今回は【勉強しないでも点数が取れる子 勉強する子に変身するタイミング】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
特段家で勉強をしていなくても、学校のテストでそれなりに良い点数を取る子は意外といます。
元々、暗記力があったり授業中の先生の話で理解できるといった学力スキルが高いという特徴があります。
勉強しているのになかなか点数を取れない子、またはその親からすると【勉強しなくても高得点取れるなんて羨ましい】【うちの子は一生懸命勉強しても思うように高得点を取れないのに】と感じてしまいます。
しかし、親の方からすると【このままでは遅かれ早かれ壁にぶつかる】【早く自発的に勉強するようになって欲しい】と悩んだりもしています。
【勉強しなさい】と親から言われても、子ども的には勉強していなくても、小学校の宿題を取り組んでいるだけでテストで高得点を叩き出しているので【何か問題でも?】という感覚です。
つまり、勉強に関して今のところ困ったことはなく、しかも中学受験を予定しているわけではないのであれば小学生の間はこのままの状態で過ごしても平気だと本人は思っています。
高学年になり、中学進学が近づいてきても変わらぬスタンスで勉強と向き合っている姿を見ていると、親の方はイライラが募り、小言を言いたくなりますが、子どもの気持ちが【別に問題ないし】だと自発的に勉強するようにはないです。
小学生の頃は校内順位も出ませんし、中学受験をするわけではないのなら牧歌的な毎日を過ごして勉強は二の次という子も多くいます。
また、地域の教育熱の高い低いも子どもの学習意欲に影響することもあります。
親として一番気になるのは【教育熱が高い地域に住んでいるのに子どもがやる気ゼロ】ではないでしょうか。
周りの子が勉強して高得点、満点を取っているけれど我が子は勉強しなくても高得点を取れていることに満足しているというのは、親としては【このままで平気だと勘違いするのでは】と不安を感じてしまいます。
それでは、こういうタイプの子がこのまま勉強しなくても中学、高校受験そして高校でもスイスイ行けるのかといえば、それはちょっと無理があります。
私もこれまで凄く賢い子の話などを見聞きしてきましたが、その中でも強烈な印象が残っているのが、高校で勉強しなくなり成績が急降下した神童の話です。
かなり昔の話になりますが、ほとんど勉強しなくても、県内トップレベルという、とてつもない高い学力を持ち、高校受験でもトップ校も軽々と受かり、しかも学力最上位層として合格したものの、高校入学後にいつものように、つまりは小学校や中学校時代と同じ感覚で勉強しなくなったら急降下し、そこから勉強を再開したけれど二度と校内順位でトップレベルに這い上がれなくなったというケースがありました。
もの凄く勉強して合格を目指すようなトップ高校で勉強をあまりせずに受験に挑み上位合格する子はなかなかお目にかかりませんが、地域で噂になるような神童でも勉強をしなければトップ高校では小学校や中学校で通用したようなことが通用しなくなります。
ということは、そこそこ賢い子はもう少し早い段階で壁にぶつかると思っていいでしょう。
個人的に、賢い子でも勉強しないと【ちょっと分からない】【勉強している子に遅れを取っている】と感じ始めるのが小学校高学年、そして中学入学後だと考えています。
なぜ、その時期なのか、そして親ができることはあるのかご紹介していきます。
1.分からない単元が増えてきた
小4の壁という言葉があるように、小学生の学びの大きな分岐点が小学4年生になります。
算数ではかなり点数差が開いてきます。
漢字も苦手な子はかなり書けない漢字、学んだ字も増えてきたこともあり、正確にどの漢字を書けば良いか判断できない子も出てきます。
理科や社会も3年生の頃よりも覚えることや専門的な内容を勉強します。
実際、私の3人の子ども達も周囲の目を気にする気にしないという性格と関係なく、小学4年生を境目にクラス内で学力グループが出来上がってきたと認識し始めたと口を揃えて言っています。
小学4年生を何とか乗り越えても、今度は5年生になると全ての教科がさらに難しくなり、確実に学力グループが固定化し、学力差も拡大します。
概ね、小学5年生や6年生のテストになるとあまり勉強していない子は高得点が取りにくくなる傾向が強まります。
算数では図形の公式をたくさん覚えます。
面積、体積、円、台形の面積と公式を覚えていないと解けない単元を勉強します。
また、割合や速度と小学校算数の中でもトップクラスの躓き単元を学びます。
抽象的な内容となるので、思考力や暗記力が求められますし、難易度がアップすることで日頃の勉強量の違いがテストの点数に出てしまいます。
こうして、学年が上がり分からない単元が増えるとテストとの点数も下がり【さすがに勉強しないといけないか】と焦るようになり、これまでの勉強との向き合い方を変える子がいます。
ただ、高学年になってもなんとかテストを乗り越えていく子もいます。
こういう子はますます【このままの状態で大丈夫】【自分は勉強しなくてもテストで点数を取れる】と自信を深めていきます。
そして、中学でもノー勉で定期テストで高得点を取れるようになると勘違いしてしまうので危険です。
親からの説教は聞いても受け止めてくれない可能性が高いので、知り合いの中学生から話をしてもらうことや、塾や習い事の先生から【小学校と中学校の違い】を話してもらうようにしてください。
小学校高学年になると中学進学を意識して塾通いをし始める子が徐々に増えていきます。
地道に勉強している子は周囲の人が気づかない間に基礎学力や集中力も鍛えていきます。
そして、気がついたら勉強しなくても高得点を取れる子をサッと追い抜いていくということも珍しくありません。
2.順位がハッキリでる中学生の定期テスト
ノー勉でなんとか良い成績を出していた子も中学生になると自分の学力、学校内での立ち位置と向き合うことになります。
中学ではテストの在り方が小学校の頃とガラリと変わります。
まず、テストの回数が減ります。
単元が終わるごとに行われていたテストから、定期テストと実力テスト合わせても10回に満たないと実施回数になります。
回数が減ることで喜ぶ子もいますが、回数が限定されているということはすなわちテスト範囲が広いということを意味しています。
しかも、小学校とは異なり校内順位がハッキリ出ます。
多くの子どもは【もう少し良いと思っていた】と感じるので、予想以上に悪い順位を取ったことに驚いて心を入れ替える子もいます。
中学生になると塾通いする子も増えますし、校内順位でどの高校に受かりそうかというのも見えてきます。
【この順位だと行きたいと思っていた学校に行けない】と現実を知って慌てる親子は多いです。
そして、中学生になると重要性が増してくるのが学習計画を考える力です。
複数の単元を1回のテストで、かつ1日や2日間でテストを行うという短期集中型になります。
テストの日程も年度初めに渡される年間行事予定表に明記されています。
ちなみに勉強する子、学力上位層はそれを見て早めに学習計画を考えてテストに臨みます。
さて、中学生のテストは日頃の学習習慣の差、そして学習計画を立てられるかどうかという差がそのまま結果に反映されることがあります。
テスト範囲が広いので、1ヶ月前から習った単元の復習をしてテストまでに仕上げることを念頭に日々の勉強に取り組んでいきます。
しかし、勉強をせずにこれまでなんとか乗り越えてきた子どもは、学習計画を立てる習慣が身についていません。
そんなものを考えなくても何とかなると考えている子もいますが、小学生の時のノリで中学校の勉強も乗り越えるほど甘くはありません。
まず、部活動に入れば帰宅時間も遅くなりますし、土日祝日も部活によっては練習や遠征があったりと勉強できる時間が限られています。
文武両道の子はその中でも自分が勉強できる時間を見つけ出して勉強しているわけです。
勉強しないで学校の授業を聞いて定期テストで高得点を取るのは滅多にいない神童さんだけで、普通の賢い子が真似をしても学校の最上位層グループになることはないでしょう。
努力している子に徐々に追い越されていきます。
中学に入学する前に親が色々話をしても聞く耳を持たない子は実際にテストを受けて、校内順位が出てから【これからどうする?】と話をするのがベターです。
結果が出なければ本人も自覚しません。
3.格下と思っていた子に負けた
勉強しなくてもテストで点数が取れている子は【自分は勉強しなくても良い成績が取れる】【別に怒られる点数は取っていない】と思っています。
勉強が面倒で、そんなことに時間を取られるよりは他の楽しいことをしたいという気持ちが強いので、結果が出ているのに親から【勉強しなさい】と言われるのはもの凄く嫌でたまりません。
まだ点数が良い時は親の言葉が心に届かないので、親としては辛抱の時です。
こういうタイプの子が【ヤバイ】と焦るのは、仲の良い子や自分よりも学力が下と思っていた子に抜かれた時です。
コツコツと勉強してきた子に抜かれるという、まさに童話のウサギと亀の世界といえるでしょう。
【すぐに追い抜く】と思ってサッと抜かしていっても、その一瞬だけ努力しただけでは再度抜かされてしまいます。
やはり継続して勉強してきている子の基礎学力は盤石ですし、計画を立てる力、自分の学力や実力を正確に見る力、集中力を鍛え、自分に合った勉強法を確立しているのでトータルバランスが良いです。
格下だと思っていた子が気がついたら自分よりも成績が良い、というのはけっこう子どもにとっては精神的にキツイことです。
やってこなかった勉強をし始めるということは、たとえ勉強に関するスキルが高いとはいえ、継続しようという心の強さ、学習意欲をキープする気持ちを持ち続けられるかどうかにかかってきます。
勉強しない子が心を入れ替えて勉強するようになるのは親としては一安心でも、本当にこれからも続けるのかという疑心暗鬼を持ちながら子どもを見守ることになるので、それはそれでシンドイことです。
少しでも勉強への意欲が出てきている時は、モチベーション維持となりそうな目標を掲げていくようにしましょう。
例えば、志望校合格や校内順位、ライバルよりも高い点数を取りたいなどです。
勉強を頑張る動機というものがないと、継続して勉強に取り組めないので【達成したいこと】を考えさせてください。
まとめ
できれば小学生の頃からちゃんと勉強に向き合って欲しいのですが、こればかりは子どもの性格なので親が無理矢理させようと思っても、たいていは逆効果となり失敗します。
勉強しなさいと親に言われても、やらないといけない理由が見つからない間は勉強する気持ちは芽生えてこないでしょう。
勉強しなくてもなんとかなるのは普通の賢い子であれば、小学校高学年そして中学1年生までです。
【いつかこのままではいけないと気がついて欲しい】と待つしかないのですが、子どもの成長過程では【勉強しないといけない】と気がつくタイミングは必ずあります。
勉強せずにやって来た子もどこかのタイミングで壁にぶつかり、色々と悩むようになります。
焦りを覚えている様子が見えたら、子どもの進路進学、なりたい職種なども絡んで【どのくらいの成績を取りたいか】と聞いてみてください。
その際は【それみたことか】と言わず、ただただ【成績が低迷しているけどどうしたい】と話しかけて打開策を考えていきましょう。