【教育小噺】中学受験を考えている子の幼児期や小学校低学年の過ごし方 | 元塾講師 透明教育ママ見参!!

【教育小噺】中学受験を考えている子の幼児期や小学校低学年の過ごし方

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今回は【中学受験を考えている子の幼児期や小学校低学年の過ごし方】と題し、お話をしていきます。

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ありがとうございます。

 

中学受験が盛んな大都市圏、そして地方でも中学受験を検討する家庭では【子どもが幼児期、小学校低学年の頃はどういうことに気をつけた方が良いか】と色々と考えていると思います。

受験するということは高い学力が求められるわけですが、それ以外にも大切なことはたくさんあります。

 

以前投稿した【教育小噺 成績が上がる子の親とは】では視聴者の方から以下のようなコメントが寄せられました。

いつもためになるお話をありがとうござます。

我が家は幼稚園児ですが中学校受験を視野に入れているので参考にさせていただいています。

特性上内申点を取れるタイプではないため、学力を付けて本人に合った学校に入ることができればと思っています。知的好奇心は高く読書や漢字や計算、地図など一通りの興味のあることを進めていますが、幼児〜小学校低学年で取り組んだ方が良いことや心掛けた方が良いことなど教えていただけますとありがたいです。

 

このコメントを踏まえて、今回は中学受験を予定している子の就学前、そして小学校低学年頃に家庭で意識したいことを考えていきたいと思います。

 

スポーツなどの習い事で精神力を鍛える

まず、中学受験をするということは小学校3年生の2月から受験に特化した塾に通う流れになると思います。

まだ小学校4年生は塾に通う回数も少ないです。

塾の先生も楽しい雰囲気を出しながら授業をしていますが、5年生になれば特殊算、いわゆる受験算数も本格的に勉強していくので難易度もアップします。

そして、学力の高い後発組が塾に入ってきて追い抜いていくこともあります。

クラス分けテストの結果次第で下のクラスに移るという、胃がキリキリしてしまう状況に追い込まれる子もいます。

地方の塾の小学校のクラスは都会の塾に比べると在籍している生徒の数も少ないので、クラス分けの規定がまだ緩やかですが、都会の子は本当に偏差値などでキッチリクラスが決まるので、精神的に弱い子にとっては塾通い自体が大きなストレスになることもあります。

小学6年生になれば塾に通う日数も増え、土日休日もなく勉強やテストを受け、夏期講習会が終わり秋になれば志望校合格に向けてラストスパートするという、大人も真っ青な忙しい日々を送ります。

 

本来、子どもが勉強一色の毎日を送る、精神状態に追い込まれるというのはかなり問題があることですが、中学受験をするという選択をした場合、どの家庭でも多少なりとも子どもに無理をさせる時期があると思います。

その【無理をさせる時期を乗り越えられるだけの精神力があるかどうか】が無事に中学受験を完走させる大きなポイントになると個人的には考えています。

努力は不可欠であり、勉強するのが当たり前という世界に身を置き、頑張っているけれど思うように成績が上がらない現実と直面しても這い上がれるマインドを持っているかどうか、です。

 

子ども①②の周囲を見ても、学力最上位層や中学受験を経験し合格を勝ち取った同級生は長くやっている習い事があったりと、忍耐して技術を向上させる経験をしていました。

まだ、都会の子に比べればそこまでギスギスした雰囲気ではない地方の中学受験でも、合格する子はタフなマインドを持っている子という印象があります。

ピアノ、水泳、サッカー、野球や書道など練習をして修正をしながら時間をかけていかないと結果が出ない習い事をしていると、自然と忍耐力が身につきます。

一日二日で上達するようなものはないと子どもなりに理解し、【上手になりたい】という気持ちを持って習い事と向き合っていくと精神力が鍛えられて、厳しい受験も乗り越える意志の強さのある子に育ちます。

 

受験に特化した塾に通える学力と向き合い方

精神面もすごく大切ですが、受験ということは学力を鍛えることが不可欠です。

中学受験を考えている家庭は例外なく子どもの教育に関心が強く、幼児期から色々と考えて備えています。

受験に特化した塾、とくに大手塾はどんな子も入塾テストを受けて、カウンセリングをして入るクラスを決めます。

どのクラスに入るかは親の希望で決まるということはなく、子どもの学力で決まります。

ですから【より良いクラスに入れますように】と入塾テスト対策をバッチリして臨む家庭もあります。

中学受験を念頭にして子育てをしている親で、【塾に入れば子どもの学力が上がる】と考えている方は皆無でしょう。

塾に入れば何とかなるのではなく、塾に入って切磋琢磨して家でもしっかり勉強をして合格できる学力に鍛え上げていくのが本筋です。

入塾を希望してやってくる子どもは高い学力の子ばかりですから、その中で埋もれないように勉強に励むことが求められます。

クラス分けの基準は明確ですし、怠けていれば成績は下がりクラスも下がります。

たとえ学校のカラーテストで満点連発でも、塾の勉強、つまりは中学受験に必要な学びを理解してテストで結果を残せない子もいます。

 

端的に言えば盤石な基礎学力と、応用力もないといけません。

小学4年生や小学5年生の春頃までは【うちの子、○○中を受けられるかも?】と期待していたけれど、小学5年生の夏頃に子どもの学力と家庭の教育方針を踏まえて現実的な志望校の選択をするようになります。

学力というのは頑張れば全員上がるというわけではないという残酷な一面もあります。

運動能力と同じように、子どもが生まれながらにして持っている勉強に関する基本的なスキルの違いも影響します。

同じ時間勉強している子同士で、テストの結果が違うということもよくあることです。

勉強に関する基本的なスキルというのは、理解力、集中力そして暗記力だと個人的に考えていますが、そうしたスキルの違いで、頑張ってもなかなか越えられない壁というものが存在しています。

低学年の頃はリードしていても、あっという間に抜かされることもあります。

子どもとしてはキツイ体験ですが、勉強が嫌いと思ってしまうと追いつこうという気持ちが芽生えてこなくなります。

最終的には勉強することの意味を理解し、学ぶことの楽しさをかんじていると厳しい受験を乗り越える際の大きな助けになるので、就学前や低学年の頃にそうした気持ちを育んでいくようにしましょう。

 

道は一つではないことを教える

さて、中学受験は全落ちという言葉があったり、第一志望の学校に受かる子は多くはないという厳しい世界です。

思ってもいない結果になることもあるでしょう。

燃え尽き症候群、不合格となったことによる意欲の低下など子どもの心に大きなダメージを与えることもあります。

これは親としてはかなり気になることであり、【うちの子はそんなことにはならない】と思っていても人生は何があるか分かりません。

中学受験に失敗し、心を痛めてしまう子は毎年のようにいます。

こうした事態を避けるべく、子どもが小さい頃から【この中学に入らないといけない】【中学受験が人生を決める】と中学受験を大きなゴールと扱わず、中学受験や受験校を複数受けることは子どもの人生の選択肢を増やすことであり、それ以外の道もあることを話しましょう。

同じ日本でも住んでいる地域によって、中学受験が当たり前、高校受験が当たり前と子どもの選択肢は異なります。

 

中学受験が全てであり、それに失敗したら自分の人生は終わりだと子どもが思わないよう、幼児期や低学年の頃から家庭で人生の選択、受験の種類について子どもが理解できるような形で伝えていってください。

人生は一度きりですが、どのように生きるかという選択肢はたくさんあります。

中学受験はその中の一部であることを知らず、自分を追い込み心身ともに疲弊してしまう子もいるので気をつけてください。

 

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