今回は【偏差値が上がらない本当の理由 今すぐできる家庭での対策3選】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
子育てで、期間限定で親も子も悩まされる数値、それが偏差値です。
中学受験をしない子であれば、中学生になってから塾のテストや模試で偏差値と向き合うことになり、受験校選びにも大きな影響を与え、高校生になれば大学受験の際に偏差値で理系文系、そして志望校を決めるという流れになります。
今は子どもが小学生、しかも中学受験する予定がないのなら偏差値に悩まされることはありませんが、数年先には【偏差値って、何点なら安心なの?】【うちの子、毎日頑張ってるのに偏差値が上がらない…】そんな悩みを抱えているかもしれません。
偏差値との付き合いは高校受験組なら中学生になった途端に始まります。
親の方も子どもの偏差値を見て【この程度なの!?】と驚くこともあるでしょう。
ですから、小学生の頃から【そもそも偏差値ってどう見ればいいの?】と予備知識を持っていると中学生になってから慌てることがなくなります。
そして、偏差値に振り回される前に知っておきたいのが、偏差値=勉強量ではないという事実です。
偏差値は【平均点に対して自分がどの位置にいるか】を示す相対評価の数値です。
つまり、頑張って点数を上げても、まわりの子も同じように伸びていれば、偏差値は変わらないこともあるのです。
では、どうすれば偏差値を伸ばすことができるのでしょうか?
それには、【量】ではなく【質】と【戦略】が必要です。
効率よく得点力を高める勉強方法、弱点分析と復習の工夫、そして継続できる学習習慣、この3つを正しく整えることで、偏差値は確実に変わっていきます。
そこで今回は、小学生や中学生の子どもを持つ方に向けて、【偏差値を上げるために親が今できること】を3つの視点から解説していきます。
塾に通っていなくても、まだ模試を受けていなくても、未来に向けて今から家庭で始められる工夫はたくさんあります。
焦らず、正しいステップで、未来の力を育てていきましょう。
偏差値は学習の【見取り図】
まず、子どもの成績や今後の進路を考える中で、【偏差値】という言葉に不安やプレッシャーを感じている方は多いのではないでしょうか。
【がんばって勉強してるのに偏差値が上がらない】
【点数が取れてるのに偏差値は横ばいのまま】
【そもそも偏差値って、何を意味しているの?】
このような疑問や不満は、実は多くのご家庭が抱えている偏差値に関する誤解から生まれています。
まず押さえておきたいのは、偏差値は【点数そのもの】ではないということです。
私が塾で仕事をしている時も、偏差値をテストの点数と同じものだと捉えている親子がいました。
ですから、努力したらサクサク偏差値が上がると勘違いしてしまい、【どうして上がらないのか!】と塾にクレームを入れてくる家庭もありました。
そもそも、偏差値は、テストの平均点と比べて、自分がどれだけ上または下に位置しているかを数値化したものです。
いわば、テストの成績における【相対的な立ち位置】を示す指標なので、そう簡単に偏差値がガンガン上がることはありません。
つまり、90点を取ったとしても、そのテストの平均点が85点であれば、偏差値はそれほど高くなりません。逆に70点でも平均が50点であれば、偏差値は高く出ることがあります。
このことからわかるように、偏差値は単なる点数の合計ではなく、【周囲と比べて子どもはどこのレベルにいるか】を知るためのコンパスなのです。
親は偏差値を上げるのに必死になり、【もっと勉強しなきゃ偏差値は上がらない】【努力が足りないんじゃないか】と感じる方も多いかもしれません。
しかし、偏差値が伸び悩む原因は、必ずしも勉強量にあるとは限りません。
なぜなら、他の受験者も同じように努力しているからです。
みんなが一斉に成績を伸ばしていく中で、自分だけが偏差値をグッと上げるには、【戦略的な勉強の仕方】が必要になります。
例えば、ミスを放置したまま新しい問題に進んでると、偏差値を上げるのは難しいです。
基礎が不安定なまま難問に手を出していれば、偏差値を上げるトータルバランスが崩れていきます。
ですから、学習の【質】と【順番】を見直すことが、偏差値アップへの第一歩となります。
もう一つ大切な視点があります。
それは、偏差値を敵のように見なさないことです。
偏差値という数字は、たしかに親にとって不安の材料になりがちです。
模試で低い数値が出ると、【このままで大丈夫なのだろうか?】と焦りがちになります。
でも、実は偏差値は【今、どの位置にいて、どこを強化すればいいか】を教えてくれる、とても便利なツールなのです。
たとえば、5教科の中で偏差値が著しく低い科目がある場合、そこを集中的に強化するだけでも、全体の偏差値を底上げすることができます。
逆に、すでに高い科目をさらに伸ばすのは、労力の割に偏差値には反映されにくいです。
こうした子どもが抱えている問題を浮き上がらせ、戦略的な取り組みをするには、偏差値を正しく理解し、冷静に活用することが必要です。
ただ、どうしても高校受験組で子どもが小学生だと偏差値とは無縁の日々を送っています。
【うちはまだ小学生だから、偏差値なんて関係ない】そう思われるかもしれません。
しかし、小学生でも高学年になって塾の無料テストなどを受けると、偏差値が出ます。
この時期から、偏差値=順位ではなく、自分の学力の位置を把握する指標として慣れておくことで、今後の中学進学後の模試やテスト、高校受験にも大きく役立ちます。
でせすから、早期から【どう学びを改善していけばいいのか?】という視点を持つことが、学習の質を上げるカギになります。
偏差値は、決して才能や根性で決まるものではありません。
正しい知識と冷静な判断、そして適切な学習の積み重ねで、誰でも伸ばしていける数値です。
親が偏差値の仕組みを理解し、お子さんと一緒に学びをふり返る機会を持つこと。
それが、将来的に偏差値だけでなく、自立した学習力の土台を育てていくことにもつながっていきます。
【なぜ伸びないのか】と悩む前に、【どうすれば伸びるのか】【改善の余地はあるのか】と一緒に見直していくようにしましょう。
偏差値を上げる家庭学習3ステップ
さて、偏差値を上げるのは思う以上に大変です。
それでも、何もしなければ改善することはありません。
そして、よくある【これだけ勉強しているのに、なぜ偏差値が上がらないのか?】と悩んでいる時は、勉強の仕方そのものが子どもに合っていない可能性があります。
その場合、質の高い学習に切り替えることが重要です。
ここでは、家庭でできる学習改善の3つのステップをご紹介します。
すぐに取り入れられる工夫ばかりですので、ぜひご活用ください。
① アウトプット中心の学習に切り替える
まず見直したいのが、【覚える】ための学習から【使える】学習へ切り替えること。
多くの子どもたちは、ノートまとめや音読で覚えることに時間をかけがちです。
もちろんこれも大切ですが、それだけでは得点につながりにくく、偏差値も上がりません。
効果的なのは、アウトプット型の学習です。
具体的には、次のような方法が有効です。
・教科書の内容を人に説明する
・自分で問題を作って解く
・単元ごとの小テストを繰り返す
・間違えた問題を口頭で解説させる
知識を使える形で定着させるには、【解く】【説明する】【テストする】といった能動的な学習が不可欠です。
② ミスの分析と【弱点の見える化】
偏差値が伸び悩む子の多くは、ミスの扱い方がもったいないところがあります。
間違えた問題を放置したり、答えを見ただけで理解した風になっている。
しかし、そういう向き合い方だと学力の伸びにつながりません。
本当に大事なのは、【なぜ間違えたのか】を分析し、次に活かすこと。
そのためには、ミスノートや弱点リストの活用が効果的です。
まず、間違えた問題の内容・原因・解決策を簡潔に記録し、同じミスが繰り返されていないかをチェックしてみてください。
こうした地味な作業を繰り返していると、苦手分野が明確になれば、復習の優先順位が立てやすくなります。
また、子ども自身が自分のミスパターンに気づくことで、【自分の学習を自分で管理する力】が育ち、長期的な学力向上につながります。
③ 学習の優先順位を見直す
100点を目指す勉強は一見理想的に思えますが、効率面で見ると偏差値アップには遠回りです。
偏差値は相対評価のため、【得点源を確保して、確実に点を積み上げる】ことがより重要です。
まずは、【あと少しで正解できる問題】を確実にとる学習に集中しましょう。
繰り返し出る基本問題をマスターする。
計算や漢字のケアレスミスをゼロにする。
英語なら単語・文法の基礎を徹底する。
このように【確実に点が取れるゾーン】を広げることで、偏差値全体が底上げされていきます。
そして、偏差値を上げるためには、小学生と中学生とでは気を付けるべきポイントが異なります。
【子どもが小学生の場合】
小学生のうちは、まず【読解力・計算力・語彙力】の土台作りが最優先です。
市販のドリルでも構いませんが、ただやらせるだけでなく、時間管理・丸付け・やり直しまでセットで行うことが学習の質を大きく左右します。
短時間でも毎日続けることが大切です。
解いた問題の正答率や間違い傾向を記録する習慣も、早いうちからつけておくと、中学以降の学力の伸びに差が出ます。
【子どもが中学生の場合】
中学生になると、5教科すべてをバランスよく対策するのは大変です。
ですから、子どもの性格や苦手教科の存在などを踏まえて【1教科を集中的に伸ばす】作戦をとるのも有効です。
5教科を同時に全部まとめて底上げしていくというのは大変です。
【この教科ならある程度集中したら数か月後には偏差値を上げられそう】という目安を立てて、家庭学習で取り組んでいくと結果も早く出ることが期待できます。
また、模試や定期テストの復習タイムを親子で設けることもおすすめです。
一緒にテストを見返して、【どこで落とした?】【どうして間違えた?】と声かけするだけで、子どもの学習意識は大きく変わります。
偏差値を上げるためには、学習の【質】と【工夫】がカギになります。
ただ勉強時間を増やすのではなく、どう取り組み、どう修正し、どう積み重ねるかが重要です。
家庭学習の中で、アウトプットの習慣・ミスの分析・学習の優先順位の3つを意識するだけで、偏差値を伸ばす下地は揃ってきます。
【勉強してるのに伸びない…】と感じたときこそ、やり方を見直すチャンスです。
今日から少しずつ、できることから取り入れてみてください。
偏差値アップの鍵は【継続できる学習習慣】にある
ところで、偏差値を上げるために、短期集中の勉強や一夜漬けの努力に頼ってしまう子がいます。
たしかに、定期テストでは一時的な点数アップができるかもしれません。
しかし、偏差値は相対評価であり、継続的な実力の積み上げが求められます。
つまり、本質的に偏差値を上げたいなら、継続できる仕組みが必要なのです。
ここでは、子どもが【自然と学び続けられる】ようになるための具体的な習慣化のポイントと、親としてできる環境づくりについて取り上げていきます。
子どもが勉強を続けられない大きな原因のひとつが、気分任せになっていることです。
【今日は気が乗らない】【あとでやる】が続けば、当然学習の質も安定しません。
そこで大切なのが、【勉強のルーティン化】です。
ルーティーン化とは、【毎日夕食前の30分は勉強タイム】と勉強する時間を決めたり、勉強する場所を固定することや、【曜日ごとに教科や単元を固定する】、ということをすることで、【今日は何をすればいいの?】と迷うことなく、勉強への取りかかりがスムーズになります。
日常生活の中に【勉強する習慣】を作ると【それをしないと何か変】となります。
そして、学習習慣をつけるうえで、親の声かけも重要な役割を果たします。
とはいえ、【勉強しなさい!】と毎日言い続けるのは、逆効果になりかねません。
子どもにとっては、やらされ感が強くなり、自主性が育ちにくくなるからです。
おすすめは、声かけの内容とタイミングを工夫することです。
【今日は何をやる予定?】【終わったら見せてね】といったように、干渉ではなく確認や共感の姿勢で接することが大切です。
さらに、週に1回、10分だけの【ふりかえりタイム】を親子で設けるのも効果的です。
1週間の学習を一緒に振り返りながら、【どこが難しかった?】【来週は何をやる?】と話すことで、学習を自分でコントロールする意識が育ちます。
偏差値やテストの点数ばかりに目を向けてしまうと、子どもは【良い点を取らなければ認められない】と感じてしまい、勉強がプレッシャーになってしまうこともあります。
だからこそ、親としては【勉強のやり方】や【頑張った過程】をしっかり見てあげることが大切です。
【昨日より集中して取り組めたね】【工夫してノートをまとめててすごいね】といった声かけは、自己肯定感と自学力を育む土台になります。
これが、偏差値アップを長期的に支える内側の力となるのです。
偏差値が伸びる子は、家庭が【安心できる場所】になっています。
学力が安定して伸びる子の多くは、家庭の雰囲気が穏やかで、勉強することが特別なことではなく当たり前になっています。
親の不安や焦りが強く出ると、それは無意識のうちに子どもにも伝わります。
勉強を管理しすぎたり、毎回点数に一喜一憂したりせず、【うちは、コツコツやるスタイルで伸ばすから大丈夫】という姿勢をもって接することで、子どもは安心して学び続けることができます。
偏差値を伸ばすには、魔法のような方法はありません。
しかし、今日の15分の学習を、明日も続けられるように工夫する。
それだけで、1か月後、3か月後、子どもの姿は大きく変わっていきます。
親子で一緒に【どうすれば続けやすいか?】を話し合いながら、小さな仕組みを作っていきましょう。
偏差値アップは、その積み重ねの先に必ずあります。