記の素養は重要。
暗記+知識・教養+自発性⇒思考力、とトータルの学力がないと本当の思考力は伸びません。
記述式問題では思考力だけではなく、表現力も必須。
けっこう土台を作るのが大変です・・・。
思考力を無視できる時代は過ぎた
入試の世界でも、思考力重視シフトに切り替わってきていますが社会に出た後も厳し現実が待ち受けてそうです。
最近ビジネス系のニュースサイトでも話題になっている【ジョブ型雇用】。
ザクっと言えば、欧米の雇用体系です。
大企業が順次適用していく流れでしょう。とはいえ、数年で日本企業に浸透するのは難しいかと。
ただ、今の子ども達が社会に出る頃にはジョブ型雇用がメインになっている可能性は高いです。
受け身だけれど勤続年数に応じて給料アップ、という日本式が完全に終了。
実力主義&専門性や資格重視の時代が到来を予感。
大学出て就職、ではなく大学で何を学び課外活動でどういったことをしたか。
学生の頃の社会貢献や地域貢献といったスキルも重視されそうです。
ただ【勉強頑張っていました!】は厳しい・・・。
自分のスキルを最大に活かすためにどういったことをしてきたのか、会社に何を提供できるか、でお給料が変動する流れです。
要は、常にブラッシュアップしていないと生き残れないサバイバルゲームの状態。
子育て世代にとって【自分には関係のないこと】ではなく、子どもに直接影響する変化と捉えるべきです。
目に見えないから面倒な思考力
漢字のテストや計算テストは明確に点数がでます。
しかし、思考力は単純明快に数値化できません。
不確かなものなのだからこそ、多くの親を悩ませるわけです。
しかも、短期間で急激に伸びるものではないときています。
多くの人間が嫌だと感じる【地道な積み重ね】をしていかないと思考力は伸びない。
【考えろ】と言っても人間いつも何かしら考えて生きています。
思考力のある人は、同じ【考える】でも何が違うのでしょうか。
端的に言えば、【1つの事象を多面的にみられる】です。
例えば、【今年のミカンは小ぶりです】というニュースを見て【買ったら損する】【安くなるかな】としか思う人もいます。
その一方で、【小さくなったのは気候の影響か】【小ぶりだけれど例年以上に糖度が高いのか】と小ぶりになった原因や味の変化を考える人もいます。
どちらが思考力があるかは言うまでもありません。
表面だけでなく隠れている部分も考え、読み取ることが出来るのが思考力のある人です。
令和版・思考力の鍛え方
公教育でも思考力重視となっているので、【思考力なんて後回し】と気楽に言えなくなりました。
完全なる新学習指導要領っ子の子ども③の宿題を見ていても、文章題多発で子ども①②時代との違いを痛感しています。
さて、思考力を鍛えるには様々な段階を経る必要があります。
いきなり難解な国語の問題を解いても嫌になるだけです。
スモールステップで思考力を鍛える方法を紹介していきます。
1.日常生活で【どう思う?】を増やす
子どもへの問いというのはけっこう大切。
親が全て決めてしまうと、考えるのが面倒な子になりかねません。
一番簡単なのは、洋服選び。
天気予報を見て考える。
我が家の場合、子ども①②③とも【天気に合わせて服選びをする】が慣れています。
あと、おやつ選びや出かけた時の食事選び(コロナ禍で控えていますが、以前は丸亀・マック・吉野家などから子ども達で話し合い選ばせていました。)など。
普段から考える癖をつけることが思考力強化の第一歩です。
2.語彙力強化
問われている内容が分からない。
文章内の言葉が分からない。
こういう状況だと、思考力を伸ばすことは難しくなります。
まずは語彙力を増やす。
理解して使える語彙が増えていけば、文章もストレスなく読めるようになります。
語彙力の鍛え方が気になる方はコチラも参考にしてください!
3.懐疑的は悪ではないと教える
疑い深い性格、ではなく何事にも【本当なのだろうか】と考えることは悪くはない、と教える。
批判的思考、クリティカルシンキングは大学や社会で大いに役に立ちます。
それも考える力がなければ備わらないものです。
フェイクニュース問題のように、すぐに鵜呑みにせずに自分で【本当なのだろうか】と調べたり考える。
思考力だけでなく、生きる上でも大切なスキルになります。
4.意図的にニュースや新聞の話題を振る
インターネットやスマホの影響で新聞を取る人は減少傾向が続いています。
ニュースもすぐに検索できますが、スマホだと個人の趣向に偏ります。
その点、テレビのニュースや新聞は万人向けなので多種多様な話題が盛り込まれています。
我が家でも、新聞の経済と国際は面白いと口にして【こんな商品が開発されたみたいだよ】など声がけするよう心がけています。
子ども①のクラスメイトも、やはりテレビを見ていない子は相当数いるようです。
子ども時代から特定のジャンルばかりの知識が増えると偏った考えになる恐れもあります。
子どもの頃や若い頃は様々なたくさんの情報やジャンルに触れて視野を広げることが肝要です。
5.読書で世界観を広げる
読書効果はアチコチで言われていますが、思考力とダイレクトに繋がるのは【世界観を広げるツール】でしょう。
子ども①②③を見ていても、語彙力はつくしノンフィクションであれば世界観が広がる。
子ども②はノホホントしているのに超怖いミステリーを愛読・・・。
【こんな人いないけれど、いたらどうしようか】と考えては読み続けています。
子ども①は岩波文庫などの新書に手が伸びることが増え、電子辞書片手に読んでいます(宇宙系だと専門用語など多数なので)。
読んで【あぁ~楽しかった】から発展すると、読んだ後の余韻に浸る際、頭の中で色々と感情が交錯します。
それが思考力を鍛える手助けを担っていると感じています。
無視できないので思考力を育てるしかない
思考力、思考力と言われても【大都市圏の子だけでしょう】とスルーしてきた時代は終わりました。
地方の子も、大学受験を考える場合は思考力の鍛錬は無視できなくなっています。
詰め込み教育はNG、と言っても結局は公式を覚えたり年表や漢字、英単語の暗記は欠かせません。
そこに+思考力が備わっていないと話にならない。
ハードルが高くなっていることを理解しつつ、家庭で子どもの思考力を伸ばすようにしていきましょう!