今回は【中学生で逆転 小学生優等生特有の弱点は○○】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
【小学校では成績トップだったのに、中学に入ったら思うように伸びない】そんな声をよく耳にします。
私も塾で仕事をしている時に、こうした状況になってしまった子に遭遇したことがあります。
実際、模試で偏差値55前後の成績という中学生の中には、かつて小学校で優秀と評価されていた子が少なくありません。
その背景には、小学生時代の【優等生らしさ】が、中学生になると弱点として表れることがあります。
たとえば、教科書を丸暗記して対応できていた子は、応用力が求められる中学の学習についていけなくなるケースも。
また、評価されることに慣れすぎて、失敗や挫折への耐性が低い子もいます。
しかし、早い段階でこの落とし穴に気づき、対策を講じれば、成績は必ず持ち直します。
むしろ一度つまずいた子の方が、正しい方法を学べば大きく伸びる可能性もあります。
そこで今回は、小学生の優等生が中学で失速してしまう原因とその特徴を整理し、改善に向けた具体策と、親が取り組むべき意識改革を3つのパートに分けてお伝えします。
【うちの子は大丈夫?】と感じた方も、ぜひチェックしてみてください。
なぜ失速?小学生優等生にありがちな3つの特徴
まず、小学校で成績が良く、先生や周囲から【できる子】と評価されていた子が、中学に入ってから思うように成績が伸びず、偏差値が55を下回るケースは珍しくありません。
親としては【小学校では順調だったのに、なぜ…?】と戸惑うことも多いでしょう。
しかし、そこには明確な理由があります。
それは、小学校の優等生として通用していた学習スタイルや性格的傾向が、中学校の学習や評価基準と合わなくなるからです。
小学生の学習は、基本的に【正確に覚える】【指示通りにこなす】ことが中心です。
それに対して中学校では、応用力・自律性・論理的思考といった、より高度なスキルが求められるようになります。
つまり、小学校で高評価だった要素が、中学では伸び悩む原因になる場合があるのです。
とくに【暗記型の学習】【失敗への過敏さ】【自走力の欠如】といった特徴は、成績低下に直結しやすい傾向です。
ここでは、小学生時代に優等生として評価されていた子どもに見られる3つの落とし穴、彼ら彼女たちの特徴を紹介します。
これらの特徴に早めに気づくことで、中学校でのつまずきを防ぐことができます。
【うちの子もそうかも?】と感じた方は、ぜひ当てはまるポイントがないかチェックしてみてください。
特徴①暗記頼みで【考える力】が不足している
小学校では、漢字の書き取りや計算練習など、覚えることが中心の学習が多いため、記憶力が高い子は成績が良く、優等生として扱われがちです。
宿題もテストも、パターンに慣れていればすぐに点が取れます。
しかし中学校では、単なる暗記では太刀打ちできない問題が増え、思考力・応用力・分析力が求められるようになります。
たとえば、数学では親の学生時代以上に【なぜこの式になるのか】を説明する記述問題が出され、国語や理科では自分の考えを述べる記述問題が増えています。
このような問いに対して、【正解をただ覚えて終わる】学習スタイルでは対応できません。
暗記型に頼っていた子は【何をどう考えればいいかわからない】という壁に直面し、テストで点が取れなくなるのです。
また、自分で考えずにすぐ答えを求めるクセがあると、深い理解に結びつかず、応用問題への耐性も低くなります。
中学以降の学習では、過程や論理を意識して取り組む姿勢が欠かせません。
小学生時代の素早く正解を出す力が、中学では逆に思考の浅さとして弱点になるのです。
特徴②間違いを極端に嫌い【失敗を恐れる】
小学校のテストで常に高得点を取っていた子ほど、中学校での失敗に強い抵抗を示す傾向があります。
テストで初めて間違えたとき、思ったほど点が取れなかったとき、過剰に落ち込んだり、自信を失ってしまったりすることが多いです。
それは、小学生の頃から【失敗しないこと】に価値を感じてきたからです。
このような子は、失敗を【学びのチャンス】ではなく【自分の評価が下がる出来事】として受け止めてしまいがちです。
その結果、難しい問題に挑戦することを避け、安全な選択しかしなくなります。
努力してうまくいかなかったときのショックが怖くて、そもそも努力自体をしなくなるという努力回避の状態に陥ることさえあります。
中学生になると、学びの内容が一段と難しくなり、誰もが一度はつまずくものです。
その時に、【どう立て直すか】が学力の分かれ道になります。
ところが、失敗に慣れていないと、立ち直りが遅く、学習意欲も下がってしまいます。
優等生というプライドが、かえってチャレンジ精神や粘り強さを奪ってしまう。
これが中学で成績が伸び悩む原因のひとつです。
特徴③自分で考え行動する【自走力】が育っていない
小学校では、先生の指示通りに行動する子が【素直でよい子】と評価されます。
授業の進め方も一斉指導が中心で、課題や宿題も先生が丁寧に確認してくれます。
そのため、【指示を正しくこなせる子】が優等生とされやすいです。
しかし中学校に入ると、勉強も生活も、自分で判断し、管理する力が求められるようになります。
たとえば、授業内容が一気に高度化する中、予習・復習をどうするか、テストに向けてどの範囲をどのように復習するかなど、すべてが自己責任になります。
部活や委員会活動も加わり、時間管理の力も必要です。
そうした中で、【何をやればいいかわからない】【言われないと動けない】という状態が続くと、成績は確実に落ち込んでいきます。
小学生の頃に従順でまじめと評価されていた子ほど、自ら考えて行動する機会が少なく、自走力が育っていない場合があります。
中学では、真面目なだけでは通用しません。
自ら課題を見つけ、計画を立て、実行する力が求められます。
そこにギャップがあると、思った以上に早い段階でつまずいてしまいます。
逆転のカギ!成績低迷を防ぐ3つの改善策
さて、小学生のうちは順調だったのに、中学生になって急に成績が落ちる子には、学習方法や心構えに共通の落とし穴があります。
けれど、これは決して手遅れではありません。
むしろ、早めにその原因に気づき、正しい習慣に切り替えることで、中学で逆転することは十分可能です。
ここでは、小学生の優等生が陥りがちな弱点を克服するための、3つの具体的な改善策を紹介します。
いずれも、成績を大きく左右する【苦手克服】【対応力】【主体的な学習姿勢】を伸ばすうえで欠かせないポイントです。
中学校では、ただ【言われたことをやる】だけの姿勢では通用しなくなり、自ら学び、自ら動く力が求められます。
今回ご紹介する改善策は、今の成績がどうであれ、すぐに始められる内容ばかりです。
【うちの子は優等生だけど、最近ちょっと危ないかも…】と感じている方は、ぜひこの章の内容を参考にして、今のうちから着実に変化を促していきましょう。
改善策①小学生時代に苦手強化と抜け単元をなくす
中学校での学習内容は、小学校で学んだ基礎の積み重ねによって成り立っています。
とくに数学や英語は積み上げ型の教科であり、小学生時代の理解の抜けや苦手分野がそのまま中学のつまずきにつながることも珍しくありません。
小学生のときに優等生だった子ほど、実は【わからないところを見逃したまま進んでしまっていた】というケースが少なくありません。
たとえば、算数で【分数の計算】【割合】【速さ】など、理解が浅いまま形式的に解けていた単元はないでしょうか。
そのままにしておくと、中学の数学で文章題や方程式を解く際に意味がわからず混乱する原因になります。
優等生という言葉を背負っていることで、【理解できていない】というのを口に出せない子はいます。
また、英語でも単語のスペルやbe動詞と一般動詞の違いを曖昧なまま放置しておくと、中学での文法理解に苦労します。
だからこそ、小学生のうちに【わからないところ】【苦手な単元】を意識的にあぶり出し、丁寧に復習・補強しておくことが重要です。
これは見栄えの良い成績を取るよりも、将来にわたって必要な土台の整備です。
理解の浅い単元をそのままにしない習慣が、中学での安定した成績につながります。
苦手の克服は自信にもつながります。
【苦手がなくなった】【できるようになった】という実感を持つことが、子どもの学習意欲を支える大きな力になります。
改善策②基本問題ばかりではなく様々なタイプの問題に触れる
小学生時代に優等生だった子どもは、基本問題を正確に、スピーディーにこなすことに長けている傾向があります。
しかし、それだけでは中学校の定期テストや高校入試に対応するには不十分です。
中学の学習では、基本的な知識の理解に加え、それを使って応用したり、別の視点から考察したりする力、対応力が求められるため、様々なタイプの問題に触れておく必要があります。
たとえば、算数や数学では、単純な計算だけでなく【なぜそうなるのか?】を説明する問題や、複数の単元をまたぐ複合問題が出題されます。
国語では、読解力に加えて、自分の意見を述べる記述問題が増えてきます。
こうした問題は、ただ公式や知識を覚えているだけでは太刀打ちできません。
だからこそ、小学生のうちから【ちょっと考える問題】や【説明を求められる問題】、【パターン化されていない問題】に慣れておくことが大切です。
最初は苦戦するかもしれませんが、じっくり考える習慣を育てることで、思考の柔軟性や深さが身についていきます。
また、【基本→標準→応用】と段階的に問題の難易度を上げていく勉強スタイルは、子どもに達成感を与えながら、確実に学力を底上げしてくれます。
大切なのは【できる問題を繰り返す】だけでなく、【できない問題にも向き合う姿勢】を育てることです。
改善策③【学習の計画・振り返り】を自分でやらせる
中学校の学習で成績を安定させるには、自主的に計画を立て、進捗を管理し、定期的に振り返る力が欠かせません。
この力を育てるには、小学生のうちから【自分で学習をコントロールする】経験を積ませることが効果的です。
まずは、1週間単位の学習計画を立てる練習から始めてみましょう。
親が一方的に指示を出すのではなく、子ども自身に【どの教科を、いつ、どれだけやる?】と問いかけながら、自分の言葉でスケジュールを作らせます。
こうすることで、学習への主体性が芽生え、自分で考えて行動する姿勢が身についていきます。
さらに、週の終わりには【できたこと・できなかったこと】【なぜうまくいったか・何が足りなかったか】といった振り返りを一緒に行いましょう。
失敗があっても責めず、改善点を一緒に見つける姿勢が重要です。
この【計画→実行→振り返り】のサイクルを習慣化することで、中学に入っても自分のペースで勉強を進めることができ、テスト前に焦ることが減ります。
自分で自分の学びをマネジメントできる子は、確実に成績も安定して伸びていくのです。
中学で伸びる子になるための3つの意識改革
ところで、ここまでは小学生の優等生が中学でつまずきやすい特徴と、具体的な改善策について紹介してきました。
しかし、学習の仕方を変えるだけでは根本的な成長にはつながりません。
最も重要なのは、子ども自身の【学びに対する意識】がどう変わっていくか。
そしてそれを支える、親の意識と関わり方です。
中学生になると、ただ言われたことをこなすだけでは成績は上がりません。
【どう学ぶか】【なぜ学ぶか】という目的意識や、【自分の将来に関わることなんだ】という自覚が、行動の質を変えていきます。
そしてその意識を育てるためには、親が押しつけるのではなく、子どもに寄り添いながら見守る姿勢が大切です。
ここでは、子どもが中学で本当の意味で【伸びる子】に成長していくために、親が心がけたい3つの意識改革を紹介します。
テクニックではなく、土台となる考え方を見直すことが、学習意欲・自立心・継続力の育成につながります。
親が変われば、子どもの行動も確実に変わります。
意識改革①【成果】よりも【プロセス】を褒める
多くの親は、子どもが良い点を取ったときに【すごいね!】【100点取れてえらい!】と成果を褒めがちです。
しかし、これだけに偏ってしまうと、子どもは【点数を取ることが目的】になり、失敗や低得点を過剰に恐れるようになります。
それでは中学でつまずいたときに立ち直れなくなってしまいます。
そこで意識したいのは、【結果】ではなく【過程】を評価する姿勢です。
たとえば、間違えた問題を丁寧に解き直したり、自分で調べたり、最後まであきらめずに取り組んだりした姿勢を具体的に褒めてあげましょう。
【よくそこまで考えたね】【途中までの考え方、合ってたよ】といった声かけが、思考力や粘り強さを育てる土台になります。
このようなプロセス重視の関わり方を続けることで、子どもは点数に一喜一憂せず、【学ぶ過程そのものに意味がある】と感じられるようになります。
その結果、失敗しても次につなげる力が身につき、長期的に見て大きな成長を遂げるのです。
意識改革②子どもを【管理する対象】から【信じて任せる存在】へ
小学生のうちは、親が学習時間や宿題の進行状況を細かくチェックし、【管理】することがある程度必要です。
しかし中学生になれば、いずれは自分で考え、決めて、行動できるようになっていくことが重要です。
そのためには、親が子どもを【信じて任せる姿勢】に変えていく必要があります。
たとえば、テスト前に【勉強しなさい】と何度も言うのではなく、【どういう計画を立ててるの?】【自分で考えて動けてるかな?】と問いかけ、子ども自身に判断を委ねる関わり方を意識しましょう。
最初はうまくいかなくても、少しずつ【自分でやる】という意識が芽生え、主体性が育ちます。
もちろん、何でも任せきりにするのではなく、【見守りつつ、必要なときにサポートする】というバランスが大切です。
信頼されていると感じた子は、自分の判断や行動に責任を持つようになります。
中学生に必要なのは、管理されることではなく、【任される経験】を積むことです。
この意識改革が、子どもにとっての学びの自立を促す最大の後押しになります。
意識改革③【今できること】に焦点をあてて前向きに導く
子どもが成績に悩み始めると、つい【もっと早くやっておけば…】や【なんでこんなミスをしたの?】といった過去を責める言葉が出てしまいがちです。
しかし、過去に焦点を当てると、子どもは反省よりも後悔や自信喪失の感情に引きずられてしまいます。
重要なのは、今できることに目を向け、前向きな気持ちを引き出すことです。
たとえば、【じゃあ次に同じミスをしないためにはどうしようか?】と問いかけることで、子どもは思考を未来に切り替え、自分なりの改善点を見つけようとします。
親が一緒に考え、アイデアを引き出してあげることで、【次はやれる】という希望を持てるようになります。
また、勉強以外の場面でも、【今日はこれができたね】と日々の小さな成功を認めてあげることで、自己肯定感が育ちます。
中学生にとって、勉強への自信やモチベーションは、こうした日々の前進の積み重ねから生まれます。
【今、できること】に意識を向ける親の姿勢は、子どもにとって何よりの励ましになります。
過去を責めず、未来を信じ、今を一緒に積み上げていくことが、子どもを本当に伸ばす力になります。
【優等生の落とし穴】から脱却するために今できること
小学生時代に成績優秀だった子が中学で伸び悩むケースには、一定の傾向があります。
今回は、暗記頼みの学習、失敗を恐れる気質、自分で動けない指示待ちの姿勢という3つの特徴を紹介しました。
いずれも、小学生では高く評価される特性であるにもかかわらず、中学校の学習スタイルや評価基準とは噛み合わず、成績低下につながってしまう要因です。
しかし、これらは決して【性格のせい】でも【能力不足】でもありません。
改善策を知り、日々の習慣や関わり方を少しずつ変えていけば、中学以降も確実に成績は伸ばせます。
とくに大切なのは、【考える力】を育てる問いかけ、失敗を前向きにとらえる家庭環境、そして主体的に動く学習姿勢を促す声かけです。
そして、最も大きな鍵を握るのが【親の意識改革】です。
子どもを管理するのではなく、信じて任せる。
成果よりも過程を認める。
過去を責めるより、今できることに目を向ける。
こうした関わり方の転換が、子どもに本当の意味での学びの力と自己肯定感を与えてくれます。
中学生で逆転できる子は、小学生時代に見た目の優等生を維持するのではなく、内面から【学ぶ力】を育ててきた子です。
そのために、今どんな言葉をかけ、どんな環境をつくるかが重要です。
【小学生の今】からできることは、たくさんあります。
将来の伸びしろを信じ、親子で前向きに取り組んでいきましょう。

















