今回は【高校受験 最後の伸びがすごかった子の特徴】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
受験シーズンが近づくと、受験生のいる家庭では【このまま志望校に合格できるか】と色々と悩み、年末年始のお祝い気分が全部吹っ飛んでしまうような雰囲気になることもあります。
我が家でも、子ども①が高校生、子ども②が中学2年生ですが中学受験も経験していることもあって3回の受験を経験しています。
2025年度は子ども②が高校受験をするので、4回目の受験を迎えようとしています。
どの受験も、子どもも親もハラハラドキドキしますし、正直クリスマスもお正月の準備なども全部記憶から吹っ飛んでいます。
風邪を引かせない、食事や体調面を気にするので、受験生のいる年はいつもの年末年始とはいきません。
さて、受験が本格化する直前期の冬休みは、子どもにとって最後の【まとまって勉強できる期間】になります。
塾で仕事をしている時も、午前中から自習室にこもり、午後の授業を受けた後も夕方までお昼ご飯持参で長時間勉強している受験生は何人もいました。
ただ、長時間勉強していても生徒によっては伸びが違うという現象が毎年起きていました。
冬休みに毎日長時間勉強していたけれど、伸びが足りずに泣く泣く志望校を変更した子もいれば、ボーダーラインだったけれど、入試本番のテストでかなり良い点数を取れて、点数開示をみたら合格した中でも真ん中より上だったということもありました。
ラストスパートで伸びる子がいるという話は、高校受験でよく語られることがあります。
親としては【我が子もそうなって欲しい】と感じると思いますが、その反面【本当にそんな子がいるの?】と疑ってしまう方もいることでしょう。
塾で仕事をして、受験生のラストスパートを見てきた私としてはその都市伝説のような話は【本当でありウソでもある】としか言えません。
競走馬のようにラストコーナーを過ぎて、直線勝負の時にもの凄い脚力を見せてゴールするように【最後の1ヶ月、2ヶ月のラストスパートでグインと伸びる子】というイメージを持つかと思います。
しかし、本音を言うと12月や年明けてからの本番までの短期間の間に偏差値をグンと伸ばす子はいません。
【最後に伸びる子】というのは夏休みから秋の初めにかけて蓄積した力を秋の半ば頃からグインと出して、そのままの勢いで受験を走り抜ける子です。
【冬休みに勝負する!】という考えでは間に合いません。
やはり、受験生はどの子も頑張っています。
みんなが努力をしている中でも頭一つ抜きんでるには最低でも半年は必要です。
そして、半年でガツンと結果を出せる子も特徴、傾向がありました。
1.体力とやる気が人一倍ある
受験勉強は精神的にも苦痛となり、追い込まれてしまう子は心が不安定になります。
私も中学3年生の11月に、自律神経失調症を患い辛い思いをした経験があります。
中学の同級生で、同じ高校を目指している子が15人程度いたのですが、私を除く全員が塾通いをしていたということもあり、【このままで大丈夫なのだろうか】と不安が大きくなり精神的に参ってしまったのです。
何とか気力で乗り越えて無事に合格しましたが、人生の中でもトップ3に入るくらい嫌な思い出です。
自分の経験と、塾で出会った最後の伸びが凄かった子を踏まえて言えることは【体力とやる気が他の子よりもある子は有利】ということです。
よく、運動部の子が部活を引退した後に猛烈な追い込みをするという話を聞くと思いますが、彼ら彼女たちが中学3年生の6月から7月にかけてガッと遅れを取り戻すために猛勉強し始めて志望校合格を勝ち取るのも体力があり、少々の無理が出来るからだと個人的に思っています。
何をするにも体力勝負な面がある人生において、勉強と体力は無視できないほど関係があります。
体調を崩しやすいと風邪もひきやすく、夜遅くまで勉強すれば疲れが溜まり、回復するまでに時間がかかります。
その点、運動部に属して練習に励んでいた子は基礎体力が違います。
一度決めたことをやり抜く精神的な強さもあったりと、最後の伸びをみせてくれる要素を兼ね備えていると言っていいでしょう。
単純な比較になりますが、幽霊部員や活発ではない部活に所属していた受験生と活発な部活動の吹奏楽部や合唱部、運動部の子は中学3年生の秋からの気合の入れ方、集中力、【何としてでも合格する】というやる気が違いました。
部活に勉強時間を取られるのではないかと親は心配になりますが、私の中学生や高校生時代、塾の生徒、そして子ども①②の同級生を見ていても【活動がちゃんとある部活に所属している子】の方がメリハリをつけて勉強に励み、成績も良いです。
何事においても体は資本です。
受験でラストスパートができる子に近づくためにも、冗談抜きで運動系の習い事をしてみることも検討してみてください。
2.楽な方に逃げない
最後の伸びがすごかった子の共通点の一つとしてあげられるのが、受験という魔物と戦おうと必死に努力を続けている子です。
受験はシンドイです。
これは疑いようのない事実ですが、逃げずに勉強をして自分の学力を高めよう、苦手克服を諦めずにしていこうという気持ちがある子が伸びます。
塾でも夏休み前までとは別人のように自習室にこもってものすごい集中力で勉強をし、2番手校のボーダーラインよりちょっと上だけれど、先生方がどうなるか心配していた子が、本番で力を発揮して合格したケースもいました。
どの子もキツイと感じる時期を逃げないでいるという子はラストスパートで伸びやすいです。
その一方で、受験が近づくと現実逃避する子が毎年のようにいました。
良い調子で勉強していたのに、11月頃になると途端に勉強量が減る、集中力が続かないなどです。
私も、進学校に受かりそうかどうか、という生徒を担当していた時に【学習量が減った】と感じたので自習室に来るように話をしました。
しかし、その生徒は塾の授業以外に勉強しに来るのは嫌なようで【家で勉強します】の一点張り。
自習室での勉強が合う子もいれば合わない子もいるので、それ以上は何も言いませんでしたが、結局家でゲームをして過ごしたりと受験生らしからぬ時間の使い方をし、結局不合格となりました。
受験生だから危機感を持って勉強する子ばかりと思われがちですが、意外と受験と真正面から向き合えなくて楽な方に逃げてしまう子もいます。
親としてはそんな子どもを責めたくなります。
その気持ちも分かります。
しかし、子どもも大きな不安と戦っているので、いきなり責めるということせず、親子の会話を通じて子どもの不安を受け止め、心の叫びを聞き出すようにしてください。
受験というのは子どもにとって人生初の試練です。
自分の学力、公立であれば内申書も吟味されて合否が決まります。
自分がいくら行きたいと願っていても、入試で跳ね除けられてしまえば突破することも叶いません。
受験の結果が全てではありませんが、これまで過ごしてきた世界も範囲が狭く、人生経験の少ない14歳、15歳にとって不合格というのは人生の大失敗であり、大きな心の傷になるほど重大なイベントです。
大人になれば世界は広い、色々な選択肢があるということに気がつきますが、中学3年生にそんなことを話しても理解してもらえないので、まずは子どもの不安を吐き出してもらうようにしましょう。
3.客観的に自分を見れる
受験勉強はただやみくもに勉強すれば良いわけではありません。
入試日から逆算して学習計画を立て、入試の出題傾向を分析して苦手ジャンルを克服するにはどうすべきか冷静になって考えることも必要です。
また、学習指導要領改訂の影響で入試問題の傾向もいきなり変わることも十分あり得ます。
そうしたガラリと変わることへの対応策も少し考えながら日々の勉強をしていかないといけません。
あれもこれもとパニックになっていると、結局全てが中途半端になり、力がつかないということは避けたいところです。
受験生になると何が一番重要か、どんなことに取り組んでいかないといけないかと順序だてて自分の今の学力からやるべきことを考えるという、客観的なものの見方ができるかどうかにかかってきます。
いくら塾の先生が【ここの単元をもう少し鍛えよう】と提案しても、自分を客観的にみられない子はその提案の意味を理解できず、【面倒だから嫌です】とか【後でやります】と要望を突っぱねることがあります。
客観的に考えられる子は先生からの提案を聞きつつ【こういうこともやりたいです】と建設的な話し合いをして、合格に向けて戦略的な学習計画を立てることができます。
中学生はまだ子どもですが、子どもであっても【自分を冷静に受け止められる子】と【客観的にみることができない子】がいます。
入試が近づいているのに危機感を感じられない、他人事のように過ごしている子は残念な結果になることが多かったです。
受験は戦略的に、長期的に学習計画を考えて臨む大イベントです。
自分の置かれている立場を冷静に分析し、足りないところは何か、強みは何かを的確に把握できる子は伸びもよく合格率も高かったです。
まとめ
受験シーズンが近づくと、受験生のいる家庭では落ち着かない日々が続くと思います。
季節柄、風邪との戦いと親の方も神経を尖らせる日々が続きますが受験をする子どもはもっと緊張してきて、場合によっては勉強に身が入らない子もいます。
そうした中でも、ラストスパートの駆け抜け方が半端ない子もいたりと、受験というのはとてもドラマチックな大イベントだなと塾で仕事をしている時は毎年感じました。
今は子どもを持つ親という立場で受験に接してきていますが、自分の子どももラストスパート半端ない勢になって欲しいなと思いつつ、ラストスパートが全然ダメにならないよう親として気を配ることも大切だと思っています。