今回は【小5から挽回させる覚悟はあるのか】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
小学校は6年間ありますが、その中でも【この単元は難しいよね】の代表格ともいえるのが小学校5年生で学ぶ算数の小数の割り算、面積や体積などの図形、そして割合ではないでしょうか。
小学5年生になると特定の教科に対して苦手意識を持っている子もおり、子ども同士の学力差やクラス内の学力グループもはっきりしてきます。
いつもどの教科も満点や高得点を取る子は固定化され、教科によって90点を取ったり80点が多いという子、80点台が多い子、80点から70点台を推移している子、70点台や60点台を取る子の顔ぶれも決まります。
小学校のカラーテストは単元を学び終えてから時間を経ずに行われるため、それなりに良い点数が取れるとよく言われています。
ただ、高学年になるとなかなか良い点数を取れない子も増えていきます。
高学年のクラス内での学力序列はそのまま中学進学後もそっくり受け継がれていきますし、場合によっては【クラスでは上位】と思っていた子でも進学先の地元の中学で校内順位が真ん中よりやや上位になることも珍しくありません。
中学は複数の小学校の集まりであり、例えば教育熱心な家庭が多いA小、普通の公立小のB小、教育熱がやや低い家庭が多いC小の児童が進学するという中学があったとします。
A小の上位層と平均的なB小やC小の上位層とでは学力差があり、中学での定期テストでも【こんなに低いとは思わなかった】【上位層がこんなにいるの】と驚くようなことも起きてしまいます。
小学校5年生は中学進学まで2年を切るという学年です。
高校受験までのカウントダウンはあと5年というタイミングです。
子どもにとっての5年というのは長く感じると思いますが、小学5年から強烈など根性なしで挽回していくにはラストチャンスと言っていいでしょう。
中学校から勉強を頑張ろうとしても、部活や塾で忙しく、勉強に全ての時間を注ぎ込むことはできません。
また、小学生時代にあまり家庭学習の習慣が定着していない、勉強時間が少ない子が中学生になった途端に学習量を大幅に増やせるかと言ったら、それは無理があります。
私は中学1年の夏休み前に心を入れ替え、夏休みから本格的に挽回すべく猛烈に頑張りましたが、まさに昭和的など根性でした。
そんな辛い思いをせずに学びの挽回を狙っていく、来たるべき高校受験に向けて備えるには小学5年生が大袈裟ではなく【ラストチャンス】です。
理科と社会の3年生と4年生分の知識を定着させる
学力グループが固定化する小学校5年生から所属する学力グループを抜け出し、上のグループに異動するには、まず【理科と社会の3年生と4年生の知識や内容を定着させる】ということを意識していきましょう。
5年生と6年生の理科と社会は中学内容の土台となる学びとなるため、それ以前に学んだ部分があやふやになっていると5年6年の授業が【よく分からない】と感じるようになります。
専門用語、実験の手順、地理や歴史と覚えることがドカンと増えます。
資料を読んで考える、実験から分かることを書く、という学問的な学び方もさらに本格化していくので理科と社会がちょっとよく分からない状態のままでいるというのは、【どっちの教科も面倒】と感じてしまうことにつながります。
理科と社会は学習漫画を読む機会や、子ども本人の興味関心の有無がとっても影響される教科です。
我が家の子ども①②③を見ていても、天体や砂遊びが好きでよく水を流して砂の流れ方を観察していた子ども①は理科の中でも天体と地学の分野が好きな子に育ちました。
とくに好きな分野はないけれど、実験の手順を覚えるのが得意な子ども②は化学分野が得意ですし、物理系のジャンルに興味関心が強い子ども③は閉じ込めた空気や水、ものの温度や変化などが好きです。
私も小学生の頃は天体は好きで勉強していないけれど高得点が取れましたが、興味のない植物の単元はボロボロでした。
社会も地理、歴史、公民の3つのジャンルを勉強するなかで【興味があるかどうか】で知識の吸収が良い分野と悪い分野も出てきます。
小学5年生から学力のボトムアップを目指していくには、理科と社会の興味関心のムラをなるべくなくすように学習漫画を上手に活用しつつ、小学3年生と4年生で学んだ単元の理解度をインターネット上の無料教材で確認しつつ、不安を感じるようなレベルであれば小学3年、4年生の教科書ワークや市販の問題集で復習をしていきましょう。
国語力を上げるには時間もかかる
小学校の勉強の主力教科である国語と算数のうち国語は漢字を除くと、小学生の間で学力差を感じることはあまりないと思います。
子どもが小学生であり、中学受験をする予定がなければ【国語ができないな】と痛感するのは、中学生になってから学校の定期テストを受け、塾のテストを受けてからです。
中学の国語の問題形式が小学校のカラーテストとはガラリと変わり、文章問題のレベル、語彙のレベルも上がるので【読んでもサッパリ分からない】となる子は少なくありません。
塾で出会った国語を苦手とする子は、漢字力、語彙力と文字を追うスピード、物語文であれば【誰と誰の会話なのか】と推察する力、心情の読み取りに苦戦していました。
説明的文章では接続詞の選択問題、段落の整序問題、指示語が意味することを要約する問題などが苦手で、その問題に慣れるまでに時間もかかりました。
ただ、中学生になったからこうした問題に慣れずに大変な思いをしているのかというと、そんなことはありません。
子どもが漢字だけでなく国語に対して少しずつ苦手意識を持ち始めるのは小学校高学年頃からです。
学校の勉強でも、古文を初めて習いますし、教科書に出てくる文章や言葉も【小学5年生なら読める】という基準ですが、既習漢字が読めずにルビを振る子もいますし、読む力が不足気味な子にとっては小学5年生の文章であっても、内容をすんなり理解できません。
学年が上がるにつれて、抽象的な表現も増えていきます。
低学年の頃のように【書いたままの文を理解する】ではなく、ザクっと言うと【察して欲しいような文章】にも触れるようになります。
そうなると、読み取る力がないと主題、主人公の心理などを正確に把握するのができなくなります。
小学校高学年での国語力の差が中学に入るとガツンと出てくるので、小学校5年生から様々な問題形式や文章に慣れておくよう市販の問題集に取り組んでいくようにしてください。
とにかく、国語力を上げるのは時間がかかります。
中学から取り組むのではなく、小学5年生から取り組むことで高校受験までに力をつけることができます。
算数の復習は小学2年や3年生まで遡る勇気を持つ
小学5年生の算数はまさに難所です。
小学1年生の繰り上がりの足し算と繰り下がりの引き算と同じくらい有名な難所の割合を学びます。
ただ、小学1年生の時は勉強させる、繰り上がりと繰り下がりの計算を解いて理解を深めていき、テストで満点を取るという経験を親が誘導して達成することができますが、反抗期に突入している子も少なくない小学校5年はそんな簡単にはいきません。
まず、小学校4年生の時点で算数に対して苦手意識を持っている子もいます。
テストの点数がすでに低下している子もいます。
その中で、難しい単元の数々を勉強していくというのは子どもの学習意欲が低下することに拍車がかかってしまう恐れもあります。
5年生で学ぶ最小公倍数、最大公約数の単元では、子ども①②が5年生の時によく理解できない子、宿題プリントでも間違いを多発している子がクラス内で結構いたという話を耳にしたことがあります。
5年生の算数は小学校4年間の学びをワンランクもツーランクも上げたような単元に足を踏み入れるので、その前にプライドも捨てて、恥を忍んで小学校2年生や3年生まで遡って復習できるかどうかで、5年や6年の算数の理解度が変わっていきます。
正直、小学校の算数がそこそこ出来ている子でも中学数学ができるかと言えば怪しいです。
完璧な計算力、思考力、図形問題への対応力、データ系の問題を苦にしないかどうかという算数の総合力が高くないと中学での数学で成績上位者にはなれません。
また、進学校であればあるほど高校受験では数学の出来が合否を決める、重要な科目になります。
高学年の勉強だけでなく、中学進学後も見据えて5年生というまだ時間的余裕がある時にどれだけ心を決めて総復習できるかで子どもの未来も変わってきます。
小学5年生というのは小学校生活ラスト2年であり、中学進学まで2年という重要な学年です。
2年先を想像して、【どんな中学生になりたいか】と動き出してください。