今回は【勉強はそこそこする子ども 親の悩みを解消するには】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
子どもの家庭学習の習慣は定着したけれど、どうも頑張りが足りないのではないかと感じること、あると思います。
親のよくある悩みで、【やる気や本気が感じられない】【自主性に欠け、言われたことだけやっている】【成績は悪くないが、伸び悩みを感じる】【高い目標に挑戦しようとしない】【本人に将来のビジョンが見えない】というものがあります。
私も、塾で仕事をしている時に生徒の学年問わずに【やる気を感じられない】【チャレンジ精神がない】という悩みを保護者の方から聞く機会がありました。
一応、宿題はやって家庭学習もしているし、交友関係で大きな問題を抱えているわけでもないので、親としてはストレスフリーなものの、なんともモヤモヤとしてしまう状態です。
それでは、子どもの方はこういう状態をどう思っているのかというと、とくに困っているわけでもないので深く自分の勉強面で悩むということもありません。
多くの問題と直面している家庭からすると【無風状態で羨ましい】と思うかもしれませんが、たとえ無風であっても家庭によっては、親にとっては【何ともしがたいモヤモヤ感】に悩まされていることもあるのです。
勉強しているので、これといった解決策が見当たらないというのも親の悩みを増大させていると言えるでしょう。
そこで今回は、勉強はそこそこする子どもだけれど、親がモヤモヤを感じている時の対処法をご紹介していきます。
やる気や目的意識が感じられない
まず、勉強はそこそこする子どもに対して親が感じる【やる気や目的意識が感じられない】というモヤモヤは、非常に共感できる悩みです。
このような子どもたちは、表面上は勉強をこなしていても、どこか物足りなさを感じさせることが多く、親としてはもっと積極的に学びに向かってほしいという願いが強くなります。
【何のために勉強してるの？】と聞くと【わからない】【みんなやってるから】【お母さんがうるさいから】と答えるような、主体性のなさに親はモヤモヤしがちです。
勉強を【ただこなすもの】として捉えている姿を見て、我が子が自分の将来を考えているのかと不安を覚えることもあります。
このように自分からは質問や工夫をせず、与えられた課題だけを機械的にこなしているように見えると、親は【このままで中学、高校受験を経て高校でやっていけるのか】と心配になることでしょう。
自分で考える力や探求する姿勢が育っていないことが、長期的な不安につながります。
ですから、こうした不安を解消するには、まず、子どもの意思を変えていくようにしましょう。
子どもにとって目標を設定することは子どもの成長を促します。
ただ【勉強しなさい】と言うだけではなく、子ども自身が目標を見つけることができるようにサポートするのが大切です。
たとえば、【将来どんな職業に就きたいと思っているの？】という質問から始めて、将来のビジョンを描かせることもおすすめです。
将来の夢や興味を勉強と結びつけると、勉強が単なる作業ではなく、【自分の未来のために必要なこと】と感じられるようになります。
さらに、目標設定には具体性が重要です。
【○○高校に行きたい】というように、具体的なゴールを定め、そのためにどんな勉強が必要かを一緒に考えると、子どもは少しずつ自分の目的意識を持ち始めます。
この過程では、親がただ指示するのではなく、一緒に考える姿勢を見せることがポイントです。
そして、勉強を【親に言われてやるもの】という考えを変えていく必要もあります。
こうした思いが強いと子どもは勉強に対するやる気を感じにくくなります。
親としては勉強を単なる義務や強制力で進めるのではなく、子どもが自分で勉強の意味を感じるように働きかけることが大切です。
具体的には、学びの楽しさや意義を伝えることです。
例えば、好きなテレビ番組や趣味、ゲームなどに関連付けて、【これを理解するために必要な知識はこの分野だよ】【もし将来、このジャンルで仕事にしたいなら、こうした進路だと仕事に就きやすい】といった形で、自分の興味と勉強を結びつける方法を提案してみましょう。
物足りなさを感じる
さて、勉強はそこそこする子どもに対して親が物足りなさを感じることもあります。
子どもの勉強面では表面的には問題がなくても、どこかで 【もっとできるはず】 という感情が湧き上がることもあります。
子どもが最低限の宿題や勉強はこなすものの、自主的に深めようとしない、限界まで努力しない様子に対して、【やれば伸びるのに】【もったいない】と感じる親は多いです。
【本気を出していない】【安全圏で満足している】ように見えて、親としてはやきもきします。
これと同じ問題が、「勉強してるのに、成績が思ったほど伸びない」「なんとなく横ばい」という状態に、親は成長の停滞を感じがちです。
子どもが現状維持で良いと思っていることに対する不安は、中学生になるとさらに大きくなります。
親が感じる物足りなさの最も大きな理由は、子どもが勉強に対して 努力をしているものの限界を感じていないことです。
例えば、宿題をちゃんと終わらせる、テストで平均的な成績を取る、など、一見すると問題はなさそうに見えますが、親は子どもにもっと高いレベルを目指してほしいと思うことが多いです。
要領の良い子は最低限の努力で【まあまあの結果】を出してしまうため、親は【これで本当に大丈夫なのか？】と不安を感じやすいです。
こうしたモヤモヤを解消するためには、まず親自身の期待を客観的に見つめ直すことが必要です。
期待は悪いものではありませんが、子どもの個性や成長段階に合っていない場合、それがプレッシャーや不満の原因になります。
そして子どもの現在の姿をよく観察しましょう。
宿題はきちんとこなしているのか、自分なりに工夫して学んでいるところはないかなど、【できていること」に目を向けてみることが大切です。
物足りなさは、「もっと」を求める気持ちから生まれますが、現時点での成果や努力を認めることで、モヤモヤは軽くなります。
【そこそこできる子ども】は、知識を広げる楽しさや学問への探究心に欠けている場合があり、これが親の物足りなさにつながったりもするので、時には【自分で限度を決めてしまうことのデメリット】、つまりは挑戦や成長の機会を逃すという現実を話し合い、将来的には困難に直面したときの粘り強さや向上心の欠如につながる恐れがあると真剣に伝えてみてください。
親自身が子どもを信じて待つ余裕を持つことも、モヤモヤの解消につながります。
成長には波があり、今は【そこそこ】でも、心の中では種が育っている可能性もあります。
焦らず、信じて見守る姿勢が、長い目で見て最も力強いサポートになります。
親の期待と子どもの現実のギャップに悩む
ところで、親の期待と子どもの現実のギャップによりモヤモヤとすることもあります。
そういった感情を解消するためには、親自身の心の整理と、子どもとの対話、関わり方の見直しが必要です。
このギャップは、親が子どもの将来を願って描いた【こうなってほしい】という理想像と、実際に目の前にいる子どもの姿との間に生まれるズレです。
これを埋めていくためには、親の視点を一方通行にせず、子どもの立場や個性に目を向けることが大切です。
【もっと勉強してほしい】【積極的になってほしい】といった願いの形で表れますが、その根底には【将来困ってほしくない】【幸せになってほしい】という子どもを思う親の深い愛情があります。
そこで、自分が子どもにどんな期待を抱いているのか、その期待は現実的か、今の子どもの状態とどうズレているのかを、いったん紙に書き出して整理してみると、モヤモヤの正体が明確になります。
そして、子どもの今をしっかり受け止める姿勢が大切です。
親が理想の姿に目を奪われすぎると、子どものできていることや頑張っている部分が見えなくなってしまいます。
【この子はこの子なりに頑張っている】【こういう特性がある】と認めることからスタートしましょう。
子どもにはそれぞれペースや個性があります。
親の理想がすべて正しいとは限らず、今の子どもでも可能性があるという視点を持つことが、親子の信頼関係を築く土台になります。
子どもが成長して親子関係がギクシャクするということを想定すると、子どもと対話する時間を意識的に持つことも重要です。
ただ一方的に【こうなってほしい】と伝えるのではなく、【どう思っているの？】【今、何を頑張っている？】と、子どもの気持ちや考えを聞き出すことが大切です。
こうした対話を通じて、子ども自身の価値観や目標が見えてくると、親の期待とのすり合わせが少しずつできるようになります。
親の価値観を押しつけるのではなく、一緒に目標を探す伴走者になることがギャップ解消のカギです。
子どもが望む方向と親の望む方向が違っていたとしても、それを「間違い」と決めつけずに、長期的な視点で見守ることが大切です。子どもは失敗や挫折を経験しながら成長します。親の思い通りにいかないことも、子どもにとっては大切な学びの機会です。
親の期待と子どもの現実のギャップを完全に解消することは簡単ではありませんが、互いを理解し合い、対話と信頼の積み重ねによって、その距離は確実に縮めることができます。
モヤモヤを【気づきのきっかけ】として活かすことが、親子の関係をより豊かにする一歩になります。
親の悩みも少しずつ解消するきっかけになります。
