今回は【家庭で実践 子どもの読解力を鍛える方法】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
2020年度の学習指導要領の改定により、学校教育や入試において【読解力】の重要性がますます高まっています。
子ども①は小学6年生の時に学習指導要領が改定し、翌年の中学進学時は中学でも新しい学習指導要領となったので、学びの変化はもちろんのこと、【塾のテストの変化】に驚いていました。
中学1年の夏休み直後までと、秋以降とでは塾のテスト、模試の出題傾向が変わったと口にしていました。
そして、子ども②が中学生となり、塾や模試を受けてみると【子ども①の時よりも5教科の総合点が20くらい低くても同じくらいの偏差値】という現象が起きたのです。
本好きな子ども②でもドン引きするくらい、文章量が増えて【読み終わらない、解き終わらない子はかなりいるはず】と言っていました。
そもそも読解力とは、単に文章を読む力にとどまらず、情報を的確に把握し、自分の考えを論理的に整理する力でもあります。
この力はすべての教科の学力の土台であり、社会に出てからも必要不可欠です。
しかし、読解力は短期間で身につけられるものではなく、日々の積み重ねが大切です。
また、すべての子どもに当てはまる万能な方法があるわけではなく、一人ひとりの特性や成長段階に応じた支援が求められます。
だからこそ、家庭での働きかけが極めて重要です。
読書の習慣づけや親子の対話、文章の要点をまとめる練習など、日常生活の中でできる工夫が、将来の学びにつながります。
小学生の時期は、読解力を自然に育てていく絶好のタイミングです。
将来を見据え、今から少しずつでも意識的に取り組んでいくことが、子どもの可能性を大きく広げることにつながります。
学習指導要領の改定によって、子どもたちの読む力=読解力がこれまで以上に求められる時代になっています。
小学校3年生頃からは、教科書の文章も一気に複雑になり、読解力が不足している子は勉強自体につまずきやすくなっているのが現状です。
この流れは、中学・高校の入試問題にも影響していて、文章を読み取り、自分の考えを論理的に書く力が各教科で問われています。
つまり、【読解力=国語の話】ではなく、すべての教科、さらには進路全体に関わる重要な力になっているんです。
さらに言えば、読解力は社会に出てからも必要不可欠なスキルです。
マニュアルや契約書を理解する力、他人の意図を読み取る力、メールで正確に伝えるなど、すべてに読解力が関わっています。
鍛えなければ、将来の仕事探しや職場での適応にも影響する可能性があります。
そこで今回は、子どもの未来にも影響必至の読解力の鍛え方をご紹介していきます。
わからない言葉をそのままにしない
まず、分からない言葉をそのままにしないでください。
子どもの読解力を伸ばしたいとき、まず最初に意識してほしいのが語彙力です。
語彙力とは、知っている言葉・使える言葉の数、そして理解度です。
言葉はたくさん知っているけれど、どういった意味なのかを正確に知らないという子もいます。
使い方を間違って覚えてしまうと、作文を書く時や記述問題でミスとなってしまうので、親の方も語彙を鍛える時に闇雲に増やそうということだけは避けてください。
それでは、文章を正確に読み取るためには、そこに出てくる言葉の意味が理解できていることが前提になります。
つまり、語彙力は読解力の土台なのです。
しかし実際には、多くの子どもが文章を読みながら【よくわからない言葉が出てきても、なんとなくで読み飛ばしてしまう】ことがあります。
その場では意味がわからなくても文の流れで推測し、読み進められることもありますが、それが習慣化してしまうと、正確に意味を理解せず、文章の本質を捉えられない状態が続いてしまいます。
だからこそ、家庭で意識してほしいのが、【わからない言葉をそのままにしない】ということです。
子どもが読み物や教科書に出てきた言葉で止まったときには、【一緒に辞書で調べてみようか】と声をかけたり、「どういう意味だと思う?」と問いかけてみたりすることが効果的です。
言葉の意味を自分の頭で考え、必要なら調べて確認する。
この繰り返しが、語彙力の伸びにつながります。
最近ではスマートフォンや電子辞書で簡単に調べられるため、【調べること】を面倒だと思わせずに済みます。
大切なのは、【知らない言葉に出会ったときに、そのままにしないのが当たり前】という習慣を、小学生のうちから作っておくことです。
語彙力が高い子は、国語だけでなく、数学の文章題や理科・社会の記述問題でも理解力が高くなります。
そして、語彙力というのは小学校入学時点でかなり個人差がある力です。
塾でも、子育てをしていても【同じ年齢の子ども達と話をしている中で語彙力の違い】を感じたことがありました。
小学生以降は両者の語彙力が縮まるどころか、広がる一方だということも忘れないでください。
その上で、読解力を育てる第一歩として、日常生活の中で【言葉】に敏感になることから始めてみましょう。
文章の要点をまとめる練習をする
さて、読解力を伸ばすうえで効果的な方法の一つが、【文章の要点をまとめる練習】です。
これは、ただ文章を読むのではなく、その文章が【何を伝えようとしているのか】【どういう構成で書かれているのか】【登場人物はどんな行動をとり、どう変化したのか】といった視点で読み解く力を育てるものです。
この練習の目的は、文章の主題・構成・論理の理解力を高めることにあります。
読解問題に強い子は、文章全体の流れや言いたいことをしっかり捉える力が備わっていますが、それは日々のトレーニングで育まれます。
単に【なんとなく読んだ】だけでは、表面的な理解にとどまり、記述式や応用問題では対応できなくなってしまいます。
家庭でできる具体的な方法としては、たとえば説明文なら【この段落には何が書かれていた?】と聞き、1文で要点を書かせる練習がおすすめです。
また、物語文なら【登場人物】【どんなことが起きたか】【心理描写】【結末】の4つに分けて整理し、簡潔にまとめさせることで、文章の流れや構造を意識した読み方が身につきます。
このときに重要なのが、使用する教材選びです。
もし子どもが学校の内容を理解しているのかそもそも怪しいと感じる場合は、無理に難しい問題集を与えるのではなく、まずは教科書ワークなどで学校の基礎的な内容を確実に理解することが先決です。
学校のテストで大きなつまずきがないようであれば、読解力を重視したドリルや問題集にステップアップしていきましょう。
教材を選ぶ際には、必ず子どもと一緒に中身を確認し、【このくらいなら自分でもやれそう】【意味が分かる】と子どもが感じられるレベルのものを選ぶことがポイントです。
難しすぎる教材ではやる気が削がれ、逆に簡単すぎると力がつきません。
子どもが自力で読み解き、考えながら整理できる教材が理想です。
要点をまとめる力がつくと、文章全体の流れをつかみやすくなり、結果的に読解問題の正答率も向上します。
小学生のうちに、文章を【読む】から【理解し整理する】へとステップアップさせていきましょう。
要約や人に説明する機会をつくる
ところで、学年が上がるとテストでは文字制限のある要約文を書かせる問題、そして記述問題と対峙することになります。
しかも、国語だけにとどまりません。
入試では一般的に記述問題は点数が高いだけでなく、部分点ももらえるので合否を左右する重要な問題です。
その対策として、小学生の頃から要約と説明の練習で【読んだ内容を整理して伝える力】を伸ばすようにしていきましょう。
読解力を鍛えるには文章が何を伝えたいのかを要約する練習をすることが効果的です。
時には親に説明して【文章をまとめる力】を鍛えることで文章を何となく理解するのではなく、【内容を自分なりに把握する】ができるようになります。
読解力を本質的に伸ばすには、文章を読むだけでなく、【読んだ内容をどのように理解し、どう整理して伝えるか】というアウトプットの力が非常に重要です。
特に効果的なのが、要約や人に説明する機会を家庭の中で意識的につくることです。
文章を正しく読み取るには、その内容を頭の中で構造的に整理し、【何が主なポイントか】【どんな順序で話が進んでいるのか】を捉える力が必要です。
要約とは、まさにこの「文章の構造と内容を整理して、短く的確に伝える訓練」そのものです。
人に説明することで、読解力をさらに鍛えることにつながります。
たとえば、読んだ本の内容を家族に説明する、見た映画を友達に紹介する、学校行事について家で話すといった、【言語化する機会】が、思考を深めるトレーニングになります。
内容を言葉で伝えるためには、【何を伝えるか】【どう順序立てて話すか】を考える必要があり、自然と文章構成を意識するようになるのです。
さらに、学んだこと、読んだことや体験したことを感想文にする、短くまとめてメモに書くといった活動も効果的です。
書くことで自分の中の理解が定着し、【自分の言葉で再構築する力】が養われます。
これは、記述問題や意見文を書く際にも大いに役立ちます。
家庭でこの習慣を取り入れるには、難しい課題にする必要はありません。
たとえば【今日学校で何が一番印象に残った】【さっき読んだ話、どんな内容だった?】といった日常の声かけから始めるだけで十分です。
子どもが自分の言葉で話す機会を増やすことが、読解力の下支えとなります。
読む力は、インプットとアウトプットの両輪で伸びていきます。
要約と説明というアウトプットの練習を、ぜひ家庭で楽しく取り入れてみてください。