今回は【小学生の貯金が尽きる!? 中学から伸びない子の特徴】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
【小学生の頃は勉強に困っていなかったのに、中学に入った途端、ついていけなくなった…】
そうした悩みを抱えている親は少なくありません。
小学生時代にはテストも良く、学習に対する不安がなかった子が、中学に進学すると突然成績が伸び悩むという事態が起こる背景には、学力の貯金が尽きてしまったという事実があるかもしれません。
私の同級生でも、親が教育熱心で、小学生の頃にガンガン勉強をやらせていたけれど、中学生になってから同級生自身が勉強に対して面白みを感じず、むしろ嫌いになって親の思惑とは裏腹に学力が低下していくというケースを見たこともありましたし、塾でも中学生になってから成績が停滞した【小学生時代はクラスの優等生】という子もいました。
ですから、中学生になってから急ブレーキがかかる子というのは特段珍しい存在ではありません。
もしかしたら、我が子がそうなるかもしれないのです。
小学校では、授業についていけるだけである程度の成果が出せます。
けれど中学校では、自分で学習を計画し、実行する力が求められます。
定期テスト、内申、部活動や塾通いなど、忙しくなる分、子どもは勉強への向き合い方そのものが問われるようになります。
小学生から中学生になるだけなのに、子どもを取り巻く環境はガラリと変わります。
そこで今回は、まず中学から成績が伸びなくなる子の特徴を明らかにし、次に【伸びる子】へと変わるための具体的な対策を紹介します。
そして、親として中学の学習にスムーズに対応させるためにできる3つの気配りもお伝えします。
今は順調に見えても油断は禁物です。
子どもの伸びる力を中学以降も持続させるために、今からできる準備を一緒に考えていきましょう。
中学から伸びない子の3つの特徴
まず、中学から伸びなくなる子の特徴を事前に知っておきましょう。
【え、なんで急に成績が下がったの?】と中学に入った途端に慌てるよりは、予備知識を頭に入れておく方が色々と対策を講じやすくなります。
とにかく、中学生になり、子どもの勉強がうまくいかなくなるその理由は、今までのやり方が通用しなくなっているからです。
小学生時代には【授業をしっかり聞いていればOK】【宿題を出せばなんとかなる】といった受け身の学習でも乗り切れた子が、中学になると急に苦戦し始めるのはよくあることです。
中学では、教科数が増え、テスト形式が記述中心になり、範囲も広くなります。
それに加えて、成績が高校入試に直結するというプレッシャーもあります。
つまり、【自分で学ぶ力】がないと成績が維持できなくなるのです。
ここでは、中学生になってから失速しやすい子に共通する3つの特徴を紹介します。
これらに当てはまるかを早めに知ることで、後の対策もしやすくなります。
特徴①【わかる】と【できる】の違いを理解していない
小学生のうちは、授業で先生の話を【聞いて理解する】だけでも点が取れることが多く、【わかってる=できる】と思い込みがちです。
しかし中学になると、それだけでは対応できません。
たとえば、数学の公式を【理解している】つもりでも、実際に問題を解くとミスを連発する。
英単語は【見れば意味がわかる】のに、テストで書けない。
こういった現象は、【理解】と【定着】の間に深い溝がある証拠です。
伸びない子は、理解の段階で満足し、アウトプットの練習を怠りがちです。
そしてテスト本番で【思ったよりできなかった】と感じ、勉強に対する自信を失ってしまうケースもあります。
この特徴の本質は、【勉強=インプットで終わるもの】という誤解です。
実際の定期テストや模試、入試では、インプットした知識をいかにアウトプットできるかが問われます。
中学から伸び悩む子は、このインプット重視から抜け出せていないことが多いのです。
特徴②自分で計画を立てて勉強した経験がない
中学になると、小テストや提出物に加え、定期テストや実力テストも加わり、学習量が一気に増えます。
にもかかわらず、自分でスケジュール管理や優先順位をつける習慣がないままだと、【何から手をつけていいかわからない】【とりあえずワークをやって終わり】という状態に陥ってしまいます。
こうした子は、小学校時代に【宿題さえやっていればOK】【親が声をかけてくれるから安心】と、学習を他人まかせで過ごしていたことが多いです。
中学では、先生や親が逐一指示を出すわけではありません。
だからこそ、自分で目標を決め、計画を立てる力が必要になります。
学習計画を立てたことがない子は、テスト前も【いつも通り】で過ごし、直前になって慌てて勉強を始めることが少なくありません。
結果、復習が不十分になり、点が取れずに落ち込むというサイクルに入ると、ますます学習意欲が下がってしまいます。
特徴③【ミスを見直す】習慣がない
中学で勉強が伸び悩む子どもたちに共通するもう一つの特徴が、【間違いをそのままにしている】という点です。
テストやドリルで間違えても、【終わったからOK】【提出したから終了】として、なぜ間違えたのかを振り返る時間を持っていないのです。
これは学力の穴を放置することに等しく、積み重なると、本人も気づかないまま【わからないことだらけ】になります。
やがて【勉強が嫌い】【苦手意識が強い】となり、成績の下降が加速してしまいます。
本当に成績を上げるためには、間違いの原因を見つけ、それを埋めていくことが欠かせません。
たとえば【計算ミスなのか】【問題文の読み違いなのか】【知識があやふやなのか】まで分析する習慣が必要です。
ミスから学ぶことを避けてしまう子は、中学での学習の質を上げられず、伸び悩むリスクが高まります。
中学から伸びる子になるための3つの対策
さて、中学生になっても順調に成績を伸ばす子どもたちは、何が違うのでしょうか。
それは、小学生のうちに【伸びる力の素地】を家庭で育ててきたかどうかにあります。
学習の進み方、考え方、取り組む姿勢の違いが、そのまま中学での成果につながっていきます。
ただ、今からでも遅くはありません。
中学から学力を安定して伸ばすには、【勉強のやり方】を少しずつ変えていく必要があります。
やみくもに勉強量を増やすのではなく、【学びの質】と【習慣の見直し】を意識することで、子どもは自分で考えて学ぶ力を育てていくことができます。
ここでは、中学からも確実に伸びる子に変わっていくための、具体的な3つの対策をご紹介します。
どれも特別な教材や塾に頼らず、家庭でできることばかりです。
今日からでも取り入れられる方法なので、ぜひ参考にしてみてください。
対策①【答え合わせ】ではなく【考え直し】の習慣をつける
勉強ができるようになるかどうかは、【間違えたあとの行動】で決まると言っても過言ではありません。
中学から伸びる子は、問題を間違えたとき、【なぜ間違えたのか】【どこでつまずいたのか】を自分なりに分析しようとします。
逆に、答えを写して終わりにしてしまう子は、同じ間違いを何度も繰り返します。
この違いを生むのは、小学生のうちからの振り返りの習慣です。
単に【〇と×をつけて終わり】ではなく、【どの知識が足りなかったか】【次に間違えないためにはどうすればいいか】を考える時間を取ることが大切です。
家庭では、【どこが難しかった?】【どうしてそう答えたの?】と、子どもに問いかけるだけでも十分効果があります。
これによって、子どもは答えそのものではなく、考え方に意識を向けるようになります。
答え合わせを作業にせず、思考のプロセスを確認すること。
それが、中学以降の応用問題にも対応できる力を育てる第一歩になります。
対策②勉強の【見える化】で自信を積み重ねる
子どもが自分の学びを他人任せにしないようにするには、【見える形で努力を実感する】ことが効果的です。
勉強の内容や時間、達成したことを記録していくと、本人の中に【これだけ頑張ったんだ】という自信が育ちます。
たとえば、学習用カレンダーや簡単な日記形式の学習記録を用意し、【今日何をやったか】【どこが難しかったか】【次に頑張りたいこと】を子ども自身に書かせてみましょう。
ポイントは、完璧にやることではなく、続けることです。
親が記録を見て【よく頑張ったね】と声をかけるだけでも、子どものモチベーションは大きく変わります。
これは、努力が認められることが喜びにつながるからです。
中学では、勉強量も質も自分で管理しなければなりません。
小学生のうちから記録の習慣をつけておけば、計画力や自己管理力が育ち、中学以降も自走できる力が自然と身についていきます。
対策③【家庭の学習ルール】を柔軟に再設計する
小学生のうちは、【毎日ドリルを1ページ】【宿題が終わったらOK】など、単純なルールで学習が成立していたかもしれません。
しかし中学生になると、教科ごとの難易度や進度の差が大きくなり、学習の質や時間の使い方も柔軟に対応していく必要があります。
伸びる子の家庭では、【やるべきこと】と【やり方】が定期的に見直されています。
たとえば、テスト前には普段のリズムを変えたり、苦手な教科に時間を多めに配分したりと、子どもに合った方法を親子で一緒に考える姿勢があるのです。
【毎日同じことをさせる】のではなく、【目的に応じて変える】という視点が大切です。
親が主導するのではなく、子どもと相談しながらそのときに必要な学習を一緒に考えるようにしましょう。
柔軟で自立的な学習スタイルを小学生のうちから少しずつ体験させることが、中学での飛躍につながるのです。
中学での勉強に対応するための3つの気配り
ところで、中学生になると、学習のスタイルだけでなく、生活全体がガラリと変わります。
部活動、定期テスト、友人関係、スマホやゲームとの付き合いなど、勉強に集中しづらい環境が一気に広がっていきます。
そうした中で、学力を安定して維持するには、親のさりげない【気配り】が大きな力になります。
ここで言う気配りとは、干渉でも口出しでもありません。
子どもが中学の生活や学習に無理なく適応できるよう、親が環境や習慣づくりのサポートをするということです。
ここでは、中学生の勉強に対応できる子に育つために、家庭でできる3つの具体的な気配りをご紹介します。
どれも、小学生のうちから意識することで、中学でのつまずきを予防する土台となるものです。
気配り①【時間の使い方】を一緒に考える
中学生になると、【自由時間】がぐっと減ります。
部活動が夕方まで続き、帰宅後は疲れてダラダラ、勉強は後回し。
そんな毎日が続くと、成績が下がっても本人も親もなかなか気づかないまま時間が過ぎていきます。
この状況を防ぐには、小学生のうちから【1日の時間の使い方】を意識させる習慣をつけることが大切です。
たとえば、放課後の過ごし方を一緒にスケジュールに書き出してみるだけでも効果があります。
【この時間にゲームをする】【この時間は勉強】と自分で区切って決める経験を積ませることで、時間を意識して使う感覚が育ちます。
親が【ちゃんと勉強したの?】と聞くより、【今日のスケジュール、どうだった?】と聞く方が、自立心も育ちます。
時間を管理されるものから自分で使うものへ。
そうした意識の転換が、中学での生活の充実と学習の継続につながっていきます。
気配り②成功体験を【ことば】で積み上げる
中学では勉強の難易度が上がる分、【できない】【わからない】と感じる場面が増えます。
そんなときに心の支えになるのが、小学生時代に積んだ【成功体験】です。
とくに、その成功を親のことばで記憶しているかどうかが大きなカギとなります。
たとえば、【あのとき頑張ってたね】【自分でやり方考えててすごかったよ】というように、子どもの努力をプロセスごと認める言葉は、自己効力感につながります。
逆に、【100点すごいね】だけでは、その裏にある努力が忘れられてしまいます。
子どもは、親の言葉を通じて【自分ってこういう人なんだ】と感じ取ります。
だからこそ、日常の中で小さな頑張りを見つけ、【あのとき、自分で解き直したの覚えてる?】といった振り返りの言葉がとても大事になります。
中学生になると、失敗も増えます。
でもそのとき、自分には乗り越えた経験があると思える子は、また前を向けるのです。
気配り③【やり方】ではなく【姿勢】に注目する
親としては、つい【もっとこう勉強しなさい】【この方法の方がいいよ】と具体的なやり方を教えたくなるものです。
しかし、やり方は一時的な対策でしかなく、根本的な力を育てるためには、学ぶ姿勢を見守ることが何より重要です。
【机に向かっている姿】【調べようとしている様子】【諦めずに問題に向き合う表情】など、子どもの学習への姿勢に目を向け、そこを言葉で評価していくことが大切です。
たとえば、【昨日集中してたね】【自分で考えてたの、見てたよ】といった声かけは、子どもにとって大きな励みになります。
親が【結果】より【過程】に注目していると、子ども自身もどう学ぶかを大事にするようになります。
それがやがて、自分で考える力、努力を継続する力につながります。
中学生になると、親が直接勉強を見てあげる機会は減っていきます。
だからこそ、小学生の今、【姿勢】に対する声かけが、未来の学ぶ力の土台となるのです。
【勉強の仕方】を変えれば、どの子も伸びていく
小学生の間に築いた学力の貯金は、中学に入ってからの数ヶ月であっという間に尽きてしまうことがあります。
しかし、それは決して悲観すべきことではありません。
本当に伸びる力とは、その後どう学ぶかによって決まるからです。
中学で失速する子には、共通する弱点がありますが、それを知り、早めに対策を講じることで、どの子も伸びる道に戻ることができます。
ポイントは、学力だけに注目するのではなく、習慣・思考・姿勢といった、根っこの部分に目を向けることです。
親としてできるのは、正解を教えることではなく、【学びの土台】を一緒につくること。
日々の声かけ、見守り方、生活習慣の支えが、やがて中学・高校・その先の学びを支える力になります。
できる子を育てるのではなく、自分で学べる子を育てること。
中学からの学びを支えるカギは、意外にも、小学生の今ここにあるのです。