子どもの成績が悪いのは親のせいなのか | 元塾講師 透明教育ママ見参!!

子どもの成績が悪いのは親のせいなのか

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今回は【子どもの成績が悪いのは親のせいなのか】と題し、お話していきます。

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子どもの成績でよく取りざたされるのが【子どもの学力や成績は親の責任か】という問題です。

これは非常に難しい問題です。

なぜなら、【こうなったのは親のせい】というのは個人個人で考え方が違うからです。

例えば、親が普通に良い感じの教育に関心のある方で、子ども本人が自覚しないままより良い教育環境になるよう誘導されていると、そういう教育環境の下で育ってきた人は、おそらく【親は伸び伸びと育ててくれたから親の責任ではない】と思うことでしょう。

そういう経験をしてきていると、【子どもの勉強に対するやる気は本人次第】という考えを持つかもしれません。

ただ、親が教育に無関心だった人からすると【いやいや、親の影響は大きすぎる】という考えになると思います。

このように、成績が悪いのは親の責任なのか論争は100%【こうだ】とは言えないところがあります。

 

個人的には【小さい頃は親の影響力は見過ごせないものがある】と考えています。

私は両親がちょっと教育には不思議なスタンスを持っていて、宿題や勉強に関してよく確認をするということはしない、小学生になったから自分の責任でやれ、でした。

けれど、【これからの時代は大学出ていないと困ることが増える】と大学進学を求めるという両極端な顔を持つ人たちでした。

ちなみに、両親は高卒でしたが共に進学の夢を持ちつつも家の事情で断念した過去があることから、子どもに自分たちのようになって欲しくないという思いを持ちつつ、勉強は子ども任せを貫くという摩訶不思議さがありました。

子どもながらに無責任さを感じながらも、教育ママや教育パパではない自分の親をありがたく思っていた面もあります。

そして、私は塾で仕事をして色々なタイプの子ども達と接し、3人の子どもの親となり、改めて子どもの成績と親の関わり方というのは密接な関係があるというのを実感しています。

 

1.家庭学習の定着させるのは親の役割

塾で出会った家庭学習の習慣がない子、そして自分自身の過去を振り返っても共通していたのが【親が積極的に家庭学習の定着をしてこなかった】ということです。

毎年、中学校でその年の最初の定期テストが終わって結果が出るタイミングと1学期の期末テストが終わった後に【学校の順位が悪すぎる】という親子が塾に駆け込んできました。

小学校とは異なり強烈なまでに我が子の学力が数字として出てしまう中学では、【このままではいけない】と深刻に考えた親が塾に助けを求めてきます。

中学1年の夏休み前の時点で定期テスト勉強ができない、という子は間違いなく小学生時代も家で勉強するのはせいぜい学校の宿題のみ、という子です。

それでは家庭学習の習慣が皆無の子が中学生となり、塾に入ったからといって勉強するかと言えば、答えはノーです。

 

人間誰しも楽をしたがります。

これは子ども大人関係なく、【面倒なことはしたくない】【辛いことは避けたい】という気持ちが強くなり、結局努力しないといけない時にできないで終わることを何度も繰り返してしまいます。

勉強に関しては小学校低学年までに家庭学習を定着させることが一番理想的ですが、それでは6歳や7歳の子どもが一人で宿題をして、自主的に漢字の練習をしたり親に計算ドリルを買ってとねだって進んで勉強するかと言えば、そんなことができる子はかなり珍しい存在で、大半の子は余計な勉強はしたくないという感情の方が強いはずです。

親から【小学生になったら自分のことはじぶんでやりなさい】と丸投げされた人間である私も、楽な方に流されていき、家庭学習の習慣が定着しませんでした。

小さい子が自発的に勉強することを期待してはいけません。

親が子どもの家庭学習を継続するよう辛抱強く向き合い、試行錯誤を繰り返して定着させていくしかないのです。

定着しなければ、学力上位層になることも無理な話になってしまうので、【成績がよくないのは親のせいではない】とは言い切れません。

 

2.親の教育の関心の有無は影響大

塾、子育てで出会った親子、そして自分の経験を踏まえると子どもの成績、学力と親の関心の有無というのはかなり関係があると感じています。

もちろん、教育熱がかなり熱くてガンガン幼児教育をしている、先取り学習を親が誘導していたけれど結局子どもがその熱さを受けつけられなくなり、成績が低迷するという親子とも出会ったことがあります。

しかし、概ね【親が教育に関心があるから子どもは自分で勉強する子に育った】【進路進学も概ね進学校が多い】という印象が強いです。

なぜ、親の教育の関心の有無が子どもの学力に影響してしまうのかと言えば、やはり小学校に入る前後や低学年の頃に学校の宿題をさせ、家庭学習を定着させ、子どもの理解度を確認するということをしてきたことや、子どもが勉強する環境を整備してきたということをしてきたからです。

私の親は教育に対するスタンスが奇妙でしたが、普段の生活で理解度を確認する、テストの点数を気にするということもなく、勉強に関して介入することがほぼなく、子ども時代の私は極めて快適な日々を送っていました。

 

ただ、周囲を見渡すと成績の良い子、それなりに勉強ができる子は良い意味で親が勉強に介入してきて、一定の水準以上の学力をキープしていました。

塾で出会った子ども達の成績と親の教育への関心や介入の程度がリンクしているのを見て、【自分が小学生の時に成績が良くなかったのは親の教育への関心のなさが影響していたのだな】とその時になって、ようやく気がつきました。

長らく【小学生時代に勉強しなかったのは自分のせい】と思い込んでいたので、塾で仕事をしたことで【そうではないのかも】と疑問を持つようになりました。

そして、子育てを通じて子どもの成績、学力を上向きにするには親の役割はかなり大きいという考えを持つに至りました。

まず、関心がなければ子どもが勉強面で困っていること、躓いた単元があるかなどを察知することができません。

余談になりますが、私は理科は単元によってテストの点数の良し悪しがかなり激しく、生き物や植物がかなり苦手にしていました。

もし、親がテストの点数を見て【この子は生物分野が苦手なのね】と感じることがあれば、何かしらの対策をすることもできたはずです。

残念ながら、そんなこともなく私は生き物と植物の単元が苦手なまま放置していたことで、小学校6年でカラーテストで悲惨な点数を取るということになってしまいました。

ある程度、親が子どもに関心を持つ、学校の授業で難しいと感じた教科や単元はないかな、テストはどうかなと気にかけないと【成績の低下】にも気がつくことができず、子どもを苦しい状況にしたまま、助けることもできません。

 

3.学業不振の発端は親の言動になることも

色々な子どもがいて、生まれ持った学力スキルの差というのもありますが、それでも勉強する意欲が湧いてこない子、学業不振になる子というのは、単に家庭学習習慣が身についていないというだけでなく、【勉強は辛い】【勉強は面倒】という悪いイメージを持っていることが多いです。

それでは、勉強=嫌なこと、とどうして思うようになったのかと言えば、やはり親の日頃の言動が影響しています。

親が【勉強は大変】【勉強は難しいから】ということを子どもが小さい頃から言い聞かせていれば、どう考えても【勉強することは辛いこと】という固定観念を植えつけられてしまいます。

親の方は何気ない一言だとしても、子どもの方はそう受け止めていないこともあります。

私も子育てをする際に、子どもが勉強することにマイナスなイメージを抱くような言葉を口にしないよう気をつけてきました。

子どもにとって親は大きな存在であり、反抗期に入る前までなら絶対的な存在です。

その親が勉強に関してマイナスな言葉を連発したら子どもはどう思うでしょうか。

 

かつて私が塾で英語を教えている時、英語が苦手、嫌いという子がいました。

他の教科はまぁまぁ良くなってきたので、その子に話を聞くと、【親が英語が苦手だったから英語は難しいからちゃんと勉強しろと口うるさく言われてげんなりしている】というようなことを口にしたのです。

【英語は難しい】【難しいから勉強しろ】と呪文のような言葉をかけられたことで、生徒自身がまんまとその罠にはまってしまったわけです。

こうした親の言動が子どもの学業に影響しているケースはけっこうあります。

とくに母親からの言葉が影響しているというのを感じることが多々ありましたので、家庭での自分の言動を振り返ってみて、改善できるところはないかと考えてみてください。

 

まとめ

子どもの成績と親の関り、親の責任論争は度々取り沙汰されますが、子どもが小学校に入る前後の学習習慣の定着、そして子どもの勉強に対してどのようなイメージを持つかは親の影響が極めて大きく、結果として学年が上がってからの成績、学力と密接にリンクしてしまっているケースばかり、というように感じています。

 

中には最初は上手く言っても、子どもがちょうど反抗期に入る頃や学力差が出始める小学校3年生4年生、または勉強内容が難しくなる小学校高学年の時に勉強の意欲が低下する子もいますが、それも親の関わり方が問題があった、と捉えられることの方が多いです。

何でも闇雲に【子どもの成績が悪いのは親のせい】と言い切れないものの、やはり親の責任論になってしまうのは仕方がない面もあります。

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