今回は【トップ校合格のカギは中学準備より小学生時代にあった】と題し、お話をしていきます。
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大都市圏では中学受験熱が高く、地方でも公立中高一貫校を受験する子が一定数いるため、一昔前のように【中学受験は一部の子の話】ではなくなってきています。
しかし、全国的にみれば高校受験が子どもの人生初の受験というケースが多数を占めます。
また、都会や地方問わず、名の通る高校というのも存在しているので、教育熱の高い家庭では【トップ高校に行きたい】と志す親子もいます。
ただ、その多くが、本格的に意識し始めるのは中学進学を控えた小学6年生や中学に入ってからではないでしょうか。
たしかに、10歳の子どもが15歳の冬に受ける受験を想像できるかどうかと言われたら、それは難しいものがあります。
しかし、実際にトップレベルの公立・私立高校に合格する子どもたちの歩みをたどると、共通している【ある事実】が浮かび上がってきます。
それは、本当の準備は中学からではなく、小学生のうちに始まっているということです。
そこで今回は、なぜ中学からの準備では遅いのか、小学生時代から身につけておくべき力とは何か、そして今からでもできる具体的な改善策について、3つの章に分けてお話しします。
子どもの将来に向けて、早期に正しい方向へ舵を切りたいと考えている保護者の方にとって、きっとヒントとなるはずです。
なぜ【中学からの準備】では遅いのか?
まず、【高校受験は中学生になってから頑張ればいい】と考えるご家庭は少なくありません。
たしかに、多くの子どもたちが中学進学を機に受験を意識し始めるのは自然な流れです。
しかし、もし本気で難関公立高校や私立のトップ校を目指すのであれば、そのスタート地点の認識には注意が必要です。
なぜなら、これらの学校では中学1年生の成績がすでに内申点に反映される地域も多く、最初の一歩でつまずくと、そこから学校生活で挽回するのが非常に難しくなるからです。
さらに、上位層の生徒たちはすでに小学生の頃から学びの土台ができており、【ただ努力する】だけでは追いつけない差が生まれています。
彼ら彼女たちは読解力や思考力、探究心を自然と育ててきており、その結果、中学の学びにも柔軟に対応できるのです。
中学からの努力がまったく無意味だというわけではありませんが、【中学からで十分】という発想にはリスクが伴います。
では、なぜ中学からの準備では間に合わないのでしょうか。
ここでは、その理由をご紹介していきます。
① 公立校を目指すなら内申点を意識する必要がある
公立高校を目指す場合、高校入試の内申点が提出され、それも合否の判断材料に含まれます。
内申点の是非は議論されることも多々あり、今後は見直しなども検討されていますが、まだ正式決定になるまでには時間がかかります。
内申点は定期テストなどの成績だけでなく、提出物の締め切り厳守、授業態度などが評価対象です。
とくにトップ高校を受ける中学生は各中学校の優等生ばかりですから、内申点の中身もかなり良いと思ってください。
いくら筆記試験に自信があっても、本番は何が起きるか分かりません。
それなりに意識して内申点を良いものにしていく努力が必要になります。
ですから、【中学生活に慣れてから対策すればいい】では遅く、最初から全力を出せる状態が求められます。
小学生のうちに【学習習慣が身についているかどうか】が、中学でのスタートダッシュを左右するのです。
毎日、家で勉強することが当たり前になっていない子は、テスト対策も課題の提出も後手に回り、気づいたときには内申で大きく差が開いてしまいます。
トップ校を狙うには、定期テストで高得点を取り、内申点の安定が不可欠。
そのためにも、小学生の間に【日々の積み重ね】を習慣化しておくことが、最大の対策となります。
② 中学の学習内容は【積み上げ式】
中学の英語や数学は、小学校で学んだ内容が前提になっています。
英語なら、基本的な語彙や音声に親しんでいる状態に仕上げるのがベストです。
数学なら、四則計算の精度や、文章題に対する読み解く力が問われます。
つまり、小学生の学びがしっかりしていないと、中学の内容にスムーズに入れないのです。
逆に言えば、小学生のうちに基礎を高いレベルで固めておくことで、中学での学習が【理解できない】【苦手科目になる】といった躓きを防げます。
トップ校合格者に共通しているのは、小学生の頃から理解しながら学ぶ習慣を身につけていたことです。
学びは積み上げです。
土台がしっかりしていれば、その後の成長も確実に加速します。
③中1の夏が分かれ道
中学に入学したばかりの頃は、どの子も同じスタートラインに立っているように見えます。
ところが、実際には中1の夏休みにはすでに【伸びる子】と【つまずく子】の差が明確に出てきます。
この差は、小学生時代に何をしてきたかによって生まれていますし、中学生になってからの初めての夏をどのように過ごすかで、夏休み明け以降の学力の推移も変わってきます。
そもそも、トップ層は小学生の頃から日常的に読書をしていたり、応用的な問題に取り組んでいたりすることで、思考力・読解力・情報処理力が自然と養われています。
一方、知識だけを詰め込んできた子どもは、中学の複雑な問題に対応できず、思考が止まりがちになります。
その差を埋めるには、いかに夏休み中に頑張れるかにかかってくるのですが、やはり受験までまだ時間がある中学1年生で【学力差を埋めないと】と考える家庭は少なく、実際に行動に移せる子は限られています。
正直、夏までに大きく開いた差は、その後の努力では簡単に埋められません。
だからこそ、小学生時代の【学びの質】が極めて重要なのです。
小学生時代に意識したい【学力の土台】とは
さて、小学生時代の学力というと、【漢字が書ける】【計算が速い】【テストの点数が良い】といった、目に見える成果ばかりに注目しがちです。
もちろん、それらも大切ですが、難関高校を目指すうえでは、それだけでは不十分です。
盤石な基礎学力と、プラスアルファの力が求められます。
現在の高校入試では、知識の量やスピードに加えて、自分の頭で考える力、複雑な文章を読み解く力、そして資料やデータを分析する力が求められています。
つまり、単に【覚える力】や【解く速さ】だけでなく、【どのように思考を深めるか】【情報をどう読み取るか】が合否を分ける時代になってきているのです。
こうした力は、一朝一夕では身につきません。
小学生のうちから、日常生活の中で少しずつ育てていくことが必要です。
では、テストの点に表れにくいけれど、確実にトップ校合格に近づく本物の学力とは、いったいどのようなものなのでしょうか。
ここでは、トップ高校を目指す子が小学生の間に鍛えるべき3つの学力の土台を考えていきます。
①家庭学習の質と習慣がすべて
小学生のうちに育てておきたい力の一つが、家庭での学習習慣です。
塾に通っていなくても、毎日30分だけでも集中して取り組む時間がある子は、確実に基礎学力が伸びていきます。
ここで重要なのは、【勉強時間の長さ】ではなく、【学習の質】です。
たとえば、やりっぱなしにせず復習を重視すること、自分でスケジュールを立てること、間違えた問題を放置せず自力で解き直すこと。
こうした学びの姿勢は、中学に入ってからの定期テスト対策や高校受験に直結します。
また、親が手をかけすぎず、子ども自身が学習を【自分ごと】としてとらえることが大切です。
小学生の段階で【机に向かうのが当たり前】という環境を作れていれば、中学以降も無理なく学習を継続でき、上位層に自然と位置づけられていきます。
学力の土台は、家庭での静かな積み重ねの中にこそ育まれるのです。
②思考力は【自分の頭で考える体験】からしか育たない
近年の入試では、単なる知識の暗記やスピードだけでなく、【自分の頭で考える力】がより重視されています。
この思考力は、誰かに教えられて身につくものではありません。
むしろ、自ら疑問を持ち、試行錯誤しながら答えにたどり着く経験の中で育ちます。
算数の応用問題、理科の観察や実験、パズル的な問題に挑戦することが有効です。
【なぜそうなるのか?】【他に方法はないか?】と考える習慣を、小学生のうちから意識して育てることが重要です。
また、親がすぐに答えを教えるのではなく、子ども自身に説明させたり、自分の考えを言葉にさせたりすることも思考力を鍛える点でプラスに働きます。
このように思考のプロセスを大切にする学び方を日常に取り入れることで、表面的な理解にとどまらない、深くて応用力のある思考が身につきます。
それがトップ校の入試で求められる差を生む力となるのです。
③読解力と資料問題対応力は日常から鍛える
現在の高校入試では、国語だけでなく理科や社会、総合問題でも【読解力】が重視されています。
加えて、表やグラフ、図などから必要な情報を抜き出し、関連づけて答える【資料問題対応力】も不可欠です。
こうした力は、テスト対策だけで急に伸びるものではなく、日常生活の中で自然に養っていくことが求められます。
読書習慣がある子は、文章を読み取る力が自然と身についていきますが、さらに効果的なのは【読んだ内容を要約する】【感想や意見を言葉にする】ことです。
ニュースを一緒に見て、それについて家族で意見を交わすのもおすすめです。
また、図鑑や地図、新聞の統計ページなどに親しむことで、視覚的な情報にも強くなります。
これらは全て、中学以降に必要となる【多角的に読み取る力】へとつながります。
家庭の中で、読む・考える・話すを日常的に積み重ねることが、将来の大きな差を生み出します。
今からでもできる、将来の差を埋める方法
ところで、【もう小5だから遅いのでは?】【中学に入ってから勉強に目覚めたけど間に合う?】と、不安に思う保護者の方も少なくありません。
たしかに、トップ校を目指すには早めのスタートが有利なのは事実です。
しかし、それ以上に重要なのは、【今からの時間をどう使うか】です。
これまでの学習習慣や家庭環境に差があったとしても、やり方を見直し、日々の取り組み方を工夫することで、今からでも十分に巻き返すことは可能です。
実際、私も中学生になってから成績が伸びていった子の中で【小6から本腰を入れた】【中学に入ってから意識を変えた】と言う子もいました。
ここでは、トップ高校合格に近づくために、今日から始められる具体的な3つの改善策を紹介します。
特別な教材や塾がなくても実行できる内容なので、ぜひ子どもの現状に合わせて、少しずつでも取り入れてみてください。
改善策①【自学力】を育てる学習環境を整える
トップ校を目指すうえで欠かせないのが、【自分から学ぶ力=自学力】です。
親に言われたからやる、塾の宿題だけこなす。
そんな姿勢では、限界があります。
大切なのは、子ども自身が【何を、いつ、どれくらいやるか】を自分で考え、行動できる環境を整えることです。
まずは、毎日決まった時間に机に向かうリズムを作ること。そして、学習タスクを見える化するチェックリストや予定表を活用し、【今日は何をやるか】が明確になる仕組みを作りましょう。さらに、終わったタスクには親からの前向きな声かけや評価があると、子どもは【続けること】に価値を見いだしやすくなります。
こうした習慣を通して、【やらされる勉強】から【自分で進める学び】へと意識が変わり、将来にわたって伸び続ける学力の土台が育ちます。
改善策②【読解力・要約力・意見表現力】をセットで鍛える
読書は学力向上に効果的ですが、ただ読むだけでは十分とは言えません。
本当の読解力を育てるには、【読んだ内容を要約する】【自分の意見を言葉にする】といったアウトプットが欠かせません。
この力は国語だけでなく、社会や理科の記述問題、小論文や面接対策にも活きる万能スキルです。
おすすめは、週に1冊の読書や新聞記事を取り上げ、それを100字以内で要約してみること。
さらに、その内容について親子で意見交換をしたり、自分の考えを文章にまとめたりする時間を持ちましょう。
こうした習慣を重ねることで、情報を整理し、自分の言葉で伝える力が身についていきます。
これはまさに、トップ校の入試やその先の社会でも求められる【思考力・表現力】の基盤です。読むだけで終わらせない学びを意識しましょう。
改善策③【考える問題】に触れる時間を意識的に増やす
トップ校入試では、単純な知識や暗記の量では勝てません。
問われるのは、【未知の問題にどう向き合い、どう考えるか】という力。これは、教科に関係なくすべての学びに通じる重要な力です。
この力を伸ばすには、日々の学習に考える余地のある問題を組み込むことが鍵です。
たとえば、算数の応用問題や複雑な文章題では、図を描いたり、複数の方法で考えたりする習慣が効果的です。
また、理科や社会では、実験や資料から【なぜそうなるのか?】を考察させることも大切です。
さらに、間違えた問題は正解をただ覚えるのではなく、【自分で説明できるまで】考え直す時間を持つようにしましょう。
こうしたプロセスを通じて、正解よりも【考える力】そのものが鍛えられます。
【中学からでいい】では間に合わない
高校受験は【中学に入ってから頑張ればいい】と思われがちですが、トップ校を目指すなら、それでは遅すぎる可能性があります。
中1の時点で内申点や学力差が明確になり、小学生時代の過ごし方がそのまま結果に表れるからです。
今回お伝えしたように、トップ校合格のカギは以下の3点に集約されます。
・中学入学前からの準備が勝敗を分ける
・家庭学習と自ら考える力の育成
・読解・資料読解・意見表現の強化
今の教育環境では、ただ暗記ができるだけでは通用しません。
考える力や表現力といった深い学力こそが、将来の差を生みます。
小学生時代は、親が関わりながら学びの習慣をつくれる最も大事な時期です。
【早すぎる準備はない】
今日からでも、未来は大きく変えられます。