今回は【トップ高校の入試の英語 平均点が高い】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
5月や6月は塾が中学受験、または高校受験の保護者セミナー、分析会や保護者面談を行う季節です。
こうした催しに参加して色々な話を聞いていると、地方での公立高校入試がどう変化しているのか、進学校を受ける子の学力レベルというものも見えてきます。
公立高校は基本的に5教科の筆記試験と内申点で合否が決まります。
とくに重要なのが入試本番のテストの点数です。
いくら模試で合格圏を出し続けていても、当日の結果が悪ければ涙をのむことにもなります。
さて、地方の公立高校入試では、偏差値35から偏差値70まで幅広い学力層の生徒が同じ筆記試験の問題を解く仕組みになっています。
5教科の出題傾向、問題形式というのは自治体によってカラーがあります。
難易度というのも自治体ごとに異なり、全国の公立高校の過去問題集を解くと【隣の県の入試問題は簡単】【他の自治体はこんなに難しいのか】ということに気が付いたりもします。
その中で、個人的に感じたのが【地方の進学校を受ける子の英語の平均点は高くなりがち】ということでした。
英語の入試問題も他の教科同様に幅広い学力層の受験生に配慮して作られるため、文法、語彙、読解問題の多くが中学の教科書レベルに沿った【基礎問題】が中心です。
大都市圏の私立高校や難関校のような難解な長文や、ひねった記述問題はほとんど出題されず、教科書内容をしっかり身につけていれば、高得点が取りやすい構造になっています。
ただし、理科や数学では【トップ高校受験生でも解けないような問題】が出題されることがよくありますが、英語に関しては【手も足も出ない】という問題は滅多に出題されません。
もちろん、基本ベースであるものの長文読解で差が出るというのも理解できますし、英語を苦手とする中学生も多いです。
そんな生徒が少なくない中、トップ校志望の生徒は「英語=得点源」という認識を持っており、自信を持って問題に臨んでいる、そして入試結果でも英語で落とす子というのはかなり少ないという印象を受けています。
そこで今回は、トップ高校を始めとした進学校を受ける子が概ね英語で高得点を取る理由をご紹介していきます。
英語の平均点が高いのは地方特有の教育事情か
まず、地方のトップ高校の受験生が入試の英語で平均点が高くなる背景には、地方特有の教育事情があります。
大都市圏と異なり、地方では中学受験があまり一般的ではないため、教育熱心な家庭ほど「中学受験をしない代わりに英語に力を入れる」という教育方針を持っていたりします。
私の周囲でも、全員ではないにしろ、子どもの教育に熱心な家庭ではかなりの高確率で幼児期または小学校低学年から英語を学ばせています。
一昔前、親世代の頃は中学から英語を一斉に学ぶというのが当たり前でしたが、今では英語を学ぶ環境がかなり整っており、【英語に親しませる】の敷居はかなり低いものになっています。
幼児期から公文式や学研、または英会話教室などに通わせ、自然に英語に触れさせる家庭が多く見られます。
公文や学研では、早い段階から親世代の頃に中学で学んでいた英語の文法や単語、簡単な英文読解に触れることができ、英語の土台作りに有効です。
さらに、英会話教室では発音やリスニング、簡単な会話表現を学ぶ機会があり、小学生の段階で「英語に抵抗がない」状態をつくることができます。
今の小学生は5年生から英語を教科として学んでいるため、この時点で【英語の基本ができている子】と【ほぼ何もやっていない子】が混在していると思ってください。
我が家の子ども①②③の全員が口を揃えて言っているのが【小学生の時点で英語嫌いな子はけっこういる】ということです。
クラス内で、英語ができる子は自信がつきます。
とくに英語を学んできた子どもたちは、小学校高学年になる頃には、中学英語の基本的な内容をすでに理解し始めており、中学進学後の学習もスムーズに進みます。
その結果、中学3年間の英語の学習内容を十分に定着させた状態で高校入試に臨むことができ、入試で90点前後の高得点を取る生徒が多くなるのです。
さらに、地方の公立高校入試の英語問題は、学力層が幅広いため、基本事項を中心に構成されることが多く、トップ層にとっては取りこぼしの少ない出題となっています。
子ども①②の周囲でも、トップ高校に合格した、またはトップ高校を目指している同級生の中で【英語が苦手としている子がいる】という話を耳にしたことはありません。
つまり、あらかじめ中学英語をしっかりと先取りし、小学生の頃から英語に慣れ親しんでいる生徒にとっては、入試本番の問題が「簡単に感じられる」状況が生まれるのです。
そして、小学生時代は特段英語教育をしていない学力上位層の子も、中学に入ってから効率よく学び、猛チャージをして【幼児期や小学校低学年から英語を学んでいる同級生の英語力に肩を並べる】になっています。
このように、地方では教育熱心な家庭では中学受験に向かう代わりに、小学校段階での先取り的な英語教育をしている家庭も少なくなく、それが進学校での入試の英語平均点の高さにつながっています。
トップ校を目指す生徒は中学の範囲を完全にマスターしている
さて、地方のトップ高校の受験生が入試の英語で平均点が非常に高くなる背景には、トップ校を目指す生徒が中学3年間の英語の学習内容をほぼ完全にマスターしているという事実があります。
地方の公立高校入試は、偏差値の低い学校から高い学校まで同一の入試問題を用いるため、英語の問題構成は幅広い学力層に対応できるよう、中学の教科書レベルを中心とした基本的な出題が多くなります。
進学校、トップ高校を目指す生徒たちは、日頃から定期テストや実力テスト、模試で高得点を取り続けており、中学英語を単なる暗記で終わらせず、文法のルール、構文、語彙、読解、リスニングなどを総合的に理解し、使いこなせるレベルまで高めています。
私も塾で英語を教えている時に感じましたが、当時は中学入学から子どもたちは英語の勉強をスタートしても、英語の成績が良い子、文法理解が早いのは国語力の高い子ばかりでした。
ですから、【他の教科が全く出来なくて英語だけがもの凄くできる子】はおらず、小学生時代の学力と高められる英語力はリンクしていると個人的には感じています。
英語は積み重ね型の教科であり、毎日英語に触れ、しっかり勉強をしていると、一度理解した内容は長く定着しやすいため、努力を継続している生徒ほど失点が非常に少なくなる傾向にあります。
また、トップ校を目指す生徒は、定期テストだけでなく、学校外でも英検や模試を受ける機会が多く、さまざまな形式の問題に慣れていることも強みです。
例えば、英検3級・準2級レベルを小学生の間に取得している子も多く、入試レベルの問題が【むしろ易しく感じられる】こともあります。
我が家の子ども①の同級生には、中学生時代に準1級を取っている子も何人かいます。
したがって、本番の入試ではミスなく解くことが当たり前となっており、90点台の高得点を当たり前に取ってきます。
トップ校を目指す生徒にとって英語は【得点源】であり、【確実に取らなければならない科目】として位置づけられています。
子どもたちの通う塾でも【英語は勉強をやればやっただけ取れる科目】【トップ高校を目指す子は英語が得意な子が多いから低い点数を取ると他の教科勝負になる】と伝えているようです。
とくに今の英語の入試問題は公立高校の入試でも資料が複数出たり、長文読解が長くなっていたり、英問英答の問題が出たりと親世代よりも格段に難しくなっています。
こうした現実を踏まえ、子どもが進学校を目指すのであれば小学生時代から英語学習に本腰を入れておくのが不可欠です。
英語で高得点を取れるのは才能ではなく、中学内容を地道に、確実に積み上げてきた結果であり、基礎を徹底的に身につけたうえで応用にも対応できる力を養っているからこそ、平均点が高くなると思ってください。
トップ高校を目指すなら英語を猛勉強するしかない
ところで、地方のトップ高校を目指す中で、英語が苦手な子もやはりいます。
そういう子が直面する大きな壁の一つが、入試で英語の平均点が非常に高くなるという現実です。
トップ層の多くが90点前後を当たり前のように取るため、英語が苦手な子は【英語で差がつく】というよりも、【英語で遅れを取る】という不利な状況に陥りやすくなります。
繰り返しになりますが、地方の公立高校入試の英語は【全体に合わせて基礎中心】に作られているため、トップ高校を目指す生徒にとっては難易度が低く、得点しやすいのが実情です。
そのため、トップ高校合格を本気で目指すのであれば入試本番で90点近く取れるレベルにまで英語力を仕上げる必要があります。
我が家の子ども①は、私が注意していたにも関わらず、塾の先生からも言われていたのに中学に受かったことで浮かれてしまい、中学受験が終わってから中学入学までの時期に中学英語の先取り学習をしませんでした。
結局、新中学1年生向けの春休みの講習会の英語のテストがボロボロで、一つ下のクラスになってしまいました。
その時になってようやく子ども①も心を入れ替え、英単語の暗記、英文法の勉強、英作文を必死でやり、最短で慣れ親しんだクラスに戻ることができました。
英語が苦手な子ほど、基礎の理解があいまいなケースが多いです。
子ども①も最初はbe動詞と一般動詞の区別が分からず、私が英作文を作り書かせたり、説明をしてようやく理解できるようになりました。
英語が苦手から脱却するには、【三単現】【過去形】【助動詞】【疑問文・否定文の作り方】などの中1〜中2レベルの基本文法を完璧にすることが最優先です。
市販の文法問題集を1冊決め、繰り返し解いて、説明できるレベルまで仕上げることが効果的です。
また、英語は国語と同じように言語ですから、英語が苦手だと感じる原因となるのが語彙力不足です。
長文読解も多く出るので、語彙が鍛えられていないのはデメリットでしかないです。
まずは小学校で学んだ単語や中学教科書に出てくる単、熟語を【見て意味がわかる】レベルで覚えることから始めましょう。
1日10語でもよいので、毎日コツコツ続けることが大切です。
書いて覚えることも大切ですが、【見て読んで意味を確認する】テンポの速い復習も効果的です。
そして、テストや入試でも配点が高い長文読解問題対策は必須です。
ただし、初めから全部を理解しようとせず、設問を先に読んでから、該当する文を探す「【戻り読み】の練習をしましょう。
部分的に正解を拾えるだけでも、点数は大きく変わります。
時間を意識して解く練習よりも、まずは丁寧に読むこと、訳すことを優先し、精読から始めることが重要です。
ゼロ点を避けたい英作文で点数を取るには【使える表現】を事前に暗記し、パターンで書けるようにすることが大切です。
中学レベルの簡単な文型、各英文法の代表的な例文を使って、主語・動詞・理由の構成で短くても正確な文を書く練習をしましょう。
毎日1文でも書く習慣が得点力に直結します。
トップ校を目指すなら、他教科での得点を支えつつ、英語は【失点を最小限に抑える】という戦略を持ちつつ、焦らず、しかし毎日少しずつ取り組むことで、英語の苦手は必ず克服できます。