今回は【向上心がない子こそ【貯金できる教科】を作ろう!受験までに大逆転するゆとり戦略】と題し、お話をしていきます。
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教育熱心な家庭ほど、【うちの子は向上心が足りないのではないか】と悩むことがあります。
周囲を見ると、自分から勉強する子がいる。
目標を掲げて努力する子もいる。
模試の結果に一喜一憂しながら、次の目標へ向かって走り続ける子もいます。
一方で、【別に今のままでいい】【順位にはあまり興味がない】【言われた分だけやる】という子も少なくありません。
こうした子を見ると、親としては不安になります。
【もっと頑張れば伸びるのに】【やる気さえ出せば上位に行けるのに】と感じることもあるでしょう。
しかし、ここで知っておきたいのは、向上心が強くないことと、学力が伸びないことは必ずしも同じではないということです。
実際、受験の現場では、競争心が強くなくても結果を出す子がいます。
そのような子は、自分の性格を理解し、無理に全教科でトップを目指すのではなく、【勝ち筋】を作ることが上手です。
とくに受験後半になると、全教科を均等に伸ばそうとする子よりも、【この教科だけは安定して高得点が取れる】という武器を持つ子の方が有利になる場面があります。
なぜなら、得意教科は時間の貯金を生み、精神的な余裕も生み出してくれるからです。
その余裕が苦手科目の克服や受験本番での安定感につながっていきます。
向上心があまりない子に必要なのは、根性論でも精神論でもありません。
大切なのは、その子が無理なく前進できる仕組みを作ることです。
そこで今回は、【貯金できる教科】を育てることで受験後半に大逆転を狙う戦略について、具体的に解説していきます。
向上心の有無に振り回されず、その子らしい勝ち方を見つけていきましょう。
なぜ向上心がない子に【全教科まんべんなく】を求めると崩壊するのか?
まず、親の多くは、【苦手科目をなくして、全教科をバランスよく伸ばしてほしい】と考えます。
確かに理想論としては正しいでしょう。
受験では総合点が重要ですし、どの教科も一定以上できた方が有利なのは間違いありません。
しかし、この考え方がすべての子どもに当てはまるわけではありません。
とくに、競争心があまり強くない子や、勉強そのものに大きな興味を持っていない子にとっては、【全教科を頑張ろう】という方針が大きな負担になることがあります。
なぜなら、向上心がそれほど強くない子は、【もっと上を目指したい】という内側から湧き上がるエネルギーを学習の原動力にしていないからです。
その状態で苦手教科の克服ばかりを求められると、勉強時間のほとんどが嫌なことに占領されてしまいます。
すると、【勉強=苦痛】という認識が強くなり、学習への抵抗感がどんどん大きくなります。
最初は少し頑張れていた子でも、次第にやる気を失い、勉強そのものから距離を取るようになることもあります。
また、受験は短距離走ではなく長距離走です。
最初から全教科の弱点ばかりを追いかけていると、途中でエネルギー切れを起こしやすくなります。
とくに受験後半になるほど、精神的な余裕を持って学習を継続できるかどうかが大きな差になります。
実際には、向上心があまりない子ほど、【まず一つ得意教科を作る】という戦略が効果的です。
得意教科は成功体験を生み、自信を育て、学習を続けるためのエネルギー源になります。
ここでは、なぜ【全教科均等主義】が向上心の低い子を苦しめるのか、その理由を3つの視点から詳しく見ていきましょう。
①苦手克服は学習意欲の低下と【思考拒否】を加速させる
向上心があまり強くない子に対して、保護者が最もやりがちな失敗の一つが、【まず苦手科目を克服しよう】という方針です。
もちろん、受験では苦手科目を放置するわけにはいきません。
しかし、学習へのモチベーションが高くない子にとって、毎日苦手なことばかり取り組む状況は想像以上に大きな負担になります。
たとえば、算数や数学が苦手な子に対して、毎日難しい問題集ばかり解かせるとどうなるでしょうか。
最初は我慢して取り組んでいても、次第に【どうせ分からない】【やってもできない】という感覚が強くなります。
すると、脳は苦痛を避けようとします。
問題を読まなくなる。
考える前に諦める。答えをすぐ見る。
こうした行動が増え、【思考拒否】の状態に近づいていきます。
本来なら、分からない問題と向き合う経験は思考力を育てます。
しかし、本人の許容量を超えた負荷をかけ続けると、思考すること自体が嫌になってしまうのです。
一方で、得意な教科や比較的好きな教科では違います。
少し頑張れば成果が出るため、【できた】という感覚を得やすくなります。
この成功体験が、【もう少しやってみよう】という次の行動につながります。
向上心が高い子なら、苦手克服そのものをゲームのように楽しめることがあります。
しかし、そうではない子に同じ戦略を求めると、勉強への意欲を失わせるリスクが高くなります。
受験は長期戦です。
だからこそ、まずは学習を継続できる状態を作ることが重要です。
向上心があまりない子ほど、最初から苦手克服に全力投球するのではなく、得意教科を伸ばして学習への前向きな感情を育てる方が、結果的に大きく伸びることが多いのです。
②親の【もっと頑張れ】が1ミリも響かない子もいる
親としては、【あと少し頑張れば成績が上がるのに】と感じることがあります。
そのため、【もっと勉強しなさい】
【本気を出せばできるでしょ】
【ライバルはもっと頑張っているよ】
と声をかけたくなることもあるでしょう。
しかし、向上心があまり強くない子には、こうした言葉がほとんど効果を持たない場合があります。
なぜなら、本人の中に【もっと上を目指したい】という強い欲求が存在しないからです。
たとえば、スポーツが好きな子なら、自分から練習したいと思います。
ゲームが好きな子なら、攻略法を調べたり何時間も集中したりします。
つまり、人は興味があることには自然とエネルギーを注げるのです。
ところが、勉強への関心が薄い子にとって、【もっと頑張れ】という言葉は、好きでもない競技で優勝を目指せと言われているようなものです。
もちろん、一時的には行動するかもしれません。
しかし、それは親に怒られたくないからであり、自分の意思ではありません。
その結果、親が見ている時だけ勉強する。
言われたことだけやる。
管理がなくなると止まる。そんな状態になりやすいのです。
さらに、【もっと頑張れ】という言葉を繰り返されると、子どもは【今の自分は認められていない】と感じることがあります。
すると、勉強への意欲が高まるどころか、親子関係そのものが悪化してしまうこともあります。
向上心が低い子には、精神論よりも仕組みが必要です。
努力を要求するよりも、【自然と勉強できる環境】を作る方が効果的です。
本人の性格を否定するのではなく、その子なりの動機づけを見つけることが、長期的な成長への近道になるのです。
③目先の【合計点数】に囚われて総合力が足りなくなる罠
向上心があまりない子を持つ保護者ほど、【まずは全教科を平均的に上げよう】と考えがちです。
確かに、定期テストだけを見るなら、それは合理的に見えます。
苦手科目を10点上げれば、合計点数は確実に増えるからです。
しかし、受験という長い視点で見ると、この考え方が逆効果になることがあります。
なぜなら、受験後半で本当に重要になるのは、【安定して高得点を取れる武器】があるかどうかだからです。
たとえば、数学が常に90点以上取れる子は、その教科にかける時間を徐々に減らせます。
そして、その時間を理科や社会の強化に回せます。
一方で、全教科を平均的に伸ばそうとしている子は、どの教科にも不安が残ります。
数学もそこそこ。
英語もそこそこ。
理科もそこそこ。
一見バランスが良さそうですが、実際には【絶対に点数を稼げる教科】がありません。
その結果、受験直前になっても全教科を勉強し続けなければならず、時間も精神力も不足しやすくなります。
また、得意教科がない子は、自信を持ちにくいという問題もあります。
模試で悪い結果が出た時に、
【でも数学なら大丈夫】
【英語なら勝負できる】
という支えがありません。
すると、成績全体への不安が大きくなりやすいです。
もちろん、苦手科目を放置するべきではありません。
しかし、向上心があまり強くない子ほど、まずは一つの教科を武器にする方が効率的です。
受験は、全教科を均等に仕上げる競技ではありません。
限られた時間の中で、自分の強みを活かしながら総合点を最大化するゲームです。
だからこそ、目先の合計点数だけに囚われず、【将来の貯金になる教科】を育てる視点を持つことが大切なのです。
後半戦で効いてくる!特定の教科を【自動運転モード】にするメリット
さて、受験勉強というと、【苦手教科を克服すること】が重要だと考えられがちです。
もちろん、苦手分野を放置しないことは大切です。
しかし、向上心がそれほど強くない子の場合、受験を最後まで走り切るためには別の視点も必要になります。
それが、【貯金教科】を作るという考え方です。
貯金教科とは、特別な気合いや根性がなくても、安定して高得点が取れる教科のことです。
言い換えれば、【自動運転モード】で得点できる武器です。
受験勉強が本格化すると、誰もが時間不足に直面します。
部活や学校生活が忙しくなる中で、すべての教科に同じだけの時間をかけることは現実的ではありません。
そんなとき、すでに得意教科が仕上がっている子は大きなアドバンテージを持つことになります。
たとえば、数学や英語が安定して高得点なら、その維持に必要な時間は比較的少なく済みます。
その分、理科や社会、国語など他の教科へ時間を回すことができます。
これは受験後半になるほど大きな差となって表れます。
さらに、得意教科は精神的な支えにもなります。
模試で思うような結果が出なかったときでも、【この教科だけは大丈夫】という安心感がある子は崩れにくくなります。
逆に、どの教科にも自信がない状態では、不安ばかりが大きくなってしまいます。
また、一つの成功体験は【自分にもできる】という感覚を育てます。
この感覚は、向上心が強くない子が自ら学習へ向かうための大切なエネルギーになります。
ここでは、受験後半で大きな武器になる【貯金教科】のメリットについて、3つの視点から詳しく見ていきましょう。
①【数学】【英語】で貯金を作ると他の教科に時間をかけられる
受験後半で伸びる子の多くは、【得意教科による時間の貯金】を持っています。
特に数学と英語は、その効果が大きい教科です。
なぜなら、この2教科は積み上げ型だからです。基礎がしっかり定着している子は、新しい内容を学ぶ際の負担が小さくなります。
逆に基礎が不安定なまま進むと、後から大量の復習時間が必要になります。
たとえば、英語の単語や文法が十分に身についている子は、長文読解に入っても比較的スムーズに対応できます。
数学でも、基本公式や考え方が定着していれば、応用問題への挑戦に時間を使えます。
すると何が起きるでしょうか。
受験学年になったとき、英語や数学にかける時間を最小限に抑えられるようになります。
その結果、理科や社会、国語など、まだ伸ばせる教科へ時間を回せるのです。
一方で、すべての教科が中途半端な状態だと、どの教科にも不安が残ります。
毎日あれもこれも勉強しなければならず、学習計画は常に時間不足になります。
とくに向上心がそれほど強くない子は、【やることが多すぎる状態】に弱い傾向があります。
終わりが見えないと気持ちが折れやすくなるのです。
だからこそ、まずは一つの教科を強みにすることが重要です。
数学でも英語でも構いません。
【ここだけは大丈夫】という教科を持つことで、学習全体に余裕が生まれます。
受験は総合点の勝負ですが、その総合点を支えているのは、一つひとつの教科の積み重ねです。
向上心が高くない子ほど、全教科均等に取り組むのではなく、まずは時間を生み出せる【貯金教科】を育てる方が、結果的に効率良く成績を伸ばせるのです。
②【これだけは誰にも負けない】が指示待ちを卒業する自走OSになる
向上心があまり強くない子に共通する特徴の一つが、【自分から動く理由が見つからない】ということです。
親に言われたからやる。
先生に宿題を出されたからやる。
テストが近いからやる。
こうした受け身の学習は、短期的には機能します。
しかし、受験のような長期戦になると限界があります。
そこで大きな力を発揮するのが、【これだけは誰にも負けない】という感覚です。
たとえば、数学だけはクラスで上位。
英語だけは模試で高得点。
そんな経験を積み重ねると、子どもの中に小さな自信が生まれます。
この自信は単なる自己満足ではありません。
【もっと伸ばしたい】
【次も良い点を取りたい】
【この強みは維持したい】
そんな気持ちが自然と芽生えるのです。
面白いことに、人は一つ成功体験を持つと、その成功を自分で管理したくなります。
今までは親に言われないと勉強しなかった子が、自分から問題集を開くようになることもあります。
これは向上心が急に生まれたというより、【自分の強みを守りたい】という感情が行動を変えているのです。
また、得意教科がある子は、模試やテストで多少失敗しても精神的に崩れにくくなります。
【今回は悪かったけれど、数学なら勝負できる】
そんな支えがあるからです。
向上心が高い子は、目標そのものが原動力になります。
しかし、そうでない子は成功体験が原動力になります。
だからこそ、まずは一つの教科で勝つ経験を積ませることが重要なのです。
それがやがて、自分で考え、自分で動く【自走OS】の土台になっていきます。
③学習計画の管理が劇的にラクになり自走力が加速する
受験勉強が苦しくなる大きな理由の一つは、【何をやればいいか分からなくなること】です。
とくに向上心があまり強くない子は、学習計画を立てること自体に強いストレスを感じることがあります。
英語も不安。
数学も不安。
理科も社会もやらなければならない。
そんな状態では、机に向かう前から疲れてしまいます。
一方で、貯金教科がある子は違います。
例えば、英語が安定している子なら、【今日は理科と社会に集中しよう】という判断ができます。
数学が得意なら、【数学は維持だけで十分】と割り切ることもできます。
つまり、学習計画を立てる際の選択肢が減るのです。
選択肢が多いほど人は疲れます。これは勉強でも同じです。
毎日どの教科をどれだけやるか悩む子よりも、【ここは大丈夫だから他をやろう】と判断できる子の方が行動に移しやすくなります。
さらに、計画がシンプルになると、親の管理も減らせます。
【今日は何を勉強したの?】【ちゃんと全部やったの?】と細かく確認しなくても、本人が自分で優先順位を考えられるようになるのです。
この状態になると、勉強は【やらされるもの】から【自分で調整するもの】へ変わっていきます。
受験で最後まで伸びる子は、必ずしも最初からやる気に満ちていたわけではありません。
多くの場合、自分なりの勝ちパターンを見つけた結果として、自走できるようになっています。
貯金教科は単なる得意科目ではありません。
学習全体を効率化し、自分で学習を回していくためのエンジンでもあるのです。
向上心が高くない子ほど、このエンジンを早めに作る価値は大きいと言えるでしょう。
今日からできる【貯金教科】のプロデュース術
ところで、ここまで見てきたように、向上心があまり強くない子ほど、【全教科を均等に伸ばす戦略】よりも、【まず一つの貯金教科を作る戦略】の方が成果につながりやすい傾向があります。
しかし、ここで一つ大切なことがあります。
それは、親が無理やり得意教科を作ろうとしても、うまくいかないということです。
親としては、【英語を得意にしてほしい】【数学を武器にしてほしい】と願うかもしれません。
しかし、実際に教科を好きになったり、自信を持ったりするのは子ども自身です。
親ができるのは、強引に引っ張ることではなく、得意教科が育ちやすい環境を整えることなのです。
とくに向上心が強くない子の場合、管理や監視を強めるほど逆効果になることがあります。
親が計画を作り、親が勉強時間を決め、親が進捗を確認する生活を続けると、子どもはいつまでも【指示待ち】の状態から抜け出せません。
受験で本当に強い子は、自分で考え、自分で調整し、自分で修正できる子です。
その力は、ある日突然身につくものではなく、家庭の中で少しずつ育っていくものです。
また、学力は勉強時間だけで決まるわけではありません。
日常会話や家庭の雰囲気、本棚に並ぶ本、何気なく置かれている地図や図鑑なども、子どもの知的好奇心に大きな影響を与えます。
つまり、貯金教科を作るためには、単に問題集を解かせるだけでは不十分なのです。
子どもが自ら学びたくなる環境を整え、少しずつ自走力を育てることが重要になります。
ここでは、向上心があまり強くない子でも無理なく成長できるように、親が家庭で実践できる【貯金教科のプロデュース術】を3つ紹介していきます。
①忍耐して子どもに学習管理を任せる
向上心があまり強くない子を見ていると、親はつい口を出したくなります。
【宿題は終わったの?】
【今日は英語をやった?】
【そろそろテスト勉強を始めたら?】
こうした声かけは、多くの場合、子どもを心配する気持ちから生まれています。
しかし、長期的に見ると、この管理型の関わり方が自走力の成長を妨げることがあります。
なぜなら、管理され続けた子は、【何をやるかを自分で決める経験】が不足するからです。
受験で本当に必要なのは、勉強そのものよりも、【自分で学習を回す力】です。どの教科を優先するのか、何を復習するのか、どれくらい時間をかけるのか。
こうした判断を自分で行う経験を積まなければ、中学や高校で学習量が増えたときに対応できなくなります。
もちろん、最初から完璧にできる子はいません。
計画を立てても忘れることがありますし、優先順位を間違えることもあります。
しかし、その失敗こそが貴重な学習材料です。
親が先回りして失敗を防ぎ続けると、子どもは失敗から学ぶ機会を失います。
一方で、自分で失敗し、自分で修正した経験は強く残ります。
とくに【貯金教科】を育てる段階では、本人がどの教材を使うのか、いつ勉強するのかを少しずつ任せていくことが大切です。
親の役割は監督ではなくコーチです。
細かく指示するのではなく、【今週はどう進める予定?】【困ったことはある?】と問いかける立場に回ることで、子どもは徐々に自分で考えるようになります。
忍耐は必要です。
しかし、その忍耐が将来の自走力を育てる投資になるのです。
②週1で学習計画の反省会議を行う
学習管理を子どもに任せると聞くと、【放任してしまって大丈夫なのだろうか】と不安になる親も多いでしょう。
そこでおすすめしたいのが、週に1回の【学習計画の反省会議】です。
ここで重要なのは、成績を叱ったり勉強不足を責めたりする場にしないことです。
目的は、子ども自身が学習を振り返り、改善点を見つけることにあります。
たとえば、【今週うまくいったことは?】【予定通り進まなかった理由は?】【来週は何を変える?】といった質問を中心に話し合います。
すると子どもは、少しずつ自分の学習パターンを理解するようになります。
【土曜日は疲れて集中できない】
【英語は朝やる方が覚えやすい】
【数学は毎日少しずつやった方が良い】
こうした発見は、親が一方的に教えるよりも、自分で気づいた方がはるかに定着します。
また、向上心があまり強くない子にとっては、長期目標よりも短期的な達成感が重要です。
1週間単位なら結果が見えやすく、【思ったよりできた】【来週はここを改善しよう】という感覚を持ちやすくなります。
さらに、貯金教科の育成状況も確認しやすくなります。
【英語は順調だから維持に回そう】【数学はもう少し演習量を増やそう】といった判断を親子で共有できるのです。
反省会議は、管理のための時間ではありません。
子どもが自分の学習を客観視するための時間です。
この習慣が続くと、親が言わなくても自分で改善策を考えるようになります。
それこそが、自走力が育ち始めたサインなのです。
③知的好奇心を刺激する会話やアイテムを配置する
向上心があまり強くない子に対して、勉強時間を増やそうとする保護者は少なくありません。
しかし、本当に大切なのは、勉強時間そのものよりも【学びへの抵抗感を減らすこと】です。
そのために効果的なのが、家庭の中に知的好奇心を刺激する仕掛けを作ることです。
たとえば、本棚に図鑑や歴史漫画、科学雑誌を置いておく。
リビングに地図や世界遺産の写真集を置く。
ニュースを見ながら、【これってどういうことだろうね】と会話する。
こうした環境は、子どもに【勉強しなさい】と言わなくても、自然な学びのきっかけを与えてくれます。
とくに向上心が高くない子は、【受験のために勉強する】という動機だけでは長続きしません。
一方で、【面白い】【もっと知りたい】という感情は、強力な学習エネルギーになります。
歴史漫画から社会が好きになる子もいますし、宇宙の本をきっかけに理科へ興味を持つ子もいます。
そして、興味を持った教科は【貯金教科】になりやすいです。
なぜなら、人は好きなことには自然と時間を使うからです。
また、親子の会話も重要です。
【今日学校で何を習ったの?】
だけではなく、【その出来事の原因は何だと思う?】【もし自分だったらどうする?】といった問いかけをすると、思考する習慣が育ちます。
知的好奇心は、強制では育ちません。
環境と対話の中で少しずつ育っていくものです。
向上心がないように見える子でも、興味の種が見つかれば驚くほど集中することがあります。
だからこそ家庭は、勉強を押し付ける場所ではなく、学びへの入口をたくさん用意する場所であってほしいのです。
向上心のない子に精神論はキツイ
教育の世界では、【やる気を出そう】【もっと努力しよう】という言葉がよく使われます。
しかし、現実には、誰もが強い向上心を持っているわけではありません。
周囲と競争することに喜びを感じる子もいれば、自分のペースで穏やかに過ごしたい子もいます。
その違いは性格の個性であり、優劣ではありません。
ところが、向上心があまり強くない子に対して、【もっと頑張れ】【本気を出せばできる】と言い続けると、本人は次第に勉強そのものを苦痛に感じるようになります。
親としては励ましているつもりでも、子どもにとっては終わりの見えないプレッシャーになってしまうこともあるのです。
だからこそ、向上心が低めの子には精神論ではなく戦略が必要です。
その中心となるのが、【貯金教科】を作る考え方です。
一つの教科で安定して高得点を取れるようになると、学習時間に余裕が生まれます。
さらに、【自分にもできる】という成功体験が積み重なり、自信や自走力の土台も育っていきます。
また、親の役割は管理者ではなくプロデューサーです。
学習管理を少しずつ本人に任せ、週に一度の振り返りを行い、知的好奇心が自然に育つ環境を整える。
その積み重ねが、長い目で見れば大きな差になります。
受験で結果を出す子は、必ずしも最初からやる気に満ちている子ばかりではありません。
自分に合った学び方を見つけ、無理なく続けられる仕組みを作った子が、受験後半で大きく伸びることも少なくないのです。
向上心がないことを嘆く必要はありません。
その子の性格に合った戦略を選び、得
意を育てながら前進していくことこそが、受験を乗り切る現実的で賢い方法なのです。

















