今回は【小学生のうちに未来の成績の軌道が見える家庭の特徴】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
小学生の時点で、すでに【この子は将来、難関校に届きそう】と感じる子がいるのは、なぜでしょうか。
私も塾で仕事をしている時に、同じくらいの学力だけれど高校は別の高校、簡単に言うと【あの子は進学校で、この子は偏差値53くらいの高校に進みそう』、というのを小学4年生、5年生で感じ、かなりの確率でその通りになっていきました。
成績は確かに変動しますが、将来の学力を大きく左右するのは、今の点数よりも【学びに向かう姿勢】や【日々の積み重ね方】が影響してきます。
言い換えれば、子どもの学習スタイルや考え方のクセ、家庭でのサポートの質によって、進むべき方向性がある程度見えるのです。
たとえば、学校の宿題をただ【やらされる】のではなく、自分で考えて取り組む姿勢があるか。
間違えた時にすぐに諦めるか、それとも理由を探ろうとするか。
間違いから全力で逃げるか、それとも受け止めて間違い直しをするか。
こうした日々の小さな学び方が、のちに大きな差を生み出します。
そしてその背景には、親の関わり方や家庭の環境が深く影響しています。
そこで今回は、トップ高校に進むような子に共通する小学生時代の特徴や、成績の軌道が安定している子の家庭に見られるサポートのあり方をご紹介していきます。
先回りしすぎない、でも着実に力を育てる家庭の工夫を、今すぐ活かせるヒントとしてお届けします。
【考える力】が育つ家庭には共通点がある
まず、小学生のうちに【この子は伸びるな】と感じる子どもたちに共通するのは、知識量の多さではなく、【考える力】がしっかりと育っていることです。
計算が早い、漢字をたくさん覚えている、というスキルだけでなく、【どうして?】【なぜこうなるの?】と問いながら勉強する姿勢が、今後の学力の伸びを左右します。
成績が安定して上位に位置する子の多くは、この考える力が自然と育つような家庭環境で育っているところがあります。
子ども①②の周囲にいる神童さん、成績が良い子の家庭での話を子どもたちが聞いていて【家内安全】【親が成績ばかりを求めて他は無関心というわけではない】【考えさせる経験をさせている】とよく口にしています。
私の同級生の中でも、絵に描いた教育ママの子よりも、教育には関心はあるけれど子どもとの会話を楽しんでいるようなお母さんの子ほど成績が優秀だった思い出があります。
まず最も大きな特徴は、知識の先取りを重視しすぎないという点です。
もちろん、学習内容に早く触れることは意味があります。
しかし、【できることが増えたか】ではなく、【どれだけ理解が深まったか】に焦点を当てている家庭では、子どもが表面的な正解に飛びつくのではなく、じっくりと考える力を身につけています。
たとえば、算数の文章題を解くとき、親が【とにかく問題を解いて式を作って】ではなく、【この問題は何を聞いていると思う?】【どうしてその式になるの?】という問いかけをしていると、勉強しながら自分の頭の中で色々と考える癖が身につきます。
このように、正解を急がせず、プロセスを評価することが、子どもの思考力を深めるカギになります。
また、こうした家庭では、日常の会話の中にも思考を促す問いが自然に組み込まれています。
【今日は学校でどんなことをして楽しかった?】【そのとき、どう感じた?】【なんでそう思ったの?】といった、感情や理由、判断の根拠を引き出す質問が会話の中で飛び交います。
これは一見、勉強とは無関係なように見えますが、自分の考えを言語化する力=論理的思考の土台を育てる行為でもあります。
【考える力】が育っている子は、勉強を問題を解くだけの作業として捉えません。
むしろ、自分の頭で筋道を立てて考え、【こうすればよりいいんじゃないのかな】【この方法は違うかもしれない】と試行錯誤する姿勢が身についています。
これはまさに、仮説を立て→検証し→答えにたどり着くという、学びの王道プロセスそのものです。
そのプロセスにおいて、親がしていることは決して先回りではありません。
むしろ、【ヒントは必要最低限】【間違いも含めて自分で考え抜く時間を保障する】といった、ある意味手を出さない勇気を持っています。
間違えたときにも【違うよ】とすぐに訂正するのではなく、【なんでそう思った?】と子どもの視点に寄り添いながら、考えを引き出していくスタンスが見られます。
これは学習の場面だけではありません。
たとえば、遊びの中でもブロックを積み上げて崩れてしまったとき、【どうすれば崩れなかったかな?】と問いかけたり、料理の手伝い中に【氷水に塩を混ぜると更に冷たくなるのはなぜ?】と疑問を投げかける場面もあります。
日常の中に【考えるきっかけ】がちりばめられています。
さらに、考える力を育てるには時間も重要です。
短時間で結果を出す学習ではなく、【時間をかけて考え抜く】ことを許容する家庭文化があるかどうかが分かれ道になります。
これは、短期的には非効率に見えるかもしれません。
しかし、こうして培われた深い理解や思考力は、学年が上がるほどに大きな武器になります。
とくに中学・高校での記述問題、思考力を問う問題、応用問題に強くなるのは、こうした、じっくり考える経験の積み重ねがある子どもたちです。
総じて言えるのは、【考える力】は一夜にして身につくものではなく、日々の関わり方の中で自然と育まれていくものだ、ということです。
早期教育や高額な教材に頼らずとも、日常の中で親がどんな問いを投げ、どれだけ子どもの思考を引き出す関わりをしているかが、将来の学力の軌道を大きく左右します。
知識を詰め込むよりも、子どもが自分の頭で考える楽しさを感じられる環境づくりこそが、真の学力を支える土台なのです。
【学習習慣】が自然と根付いている家庭の過ごし方
さて、将来的にトップ高校や難関大学を目指せる子どもたちの多くに共通するのは、特別な才能や飛び抜けた地頭の良さというよりも、地道な【学習習慣】がすでに小学生のうちに身についている点です。
もちろん、一部の優等生は明らかに全ての学力スキルが凄まじいということもありますが、たいていは優等生の中でもドングリの背比べで、やはり努力が決め手になります。
そして、その習慣は決して親が無理に押しつけてつくったものではなく、日々の生活の中で自然と育まれているケースがほとんどです。
たとえば、成績が安定している家庭では、【勉強は特別なことではない】という空気感があります。
宿題をやることも、音読をすることも、まるで歯を磨くように自然な流れで行われています。
【そろそろ宿題やってね】と声をかければ、反抗することなく机に向かう。
親子間に【学びの時間が当たり前】という共通認識ができています。
このような家庭の特徴は、勉強を【させられるもの】にしていないという点にあります。
子ども自身が【学ぶことって面白い】と感じられるような関わり方をしているのです。
たとえば、図鑑や辞書を一緒に見ながら【これ知ってる?】と話題にする、読書の時間を親子で楽しむ、日常の出来事をきっかけに調べごとをする。
こうした体験が、子どもの中に学びへの好奇心を芽生えさせます。
また、こうした家庭では、親自身も学ぶ姿勢をちゃんと見せています。
【お母さんも本を読んでいるよ】【お父さんも新しいことを勉強してるよ】という親の姿勢が、何よりの教育になります。
大人が真剣に何かを学ぶ様子を間近で見ていると、子どももそれを自然と模倣するようになります。
【勉強しなさい】と言葉で指示するのではなく、背中で見せる。
それが、最も効果的な学習サポートでもあります。
さらに、学習に対する声かけにもポイントがあります。
結果ではなく、努力のプロセスに注目することが大切です。
テストの点数が良かったときに【よくできたね!】と褒めるだけでなく、【毎日少しずつがんばってたね】【間違えた問題を自分で直せたのがすごいよ】といったように、取り組みそのものを認める声かけをしています。
こうした習慣は、子どもに【努力すれば自分はできる】という感覚。
いわゆる自己効力感を育てます。
また、勉強だけでなく、生活全体に自分で考えて動く場面が多いのも特徴です。
たとえば、親が勝手に準備をするのではなく、【明日の準備はできた?】【学校の時間割は自分で見てごらん】といった声かけを通じて、親が先回りせず、子ども自身に段取りを考えさせています。
低学年のうちからこうした【自己管理】の経験を積ませることで、自主的に動ける力が身についていきます。
この【自分で考える→行動する→結果が出る】という小さなサイクルが、やがて学習習慣の自立性につながっていきます。
加えて、習いごとや趣味の継続も大きな学びの土台になります。
ピアノ、スポーツ、そろばんなど、興味を持ち続けていることがある子は、自然と【継続する力】【自己管理力】【集中力】が養われます。
こうした非認知能力は、直接学力に表れるものではありませんが、長期的には学習を支える強固な土台となります。
習いごとで得られる、【できなかったことができるようになる】という成功体験は、勉強に対する粘り強さにも通じるものがあります。
もちろん、最初からすべてうまくいく必要はありません。
大切なのは、親が焦らずに【継続するプロセス】に価値を置くことです。
毎日10分だけ読書する、5分だけ漢字の練習をする、といった小さな習慣でも、それが毎日続くと大きな力になります。
そして、その習慣が【親に言われたから】ではなく、【自分のためにやるもの】になっていくとき、子どもは着実に伸びていきます。
学力が安定して伸びる子の家庭では、勉強だけを特別視しない【日常の中の学び】がしっかり根づいているという特徴があります。
生活の中で自然に学ぶ機会をつくり、親が学びのモデルとなり、努力を温かく認める。
そのような家庭で育つ子どもは、学びに前向きになり、自分の力で道を切り開く土台を着実に築いていきます。
【自己効力感】を育てる親の関わり方
ところで、学力が安定して伸びていく子どもたちには、【やればできる】という前向きな感覚=自己効力感、つまりは自身に対する【信頼感】や、【自信】が根づいています。
これは、単なる自信とは異なり、【これまで自分でやってきたから、次もきっと乗り越えられる】という経験に基づく信頼感です。
この自己効力感を育てるためには、日々の親の声かけや関わり方が大きな影響を与えます。
まず、自己効力感を育てる家庭では、【できた】【正解だった】といった結果そのものよりも、やってみようと思った行動や姿勢に注目している点が特徴的です。
たとえば、子どもが苦手な問題に挑戦したとき、正解かどうかに関係なく【その問題、自分からやろうと思ったんだ。えらいね】と声をかけます。
これは、行動を起こしたこと自体を価値あるものとして認める言葉です。
こうした関わりを続けることで、子どもは【挑戦すること自体に意味がある】と感じるようになり、失敗を恐れずに一歩踏み出せるようになります。
また、失敗やミスに対する親の対応も重要です。
子どもが間違えたとき、つい【なんでこんな問題もできないの?】【もっとちゃんとやりなさい】と言ってしまうこともあるでしょう。
しかし、自己効力感が育つ家庭では、ミスや失敗を否定せず、【失敗したって大丈夫だよ】【その分、次に気をつければいいんだよ】といった声かけをしています。
つまり、失敗を責めるのではなく、挑戦した事実を評価する姿勢があるのです。
さらに、子どもの力を信じ、それを言葉にして伝える習慣も効果的です。
【あなたならきっとできると思う】【これまでがんばってきたじゃない】といった言葉は、子どもにとって心強い応援になります。
とくに、うまくいかないときや壁にぶつかったときに親からこうした信頼の言葉をかけられると、子どもは【まだできないけど、やってみよう】と前向きな気持ちを取り戻しやすくなります。
とはいえ、どんな子でも自信を失いそうになる瞬間はあります。
そんなとき、親がすぐにアドバイスを与えるのではなく、まず気持ちに寄り添い、【悔しいよね】【がんばってたもんね】と共感することも大切です。
子どもが感情を安心して表現できる場を持つことは、自分を受け入れ、自分を信じる感覚を育てる第一歩です。
そして少し落ち着いたら、【どうしたらうまくいくと思う?】といった問いかけで、子どもが自分で答えを見つける手助けをしていきましょう。
また、小さな成功体験を積ませる工夫も欠かせません。
たとえば、【1日5分だけでも毎日続ける】【前より早く音読できた】など、達成しやすく、かつ本人ができた!と実感できるような目標を一緒に設定します。
こうした経験を重ねることで、【自分にもできる】という感覚が現実のものになっていきます。
そして、積み重ねた小さな成功がやがて大きな自信へと変わっていきます。
結果よりも成長そのものに親子でフォーカスすることが、自己効力感の定着には欠かせません。
テストの点数が思うように伸びなかったときでも、【前よりも集中して取り組めたよね】【問題の読み方、前よりうまくなってたよ】といった視点で成長を見つけ、言葉にして伝えることが重要です。
これは、子どもが結果に一喜一憂しない力を養い、学習の過程そのものに価値を見いだせるようになる大きな助けになります。
親が焦って成果を求めるのではなく、子ども自身のやってみよう続けてみようという気持ちを支えることに目を向ける。
こうした向き合い方をしていることが、結果として子どもの学力を安定して伸ばす最大の原動力となります。
小学生の時点で、将来の成績の軌道がある程度見える理由は、知識量ではなく、【学びに向かう姿勢】や【日々の積み重ね方】にあります。
成績が安定して伸びていく子は、家庭で自然に【考える力】【学習習慣】【自己効力感】が育てられています。
これは特別な教材や早期教育ではなく、日々のちょっとした声かけや親の接し方によって形づくられるものです。
子どもの可能性は、環境と関わり方次第でいくらでも広がります。
まずは今日から、正解よりも【考えたこと】をほめ、失敗も挑戦として認め、学びを日常に溶け込ませる関わり方を意識してみてください。
その積み重ねが、将来の大きな力になります。