今回は【地方の優秀な子 デメリットの乗り越え方】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
子どもの教育に関心が強く、幼児期からインターネットでアレコレ調べても大都市圏の情報ばかりであまり役に立たない、と感じる方もいると思います。
大都市圏では中学受験ありきで子どもの教育が語られることもあり、地方で子育てしている親からすると【戦略のズレ】を感じることが多いです。
ただ、地方に住んでいようが都会に住んでいようが、大学受験をするとなると高校3年、18歳の時に全国のライバルとしのぎを削ることになるので、大都市圏の教育事情を全く知らないで過ごすということも得策ではありません。
私もそうでしたが、地方は地方特有の教育事情があり、どっぷりその世界に浸かっていると【大学受験で大幅に遅れをとる】ということもあります。
もし、大学進学を考えている、しかも地元の進学校、トップ高校を目指しているなら【地方での戦い方】をマスターした上で高校3年生を迎えるのが理想的です。
地方にも大都市圏の精鋭と遜色ない頭脳を持つ子もいますが、そういう子はレアな存在ですし、場合によっては高校進学のタイミングで大都市圏の最難関校や難関校に進学する子もいます。
そこまでではないにせよ、【地方の優等生】というグループはどの学年でも存在しています。
そこで今回は、将来の全国のライバルとの競い合いを見据えて、地方の教育事情という大学受験では多少なりともデメリットになってしまうこともある環境にどっぷり染まることなく乗り越える方法をご紹介していきます。
井の中の蛙にならないようする
まず、井の中の蛙にならないようにしましょう。
地方の学業優秀な子が井の中の蛙にならないためには、意識して広い視野と外の基準を持つことがとても大切です。
地元の小学校、中学校でトップレベルでも、全国や世界にはさらに高いレベルの学力や努力をしている同世代がたくさんいます。
場合によっては、全国的に見れば実力が届いていないことがあります。
とくに住んでいる地域の教育熱があまり高くはない時は要注意です。
その現実に早い段階で触れ、自分の実力を正しく把握することが、将来の伸びしろを大きく左右します。
塾でも【中学の定期テストで学校で良い順位】を信じてしまう子、親というのは一定数いました。
模試や塾のテストを受ければ本当の実力が分かるのですが、人間はどうしても良い結果を信じたくなるものです。
やんわりと、時にはストレートに【学校よりも模試の結果を重視してください】と伝えても真正面から受け止められないということもありました。
地方では、とくに小学生時代や中学1年生頃までは学校以外の世界の同級生と比較する機会が少ないですし、都市部に比べ、同じレベルのライバルが少ないこともあります。
そのため、適度な競争を経験する機会が少なく、モチベーションが維持しづらいことがあります。
まず子どもに現実、全国はどういうものなのか知ってもらうには、全国規模の模試を定期的に受けるのがベストです。
学校のテストでは高得点でも、模試では全国の中での自分の位置がわかります。
偏差値や順位を通して、自分の得意・不得意のバランスや、まだまだ上があるという感覚を得ることができます。
中学生になったら模試、塾のテストなどを積極的に活用するのをおすすめします。
定期的に中学受験する子が通う塾の季節講習会などに参加をし、【同級生でもこんなに賢い子がいるんだ】という世界を垣間見る機会を作っても良いと思います。
我が家でも、学校のクラスではそこそこ出来るという立ち位置だったので、【甘えが出ないようにガツンと現実を見せるか】と思い立ち、塾に入らせたという経緯があります。
子ども①②はそこで、【化け物級の神童さん達】に出会い、【まだまだ上の子がいる】と思い知りました。
子どもの頃に【自分より努力している人がいる】【自分も頑張れば今より成長できる】と考える機会を作ると、現状に甘えるということが少しずつなくなっていきます。
子どもの世界を少し広げることで、謙虚に学ぶ心を育てることにもなりますし、【井の中の蛙】を回避できます。
地方でも大きく羽ばたくためには、【見えている範囲がすべてではない】と気づかせてあげることが大切です。
高校受験を途中のゴールと思う
さて、地方の優秀な子は高校受験を最大のゴールにせず、自分の人生の中での途中のゴールだと思うことはとても大切です。
地方の教育事情が少々特殊なのが【トップ高校に入ればそれで万々歳】という考えを持つ家庭も少なからず存在するからです。
【○○高校に入ることが最大の目標】と考えてしまうと、合格した後に燃え尽き症候群のようになってしまうことがあります。
こうなると、大学受験で苦戦してしまうのは目に見えています。
ですから、地方の学業優秀な子が大学進学を目指す際、高校受験を【最終ゴール】ではなく【途中のゴール】として捉えることで、子どもの進路進学を長期的な視点で考えるようにしましょう。
そもそも、高校受験を途中の通過点と捉えることで、学びの姿勢に持続力が生まれます。
いったん緊張の糸が切れると、学習意欲が全くなくなるという事態を避けることができます。
大学進学を見据えている子にとっては、高校での学びこそが本番です。
その意識があると、入学後も継続して努力を続けることができ、早い段階から学習習慣や進路意識をキープしやすくなります。
また、【高校受験は途中のゴール】と考えることで、進学先の高校の選び方もより戦略的になります。
単に偏差値や通学距離で選ぶのではなく、【この高校に入れば子どもの目指す大学に近づけそうか】【学習環境が整っているか】など、大学進学を見据えた視点で高校を評価できるようになります。
さらに、精神的な余裕や先を見据えた計画性も養われます。
高校受験を通過点と認識していれば、【今の努力は将来につながっている】と長期的に物事を考えられるようになります。
こうした考え方をしていると、テストや模試の結果に一喜一憂せず、冷静に課題と向き合う姿勢を育てることにもつながり、自己管理能力の向上にも結びつきます。
そして何より、【高校受験は途中のゴール】という考えは高校入学後のスタートダッシュに大きく影響します。
大学進学を目指す子にとっては、高1の1学期の成績や学習習慣が非常に重要です。
我が家の子ども①の周囲でも、とくに成績上層部ほど入学早々から大学受験に向けて動き出しています。
早い段階から本気で授業に取り組み、上位の成績を維持しやすくなります。
【高校受験=ゴール】ではなく【大学進学への通過点】と考えることで、勉強の継続力、学校選びの戦略性、心の余裕、そして高校入学後の好スタートが切れます。
地方から大学進学を目指すうえで、将来を見据えた視野と姿勢を持ち続けることが、着実な前進を支える大きな力となるのです。
大都市圏と地方の教育ギャップを把握する
ところで、地方で学業優秀な小学生や中学生が、大学進学を見据えているなら、大都市圏との教育事情の違いや、中高一貫校で先取り学習をしている生徒たちの存在を早い段階で知ることには大きなメリットがあります。
それは、自分の立ち位置を全国規模で客観的に把握し、進学に必要な準備や戦略を早めに立てるきっかけになるからです。
地方の学校では、学年に応じた標準的な学習内容が中心で、進度も教科書通りということが多いのが現実です。
公立中高一貫校のような中学受験をする子どももいますが、やはり高校受験組が圧倒的に多く、高校の勉強は高校入学後から始めるというのが基本路線です。
一方、都市部の中高一貫校では、すでに中学段階で高校内容の先取り学習を始めているケースが少なくありません。
たとえば、高1で数Ⅱや数Bを終え、高2からは大学受験レベルの演習に取り組んでいるような生徒も多くいます。
この差を早く知っておくことで、地方の子ども達も【自分が将来勝負する相手は誰なのか】【自分には何が足りていないのか】と気づけます。
このような気づきがあることで、模試や全国レベルの問題集を取り入れるなどし、戦略的な学習習慣が育ちます。
地方という環境に甘んじず、自分で努力のペースをつくり、能動的に学ぶ姿勢が身につくのです。
また、こうした現実を知ることは、進学先の高校選びにも影響を与えます。
【通える範囲で進学実績がよい高校はどこか】【難関大を目指すなら高校の授業や進路指導体制はどうか】【予習を自主的に進めるには】といった観点を持つことで、高校進学後の伸びしろも大きく変わります。
情報を持っていることで、親子ともに進路選択の幅が広がり、後悔の少ない選択ができるようになります。
さらに、先を見据えた視点を持つことは、気持ちの切り替えやモチベーション維持にも役立ちます。
【今は地方にいても、自分の努力次第で大都市圏の生徒とやり合える】という意識は、長期的な成長を支える力となります。
早くから教育事情や進んだ環境にいるライバルの存在を知ることで、自分の課題を明確にし、自主的に学ぶ力と視野を広げられます。
地方の子どもは小学生時代は牧歌的な日々を過ごせるという大きなメリットもありますが、未来の進路進学を考えると競争環境や情報格差の壁を越える工夫が必要です。
それを補うには、模試や少々難しい教材を活用し、意識して小学生や中学生の頃から【住んでいるエリア以外の世界】と接点を持つことが効果的です。