今回は【学力の高い子の親が『絶対にやらない』NG習慣とは】と題し、お話をしていきます。
YouTube版
エール出版社より本が出版されました。
小学3年生から4年生で気をつけるべきことを詳しく取り上げています。
kindle出版しました。unlimitedでも読めます。
完全に無料で読めるコミックエッセイです。
↓こちらはアマゾンの縦読みfliptoonです。
キンドルとは違う読み心地かなと思いますので、読み比べもしてみてください。
内容は一緒です!
透明教育ママの絵日記 教育系コミックエッセイだけど役に立つ可能性ゼロ【ブログ放置編】
新作です。
kindleのジャンル別ベストセラー獲得しました!
ありがとうございます。
小学生の学力には、驚くほど大きな家庭の影響があります。
恐ろしいことに、親自身が子ども時代の頃はその影響力の大きさを深刻に考えることがなく、自分が親という立場になってから【やっぱり家庭の影響力は無視できない】【自分の親は意外と教育を大切にしていた】【放任主義過ぎだったら自分が小学生の頃に何もしなかったのは100%自分の責任とは言えないな】と色々と過去を振り返って思うこともあるでしょう。
実際に子育てをしていると、賢い子に遭遇すると【この子、地頭がいいのかな?】【やっぱり進学塾に通ってるから…】と思うこともありますが、学力が高い子どもほど、家庭の中に共通した環境や習慣があったりします。
その共通点とは、特別な勉強法や教材ではなく、親の関わり方です。
学習習慣が自然と身につき、自分から勉強に取り組める子は、【親に追い詰められたから】ではなく、【親が学びや努力を支える関わり方をしてきたから】こそ育っています。
逆に言えば、子どもの学力を下げてしまう親の関わり方にも、一定のパターンがあります。
それは、悪気がなくても、無意識にやってしまっている【NG習慣】です。
たとえば、【ちゃんと勉強しなさい!】と繰り返し、成績や出来で叱る、他の子と比べてしまう。
どれも親として【よかれ】と思ってしまいがちな行動です。
しかし、こうした関わりは、子どものやる気や自己肯定感を静かに削ってしまいます。
長期的には、【勉強=怒られないための義務】になり、学ぶ意欲が育たなくなるのです。
大切なのは、完璧な親になることではありません。
子どもの可能性を広げるために、親としてどんな声をかけ、どんな環境を整えてあげるか。そのヒントを、これから一緒に探していきましょう。
そこで今回は、【学力が高い子の親が避けているNG習慣】を、メンタル編、生活習慣編、学習環境編の3つに分けて解説します。
どれも今日から見直せるシンプルな内容ばかりですので、【うちも当てはまるかも】と思いながらお聞きいただければ幸いです。
【メンタル編】プレッシャーや比較が子どものやる気を削る
まず、子どもが勉強に前向きに取り組むには、【やる気】や【自信】が何よりも大切です。
しかし、親の言葉がけや態度ひとつで、これらが簡単に崩れてしまうこともあります。
この章では、特に注意したいメンタル面のNG習慣を取り上げ、やる気を引き出すための関わり方に置き換えて考えてみましょう。
一つ目が、【なんでできないの?】と叱責で追い詰めることです。
テストの点数が悪かった、宿題をやり忘れたとき、つい【なんでこんな問題もできないの?】【何度言ったら分かるの?】と叱ってしまうこと、あると思います。
親としては【ちゃんとやってほしい】【できるようになってほしい】という思いからの叱責かもしれません。
ですが、感情的に責められた子どもは、【できなかったこと】ではなく、【怒られたこと】ばかりが記憶に残ります。
その結果、勉強そのものに苦手意識を持ち、【また失敗したら怒られる】と恐れから避けるようになってしまうのです。
このような負の連鎖を断ち切るためには、叱るより【どこでつまずいたのか】を一緒に振り返るスタンスが大切です。
【この問題、どこが難しかった?】【この考え方はどう思った?】と、冷静に声をかけることで、子どもは安心して間違いを認め、学び直すことができるようになります。
次に、【あの子はできるのに】と他の子と比較することです。
【同じクラスの○○ちゃんは満点だったらしいよ】【いとこの○○君は同じ学年の時にもうこの問題解けてたよ】という言葉も、子どもにとっては大きなプレッシャーになります。
親としては刺激になるかも、と期待して口にする比較ですが、これは自己肯定感を確実に下げてしまう関わりです。
他人と比べられ続けることで、子どもは【どうせ自分はダメなんだ】と感じやすくなり、【結果を見せたくない】【努力しても無駄】と思うようになります。
また、評価の基準が親の期待にすり替わってしまい、自分で学ぶ意味を見失ってしまうのです。
改善のカギは、【他の子との比較】ではなく【子ども本人の過去との比較】に置き換えることです。
【前より漢字がきれいに書けるようになったね】【今回は最後まで集中してできたね】と、できたことや努力のプロセスに注目して声をかけましょう。
そうすることで、子どもは自分の成長に気づき、自信を持ってチャレンジするようになります。
さらに、親として控えて欲しい言動は、正解だけを求めて【なんで間違えたの?】ばかり言うことです。
テストや宿題でミスを見つけたとき、【なんでこんな簡単な問題を間違えたの?】【ちゃんと見直ししたの?】と問い詰めている方はけっこういます。
確かに原因を知りたい気持ちはわかりますが、【なぜ間違えたか】ばかりに注目する姿勢は、子どもにとって【間違える=悪いこと】という印象を強めてしまいます。
その結果、子どもはミスを隠そうとしたり、難しい問題に挑戦することを避けたりするようになります。
勉強の目的が【正解を出すこと】にすり替わってしまい、本質的な理解や考える力が育ちにくくなってしまうのです。
ここで大切にしたいのは、【どうやって考えたのか?】というプロセスへの関心です。
【この考え方、どこから思いついたの?】【答えは違っても、ここまでの考え方はすごくよかったね】と伝えることで、子どもは【考える楽しさ】を感じ、自信を持って学びに取り組むようになります。
【生活習慣編】勉強以前の習慣が学力差を生む
さて、学力というと、どうしても【何を学ぶか】【どう勉強させるか】といった使用する教材や教え方に目が向きがちです。
しかし実は、子どもの集中力や思考力、自学の持続力に大きく影響しているのは、日々の生活習慣そのものです。
ですから、学力が伸びにくい子に共通する生活面のNG習慣を理解することはとても大切です。
学力を低迷させる原因になってしまう生活習慣の改善策についてもご紹介していきます。
一つ目が、夜型生活で朝バタバタと忙しく、夜はだらだら過ごしてしまうという生活スタイルは良くありません。
夜型生活が子どもの集中力や思考力に与える悪影響はとても大きいものです。
小学生にとって、睡眠は脳の整理と定着の時間です。
しっかり眠れていないと、記憶の定着が悪くなるだけでなく、感情のコントロールも不安定になります。
授業中にボーッとしたり、すぐにイライラしたりする場合、その背景に睡眠不足があることも少なくありません。
こうなってしまうと、勉強面で苦労するのは目に見えています。
夜遅くまで起きていると朝の準備に追われるような生活を続け、登校時点で既にエネルギーを使い果たし、その日1日のリズムが崩れてしまいます。
私も塾で仕事をしている時に、夜遅くまでゲームをしている、今でいうところのゲーム依存症の中学生に出会ったことがありましたが、集中力が異様に短く、塾でも眠そうでした。
学校でもずっと居眠りをしているということでした。
改善の第一歩は、【就寝と起床時間を一定にする】ことです。
夕方以降の過ごし方を見直し、夕食後の1時間を【勉強する時間】として習慣化すると、夜にダラダラしにくくなり、生活の質が整っていきます。
次に、リビングでスマホやテレビを常にON状態は避けましょう。
【子どもがリビングで勉強しているから安心】と思っていても、テレビがついている、誰かがスマホで動画を見ているなど、騒々しい空間になっていることは珍しくありません。
子どもが勉強している時に、周囲で楽しげなことをしている人がいると集中力が低下します。
とくに視覚・聴覚への刺激が多い環境では、子どもの脳は勉強に集中しきれず、気が散った状態で【なんとなくやったつもり】になってしまう恐れもあります。
また、こうした【ながら勉強】が習慣になると、思考が浅くなり、問題をじっくり考える力が育ちにくくなります。
改善のためには、【リビング=勉強もOKな場所】としつつも、勉強時間中だけはスマホ、テレビを一時的にオフにするルールを決めておくのが有効です。
完全な静寂が難しい家庭でも、【今だけ静かにしてね】と周囲が協力する姿勢を見せることが、子どもの集中力を育てる第一歩となります。
最後に、【うちの子は勉強が苦手】と親がベラベラと子どもがいる前でママ友などに喋っているのもいけません。
【うちの子は昔から計算が遅くて…】【国語は苦手みたいで感じの再テストを受けたんです】という会話は、一見すると自然な言い回しですし、昔の親もこうした言葉を子どもの前で何気なく言っていました。
親がベラベラ喋ることで、子どもも無意識のうちに【自分はできない子なんだ】と思い込み、努力を避けたり、挑戦しなくなる傾向があります。
また、【どうせ無理】と決めつけてしまうことで、学ぶ意欲そのものが削がれてしまうこともあります。
これは、親が思っている以上に根深い影響を与えかねません。
改善のカギは、【苦手】ではなく【伸びしろ】として見る視点です。
子どもができたこと、小さな成長を見逃さずにフィードバックすることで、できたという経験が自信となって積み重なっていきます。
【昨日より10分長く集中できたね】【前より、国語の読解問題が解けるようになってきたね】と、具体的な内容を褒めることを意識してみましょう。
それが、子どもの【やればできる】という気持ちを支える何よりの土台になります。
勉強がうまくいかないとき、つい教材や指導方法に目が向きがちですが、実はその前に親が見直すべきは生活習慣です。
しっかり眠り、落ち着いて集中できる空間で学び、そして子どもが【自分はやれる】と思える自己イメージを持てるような関わり方をしていきましょう。
【学習環境編】親が良かれと思ってしているNG行動
ところで、【子どもの学力を上げたい】と願う親は多いです。
しかし、実際には良かれと思ってしていることが、かえって子どもの学びを妨げているケースも少なくありません。
ここでは、家庭でありがちな3つのNG行動に注目し、子どもの自学力や主体性を伸ばすためのポイントをご紹介していきます。
まず、全部親が管理しチェックしてしまうのは控えるようにしてください。
【今日は宿題やったの?】【塾のプリント見せて】【漢字テストのやり直しした?】など、子どもの勉強を毎日細かくチェックするというのは、頃合いを見て徐々に子どもに任せる部分をしていくのが理想的です。
もちろん、学習習慣がまだ定着していない時期には親のサポートは不可欠です。
ですが、いつまでも親が【やらせる】【管理する】立場にいると、子どもが自分で考えて行動する力が育ちません。
いわゆる指示待ち型の子になり、親がいないと勉強しない、自分で計画を立てられないという状態に陥りがちです。
学力を長期的に伸ばすには、【自分のために学ぶ】【自分で進める】姿勢を育てることがカギです。
そのためには、まずは一部を任せてみることから始めましょう。
たとえば、【今日の家の勉強はどの教科から始める?】【何時までに終わらせる?】と、子ども自身に考えさせて選ばせてください。
そのうえで、【どうだった?】【やりにくかったことある?】と振り返りの対話をすることで、自分で判断する力が徐々に育っていきます。
二つ目が、親が【勉強しなさい!】、とこれだけを繰り返すのはNG行動です。
忙しい日々の中で、【勉強しなさい!】という言葉をつい口から出てしまう親はかなりいると思います。
けれど、この言葉が習慣化してしまうと、子どもにとって勉強は【やらされるもの】になってしまいます。
この状態が続くと、学ぶ目的が【怒られないため】【親に褒められるため】といった外的動機になり、本来の学習意欲が育ちません。
重要なのは、子どもが【自分ごと】として勉強に向き合える環境をつくることです。
そのために効果的なのが、【なんのために学ぶのか?】を一緒に考えるコミュニケーションです。
たとえば、【どうして英語を勉強すると思う?】【大人になっても役立つ力ってどんなことだろう?】といった問いかけを通して、学ぶ意味や価値を子ども自身の言葉で考えさせる。
この過程が、自学の土台づくりにつながっていきます。
そして、無関心と過干渉の両極に偏るのもいけません。
子どもへの関わりで注意したいのが、【ほったらかし】と【干渉のしすぎ】の両極端になると、子どもは親を信じなくなる、もしくは距離を置きたくなる気持ちがどんどん膨らんでいきます。
【うちは子どもに任せてます】と言い、本当に勉強の状況を一切見ていなかったり、逆に【成績も学校のノートも全部見ています】と干渉しすぎていたりすると、子どもにとってはプレッシャーや不安を生む要因になります。
理想的なのは、親子でも適度な距離感を保つことです。
放任ではなく、学習や学校生活について【最近どう?】と会話を重ね、必要に応じてサポートをする。
過干渉ではなく、【こうした方がいいと思うけど、自分ではどう思う?】と選択肢を渡してみる。
このように、【見守られている安心感】と【任されている信頼感】が両立することで、子どもの自己効力感が育ちます。
この他にも、学習机や文房具など、物理的な環境づくりももちろん大切です。
しかし、もっと大切なのは、【親が子どもをどう見守るか】という心の環境づくりです。
全てを管理するのでも、放任するのでもなく、子どもが自分でできる力を引き出すサポートを親がする、という意識をもって子どもと接することが、子どもの学力の土台になります。
子どもの学力は、特別な教材や塾よりも、家庭の中での習慣と親の関わり方によって大きく変わります。
【勉強しなさい】と言わずとも、子どもが自然と机に向かいたくなるような環境づくりこそが、最も効果的な学力サポートです。
NG習慣である叱りすぎ、他の子との比較、そして管理しすぎなどを見直すことで、子どもの自信、やる気、学習の質が確実に変わっていきます。
大切なのは、【今からできること】に目を向けることです。
少しずつ親の接し方を整えることで子ども自身の【学ぶ力】はしっかり育っていきます。