今回は【子どもの学力 小学生の頃は同じ学力でも中学で差がつくナゾ】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
小学校と中学校とではテスト形式もガラリと変わります。
テストの回数も中学生になれば激減します。
計画性や勉強の継続性、そして忙しい合間にダラダラ過ごさずにいられるかが良い成績を出すためには欠かせません。
中学の次の進学先である高校ではどんな子でも受験をする必要があるため、中学での学業というのは子どもの人生を左右するほど重要なものです。
経験者である親はその重要性を理解しているはずですが、【うちの子は小学校のカラーテストが高得点ばかり取るから中学でも大丈夫】と楽観視している親もいます。
本当の実力、学力は中学に入ると分かるようになりますが、学校の優等生たち、学力上位層の子の顔ぶれが小学生の頃と同じだとは限りません。
小学生時代と中学校でテストが行われるなかで明らかになる優等生の顔ぶれが一致しないと気がついたことがある方は少なくないと思います。
【あれ、あの子はトップ10に入っていないのか】とか【高校は○○高校を受けていたのは驚いた】というのは、私も経験しています。
外野から見ても【トップではなかったのか】と感じるのですから、当の本人は中学に入ってから思うように伸びない成績にビックリしているはずです。
子どもだけでなく、親の方も【どうして上位層になれないのか】と信じられない気持ちでいることでしょう。
それではなぜ、同じくらい学力が高いと思われていた子達の間で中学進学後に差が出始めていくのか考えていきます
1.小学と中学の学びの違いに対応できない
小学校の勉強はクラスの真ん中よりやや下の学力の子に合わせて授業が行われます。
上位層の子、塾に通って先取り学習をしている子にとっては力を持て余すこともあるでしょう。
テストも単元が終わる度にどの教科も行われるので、ガッツリ勉強しなくても高得点が取りやすいシステムになっています。
そのため、学校の宿題プラスアルファの勉強をしている子は満点、90点台を連発します。
公立小学校のカラーテストのレベルは【難関中を受験するような賢い子じゃないと満点取れない】というものではないので、真面目な子ほど満点を量産しやすいです。
ただ、中学に入ると学校のテストは定期テストと実力テストの2本柱となり、どちらもテスト範囲が広くなり、実施回数も激減します。
学習計画を立てて毎日勉強できるかどうかで成績が決まるようになるので、小学生時代に満点を取ることが多かったけれど継続して勉強していない子や学習計画を立てるのが苦手な子は中学進学後に成績を落としやすいです。
そして、中学校の授業は教科担任制となり教科により教える先生が決まっています。
数学の先生、国語の先生がいるというのは裏を返せばそれだけ専門的な内容、授業内容も難しくなることを意味しています。
もちろん、小学生から中学生になるのですから学ぶことも分かりにくくなるというのは子どもの方も理解はしています。
しかし、学習する量も増えるので『理解していない子も分かるほど丁寧な授業をする』では遅くなるので、粛々と授業が進んでいきます。
そして、毎日何かしらの宿題が出される訳ではなく、まさに生徒の自主学習が重んじられるようになります。
小学生の時のように漢字練習をやって、算数のプリントをやって週末に自主学習ノートに取り組んで、という流れがなくなります。
教科ごとに課題提出、レポート作成が課されるので生徒が自覚して取り組んでいき、期限までに提出するという『本人任せ』が強まります。
部活、塾の勉強もある中で各教科によって締め切りが違う、形式が異なる課題をこなすというのは大変です。
まさに計画性がないと忙しい合間に効率よく終わらせることができません。
中学生になると自主性が増していくので、小学生の時は高得点連発でも勉強に対して受け身な子、計画するのが苦手な子は対応するのに苦慮します。
2.学習量と部活問題は無視できない
中学生といえば部活の存在を無視することはできません。
一応、部活への入部は本人任せで強制ではありませんが、多くの子ども達は中学生になれば何かしらの部に所属します。
小学校6年生になると【どの部活に入るか】という話も、親子だけでなくクラスメイト同士でも話題に上るようになります。
中学校生活はクラスと部活の二つの場所が軸となり、子どもによっては『クラスメイトよりも部活の方が友達が多い』ということもあります。
それくらい子どもの中学校生活で大きな存在となる部活ですが、所属する部活によって確保できる学習時間もガラリと変わります。
強豪部であれば練習時間も学校で決まっている時間のMAXまでやり、長くなりがちで帰宅時間が遅くなることもあります。
また、土日の練習もあるので、勉強する時間が限られてしまいます。
運動部でハードな練習をしていれば、帰宅後は疲れ切って眠ることもあるでしょう。
そうこうしているうちに勉強する時間がどんどん減っていきます。
しかも、定期テスト勉強は一夜漬けやサクッと済まされるものではなく、しっかり勉強しないと良い成績を叩き出すことはできません。
たとえ小学校時代に優等生であったとしても、中学校に入ってから学習量が変わらない、または減ってしまえば確実に期待するような成績にはなれないです。
中学進学後も同じような学習量で勉強していたらあれよあれよと成績が下がっていきます。
私の中学生時代、塾で出会った優秀な中学生、そして子ども①②の周囲にいる学力上位層の同級生も部活を頑張りながらも隙間時間を無駄にせずに勉強に励んでいました。
中学進学後は子ども任せの割合が高くなる分、いかに甘い方に流されずに自分を律して勉強できるかが学力向上のカギを握っています。
ですから、部活を選ぶ際も練習量を事前にリサーチし、そして忙しい部活であっても勉強できるかどうかシミュレーションをしておくようにしてください。
小学校と中学校とでは部活の有無で学校生活がガラリと変わり、それに伴い学習スタイルも見直さないといけない事態になります。
中学進学後に成績が下がってしまう子は、学習量が増えないことや部活の忙しさで疲れ果ててしまう子が多いです。
3.志望校の違いも大きい
中学校にも早々に慣れたけれど校内順位があまり上がらない、小学生時代のようなキラリと輝くような成績ではないという子もいます。
そういう時は志望校の違いが差を広げている可能性があります。
同じ進学校でも、トップ高校を目指す子と、3番手校を目指す子とでは【クリアすべき偏差値】が異なります。
小学生の頃は同じ程度の成績、学力でも、Aさんは偏差値68の高校を希望し、Bさんは偏差値64の高校への進学を希望している場合、中学校の校内順位や自治体模試で必要な偏差値も違います。
つまり、Bさんはすでに偏差値64程度の学力があるならガッツリ勉強しなくても合格する可能性はあります。
しかし、Aさんは偏差値65と高い偏差値だけれど、志望校にはまだまだ足りないので、猛勉強しなければいけません。
こうした志望校の違いは中学校生活を送り、時が流れていくと両者の間に学力差が生じていく。
志望校の違いというのはけっこう馬鹿にできない問題です。
現地点で【合格する可能性が高い】と模試の結果で出てしまえば、どうしても甘さが出てしまいます。
【このままのペースで勉強すれば受かるんだ】という気持ちは気の緩みを生み出します。
小学生の頃に我が子よりも学力が同じ、またはやや劣っていた子が中学に入ったら一気に追い抜いてしまったということがあったなら、志望校が自分の子どもよりも偏差値が高い学校なのかもしれません。
これは受験が終わらないと確定することではありませんが、高い目標を掲げているとそれを実現させようと躍起になるので差がでやすくなります。
まとめ
小学生の頃は同じ学力だった同級生が、中学に入ってからはズンズン先を走り、気がついたらかなりの差ができている、ということはよくある話です。
少しでも近づこうと頑張っても、一度できた差はなかなか縮められるものではありません。
優等生だったのに、その座をごろりと転落してしまう子は昭和、平成そして令和の今もいます。
それでは、昔と今とでは大きく学校生活が変わってきているでしょうか。
正直、部活に関しては教員の働き方改革の影響で昔よりも練習時間は減ってきていると思います。
それでも、新しい学校生活に慣れるまでに時間はかかります。
親自身は【なんとか中学校生活に慣れた】と自分の経験を踏まえて考えがちですが、今の子どもたちは少子化の影響もあって身近にお手本となる中学生、年上のお兄さんお姉さんがいないことも珍しくありません。
中学生になってからの授業や定期テストの違い、部活と勉強との両立を小学生の頃から考えていきたいですね。