今回は【地方の教育ママの勝ちコースでの注意点】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
インターネットで都会と地方といった住まいでの情報収集の差というのはかなり是正されてはいますが、住んでいる地域が違えば子育ての流儀も異なるものです。
とくに進路進学に関しては【中学受験が珍しくない地域】【高校受験が当たり前の地域】や、私立よりも公立高校への進学が主流、という地方の教育あるあるも存在しています。
令和となった今でも、地方の常識が都会では常識だとは限りません。
とはいえ、地方にも教育熱心な親は存在します。
とくに教育に関してはお母さんの方が前のめりになりがちという風潮は昔と変わらないと思います。
そして、地方では地方特有の【こういうコースを辿れば勝ち組】というものがあります。
ちょっと都会の人からしたら理解し難い世界かもしれませんが、教育熱心な親が【こういうコースに乗れば万々歳】と考え、小さい頃から家庭学習の定着などに取り組んでいきます。
上手く親が思い描いたようなコースを歩いていくと、【地方の教育ママの勝ち組】になり、周囲から凄いですね、と羨望の眼差しを向けられます。
私は生まれも育ちも地方、そして子育てしている地域も地方ですから【これが地方の教育ママの勝ちコース】というものが何かを理解しています。
そのコースに乗れるよう、必死な親もたくさん見てきました。
ただ、成功すれば親としては鼻高々でも、子どもが受験で合格したとしても入学した学校で順風満帆に子どもが学業に励むとは限りません。
子どもの人生が何の問題もなく進むわけもなく、ある程度の問題が起きると思った方がいいでしょう。
とくに第一志望の学校に入学したのはいいけれど、学業不振となり深海魚として成績が低迷し、息苦しい思いを抱え込んでしまう子もいます。
親の思いが強すぎて、子どもの悩みを感じ取れないこともあります。
こうなってしまうと、親も子も誰もが幸せになれません。
そこで今回は、地方の教育ママの勝ちコースで気をつけて欲しいことをご紹介していきます。
公立中高一貫校に全振りするのは冷静に
まず、地方の教育ママの勝ち組、最大の目標となっているものの一つが【公立中高一貫校合格】があります。
2000年代初頭から全国各地で公立高校の2番手、3番手校が中高一貫校になりました。
元々進学校であったというブランド感、そして地方では馴染みのなかった中高一貫校という概念が教育に関心のある親の心にヒットし、それまで地方の塾ではほぼ存在しなかった、またはもの凄く限定的だった【中学受験のために塾に通う小学生】という子どもたちが誕生しました。
中学受験を決心するのは子どもが小学校3年生や4年生頃です。
その時期は子どものリアルな学力がまだ不鮮明であり、お金をかければなんとか成績が上がる、学力が伸びるという思いもあって、親も教育費をかけてしまいます。
そういう親の揺れ動く心理も影響し、中学受験は瞬く間に地方の塾界隈におけるドル箱受験になったと個人的に感じています。
地方でも小学生の頃から塾に通い、公立中高一貫校を目指す子がいます。
子ども①②の周囲にもいましたし、私も塾で仕事をしている時がちょうどこうした公立中高一貫校が誕生してきたタイミングと重なっていたこともあり、公立中高一貫校を目指す小学生に教える機会もありました。
ただ、地方の中学受験は【公立中高一貫校がダメなら地元の公立中学に進学する】という考えが主流で、都会の中学受験とは学校の数が少ない分、考え方も異なります。
しかも、公立中高一貫校は【教育熱の高い家庭の子】【各小学校のトップ層】が少ない定員を巡りバトルするので、親の方も負けられない戦いとばかりにヒートアップします。
けれど、地方ですから限度があります。
公立ということもあり、都会の難関私立中高のように先取り学習をガンガン進めることも難しいです。
また、中高一貫校に通う生徒の受け皿となりそうな塾もほぼ存在していません。
そして、どんな学校でも起こりうることですが【学力上位層になれない】【スピードが速くてついていけない】という悩みに直面する子もゴロゴロいます。
優等生だったのが入学後に学業不振に陥ると、プライドもズタボロになりやる気がずっと低下したままになる可能性もあります。
受かることにのみ集中するのではなく、【受かってからどうなるのか】というのも考えてください。
地元ナンバーワンの高校に入れることを目標にしない
さて、地方の教育熱の高い家庭では【公立中高一貫校】または【トップ高校か2番手校】の合格を目指すケースが多く、特に創立100年を超える伝統校でありその地域では一種のブランド化された、特別な学校である進学校合格というのは地域での子育てに置いての大きなゴールとなります。
公立高校がトップ高校というのは大都市圏の人からすると奇妙に映るかもしれませんが、地方では【公立高校のトップ高校や2番手校に入る】というのが一種のステータスにもなっています。
生まれも育ちも地方であり、教育に関心のある親にとって子どもをそうした高校に合格させるというのは大きな任務でもあります。
その任務を遂行し、無事完了するために幼児期から先取り学習をしたり、小学校で優秀な生徒でいられるよう手を尽くします。
家庭学習でしっかり勉強させる。
公文などに通わせて読み書きを鍛える。
小学校高学年になると塾に通わせて中学進学に備える。
子ども①の周囲でも、トップ高校に入る子はほぼ間違いなく教育に関心のある家庭の子ばかりで、【中学生になって自分から目覚めた】という子はほぼ皆無です。
ただ、中学生時代にしっかり勉強をし、受験に臨んで無事に合格するまではどの子も緊張感を持って入試日まで頑張りますが、入試が終わってから、そして無事に合格してからどうなるかはかなり個人差があります。
つまり、高校合格を子育てに置いて一番大きな目標としている親は普段の会話から【あの高校に入ればそれでOK】という感情をにじみ出し、子どもの方も【高校に合格すればあとは自由に過ごせる】と勘違いしていると高校進学後に勉強に苦労することになります。
地方ではトップ高校という存在感が強烈過ぎて、両親ともに生まれも育ちもその地方という家庭では【この高校に入らないといけない】という固定観念を持ってしまい、その先の大学進学が少し見えていないというケースもあります。
トップ高校をめざすということは、すなわち大学受験をすることを意味しているので【高校受験はあくまでも子どもの人生の通過点の一つ】と捉えて、高校入学後の勉強を重視するように気をつけてください。
とにかく最終ゴールは大学受験だと肝に銘じる
私も子どもの頃は高校受験を最終ゴールにしていたところがあり、高校入学後に大変苦労しました。
親が大学受験の大変さを理解していれば防げたかもしれませんが、あいにく親子ともどもそういう知識が欠如していたので、なかなかハードな状況になりました。
自分の反省を踏まえ、子どもたちの子育ての中で【決して高校受験をゴールにしない】ということを意識して色々な話をしています。
やはり、高校に入った子ども①の周りには【大学受験はまだ先】【大学受験は高校受験とさほど変わらないのでは】と考えている子も一定数いるようです。
その一方で、すでに大学受験に向けて可能な限り自力で先取り学習を進めているお友達もいます。
中学受験でも高校受験でも、限られた範囲での受験でしたが、大学受験では一気に全国規模となるため、【自分は大丈夫そう】と思っていても、実は厳しい状況に置かれているということも珍しくありません。
少子化で大学を選ばなければ【大学生】にはなれるかもしれませんが、子どもの進路進学を十分に吟味して志望する大学に合格できる確かな学力を身につけられるかどうかは、高校受験後の過ごし方で大方決まってしまうと思ってください。