今回は【小学までの子と中学でも伸びる子の違い】と題し、お話していきます。
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塾で仕事をしていると小学生から中学生、そして高校生と年齢、学年も異なる子どもたちを一度に接し、その中で【伸びそうな子】【頭打ちしそうな子】というのが分かる時があります。
とくに子どもの学力の伸びが著しいのは小学生から中学生にかけてです。
高校生になるとと、進学先の高校に入るのに受験をするわけですが、生徒一人一人の学力に合わせるように受験する学校が異なっていたりするので、ちょっと極端なれいですが【偏差値38くらいの公立高校に入ったけれどそこから国公立医学部医学科に現役合格する】というような驚異的な成績の伸びをみせるというのは不可能です。
つまり、世間一般的に【成績が伸びる】というのは小学生や中学生に限定されると言えるでしょう。
さて、【伸びる子と伸びない子の違い】というものを教育に関心のある親なら誰もが気にすると思います。
同じ義務教育でも小学校と中学校ではテストの存在感が違いますし、中学での成績はそのまま高校進学にダイレクトに影響します。
とくに中学生になってから小学校の頃のようにテストで高得点を取ってこない、定期テストの校内順位もお世辞にも良いとは言えないしこのままでは進学校も厳しいと親の不安は増すばかりです。
小学校のカラーテストをそのまま鵜呑みにして、【楽勝でトップ高校に入れるかも】と勘違いする親はいますし、その感覚で子どもが中学に進学してテストを受けたら親子で真っ青になるということもよくある話です。
【小学校のテストは常に85点以上取っているので中学でも大丈夫だと思います】と保護者面談で口にするお母さんもいました。
親がいくら学校のテストで高得点連発、クラスで一番できると自慢してきても『小学生までの子だな』と感じることもありました。
小学校の授業に困っておらず、テストも高得点を取っているから中学でも成績上位層になる保証はありません。
子どもの性格によってはむしろ転落の恐れアリ、と覚悟していた方がよいくらいです。
それでは、どのような性格、特徴があると小学生までの子になってしまうのでしょうか。
そして、中学でも伸びる子はどういった違いがあるのでしょうか。
今回は小学生の子どものいる親にとっては気になるテーマを深堀していきます。
1.場当たり的に勉強しない
場当たり的な、という言葉は『準備もしていない状態で思いつきで行動する』という意味です。
これを勉強にあてはめてみると、家庭学習をやったりやらなかったりとその時の気分次第だったり、テストが近いのに準備もしないで『この教科が苦手かな』といきなり勉強し始めるタイプと言っていいでしょう。
場当たり的な勉強をしても小学生時代なら理解力、暗記力が優れていれば高得点を取ることができます。
なぜなら、小学校のテストは単元が終わればすぐに行われるからです。
知識が頭の中に残っている、すっかり忘れてしまう前にテストが行われる。しかも頻繁にテストが実施されるので家庭学習をやったりやらなくても何とかなる子が普通にいます。
しかし、中学に入るとそういう状況が一変します。
まず、定期テストは1学期と2学期に2回ずつ、3学期は1回と合計5回になります。
自治体によりテストの回数は異なりますが、単元が終わるごとに大小問わず頻繁にテストを受けないといけなかった小学校とは比べ物にならないくらい減るのは確かです。
テストの回数が減るということはテスト範囲が広くなることを意味しています。
計画的に毎日コツコツと勉強し、定期テストが近づいてきたら目標点を掲げて学習計画を考えて地道にテストに向けて頑張る必要があります。
そこまでしないと中学のテストで高得点を取るのは難しいです。
たとえ、住んでいる地域の教育熱が低くて学区の中学のテストが学校のワークそのまま、先生が授業中に配布したプリントがそのまま出ると言っても、5教科分かつ複数の単元の知識を1日2日で全て定着させるのは無理があります。
小学校と中学校とではテストが全く別物になるということを小学校4年生、5年生頃から家庭で話をしつつ、その結果が教科の評定を決めるということも伝えるようにしてください。
小学校と中学校とではテストだけでなく通知表の中身もガラリと変わります。
子どもが学年が上がっても『このまま自動的に中学に進学する』という感覚で何もしないのは危険すぎます。
伸びる子は中学生になってからの環境の変化に対応できる力を持っているので、学習計画や中学で起きる変化を子どもが理解するよう折に触れて話をしていきましょう。
ただ、『大変だ大変だ』と騒いでも煙たがられるだけなので、『中学生になって驚いたことと乗り越え方』など親の経験談を語るのがベターです。
2.明確な未来への夢がある
中学で確実に成績が伸びやすい子の特徴の一つとしてあげられるのが、『こういうことをやりたい』『こういう学びをしたいから○○高校に入りたい』という明確な目標、未来への夢を持っているということです。
やはり、夢の力は大きいです。
面倒な勉強と真正面から向き合えるのも『こうなりたい』という強い思いがあるからです。
中学生になれば部活もあり、勉強との両立が大変ですが、それでも自分の叶えたい夢があるので、頑張れる子は強いです。
まだ小学生の頃はほんわかとした夢を語る子も多いのですが、中学生になると高校受験も控えているので将来に関する考え方による違いが目立ってきます。
例えば、中学生になり『日本と海外を行き来する仕事に就きたい』『どのような職種が自分に合っているか考えている』と色々と思案し、その中で『こういう分野に興味がある』と大学学部をある程度決めてから『その大学に入るなら○○高校以上の学校を目指すのがベター』と自分なりに未来設計を頭に浮かべる子もいます。
その一方で、将来の夢がぼんやりとしていて進路進学に関しても『そのうち考えます』と口にする子は勉強に対してなかなか本気になれず成績も頭打ちになりやすいです。
正直言って、中学で成績が伸びない子、小学生の頃から学業不振の子は『こういう仕事に興味がある』『こんな分野で働きたい』と未来に思いをはせない、未来に対する感情が薄いという共通点がありました。
目標があるかどうかは勉強を頑張る原動力の大きさになるので、将来の夢や行きたい学校が思いつかない子は『よし、頑張ろうか!』と気合を入れることのないまま時が流れていきます。
小学生の時に優等生だった生徒のなかには、『これといった夢がない』という子が多かったです。
そして勉強するのも親が誘導しているという印象が強く、自主的に勉強できるかどうかが重要になってくる中学生になると成績が伸びなくなるという流れが共通していました。
我が子を小学までの子にしたくないのであれば、まず勉強する原動力となる将来に対する何かしらの目標や夢、憧れるような職種を親子で見つけてください。
3.親子関係が良好
成績を上げていく、伸ばしていくには絶対に学習量を増やすことが欠かせません。
それは誰もが知っていることなのです。
しかし、落ち着いて勉強できるかどうかというのは子どもの学習環境が整っているかどうかにかかってきます。
家の中が乱雑で、机の上も乱雑だと勉強する気力は湧かないでしょう。
机の上を片づけようにも、一人で出来ない時は親の助けを借りる時もあります。
けれど、親と喧嘩ばかりしている、ほとんど会話していない状態だと気軽に『手伝って』と声をかけることはできません。
子どもが心穏やかに勉強できるかどうかは、家庭の安定、親子関係が良好かどうかというのは親が思う以上に大切です。
成績が思うように上がらない子の中には『親とのことで悩んでいる』という子がかなりいました。
反対に、成績が良い子や勉強を頑張っている子の中で親と不仲というのは正直言って一人しか出会ったことがありません。
その子も親と不仲というよりは『親の一貫性のない押しつけがましい言動が許せない』というもので、その子はとても賢い子で冷静に親のことを客観的に見ていたので、一般的な『親子関係が悪い』とはちょっと違うものがありました。
親子関係が上手くいっていないと、勉強面での悩み事を親に相談する気になれず、子どもが一人で解決しようと奮闘してみたりと、親の存在意義が全く意味をなさないようになります。
思春期に入り、ただでさえギクシャクしがちな時期になるのに不仲という状況になると勉強に集中する、意識を向けるというのは難しいです。
親の方も意思疎通が取れず、親の考えを伝えることも出来なくなって、子どもに対して『それなら好きなようにやればいい』と自暴自棄になってしまうこともあります。
こうなると双方が不幸せな状態になるので、好ましいことではないです。
中学生になると次の進路は高校受験ですから、親子でじっくり話し合って受験校を選んでいかないといけません。
子どもが『みんなあの学校を受けるみたいだし』『学力的にこの辺りなら受かりそう』と独断で選んでしまうと、実は子どもに合っていないというミスマッチを生んでしまいます。
相談しやすい親子関係というのは勉強面にも影響してきます。
小学生でも、そして中学でも成績が良い子になって欲しいと願っているのであれば親子関係がどうなのか振り返ってみましょう。
まとめ
塾などの教育界隈で仕事をしていると『小学までの子』『中学でも伸びる子』というのはある程度分かります。
複数の特徴があり、それが合わさると伸びない子になる確率が高まってしまいます。
どんな親も中学でも成績が伸びる子であって欲しいと願うはずですから、今回ご紹介した『場当たり的に勉強しない』『明確な未来への夢がある』『親子関係が良好』という点を気にしてみてください