今回は【学力を伸ばすための最重要科目は○○】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
子どもの成績が伸びにくい、と感じる瞬間があると思います。
または、親自身が【あの時成績が伸びなくて苦労したな】という思い出がある方もいることでしょう。
個別の原因は色々ありますが、概ね成績が伸びない、低迷していると感じる時は国語の出来不出来を確認してみてください。
子どもによって好き嫌いの教科はあると思いますが、国語が不得意だと他の教科を頑張って勉強していてもなかなか思うように伸びない、努力しているのに結果が出てこないということがあります。
忍耐力のある子なら話は別ですが、多くの子どもたちはじっくり時間をかけて結果が出るまで努力を続けるというのが苦手です。
これは子どもだけの話だけでなく、大人も結果が出るまでじっくり続けるというのに耐えられない人の方が多いと思います。
さて、塾にやってくる子どもたちは大まかに【受験のため】【学校で学ぶこと以上のことを勉強したい】【学校の授業をちゃんと理解するために】【学習習慣を定着させるため】という理由で入ってきます。
結果を出すまでは勉強をしっかりし続けるということが求められます。
しかし、同じくらいの学力で、同じくらい勉強していても成績が上向きになるのに差が出てしまうことも珍しくありません。
学力スキルの違いも影響しているとはいえ、努力をしたらちゃんと成績上昇の軌道に乗る子もいれば、努力しているし頑張ってはいるものの本人も、そして教えている方としても【なんだか時間がかかるな】と感じる子もいます。
正直、とんとん拍子で成績が改善される子は少数派です。
中には原因がよく分からず、結局頑張っても時間の無駄と勉強を続ける意欲が低下してしまう子もいます。
これまでの努力が無駄になってしまうのは親としては阻止したいところです。
個人的に、学力を伸ばしにくくしている原因となっているかもしれないと思っているのが国語力です。
国語がどれだけできるかは、思う以上に重要で、国語力があるとたとえ算数や数学が苦手であっても、【苦手⇒そこそこできる】に改善する大きな力となると考えています。
それでは、なぜ国語が大切なのかを考えていきましょう。
1.国語力は全ての教科の土台
日本の学校で勉強する、そして受験するとなると日本語で書いてある問題を解きます。
英語に関しては大学受験であれば全て英語ということもありますが、そういう例外を除くと【日本語の問題文を読んで答えを導き出す】が基本です。
問題文を理解できなければ正しい答えを導き出すこともできません。
しかも、国語は他の教科と違って苦手な単元をピンポイントで選べないという特徴があります。
例えば、理科であれば生き物や植物系が苦手というのが分かっていれば、その単元を重点的に復習して理科の力の底上げをしていくことができます。
社会や算数も同じように【この単元がよく分からない】【この単元のテストの点数が低かった】というのは子どもも把握しています。
ただ、国語は【漢字だけが苦手で他は大丈夫】【漢字はパーフェクトだけれど読解問題が壊滅的】という子は滅多にいないくらい、【気がついたら高得点が取れなくなった】という何となくぼんやりとした感じで成績が低迷していく教科です。
国語自体が成績を上げていくのが極めて時間のかかる科目ですし、苦手な子にとっては漢字練習を増やしたり、読解系の問題に取り組む時間を増やしたりと過酷な修行のような勉強で、好き好んで積極的に勉強する子はなかなかいないです。
そして誰もが知っている通り国語というのは全ての教科の土台となるスキルです。
国語力が低ければ、考えさせる問題、記述問題で苦戦することになります。
とくに中学生以降のテストは小学校のカラーテストとはガラリと雰囲気が変わり、本当の意味で国語力の有無が明確に分かってしまいます。
ただ、中学生になってから国語対策を頑張ろうとしても部活もあったり他の教科の勉強もあったりと国語だけに時間を注ぐのも難しくなるため、できれば小学生の間に国語力を鍛えるのが望ましいです。
学年が上がれば上がるほどそうした力が必要になるので、成績が低迷するのを防ぐためにも子どもの国語の出来不出来というものを注意して見守るということが欠かせません。
2.読解力がないとある時に伸びなくなる
学校に入ってからの勉強の流れをみていると、小学校1年生の時は算数ではおはじきを使って数字を数える、形のグループ分けや、国語では詩を読んだり、絵本の延長のようであり子どもたちが共感するような世界を舞台にしたお話を読んで登場人物の心の変化や自然を感じ取ったり、説明的文章でどういうテーマのお話なのかを考え、その話がどのように展開していくのかや【こうなる理由を説明している文章】に慣れるスタートラインであったりと、これから先の学びの土台作りといった感じです。
テストの点数も一部の子を除くと大きな差が生まれることもなく、クラス全員が【それなりにできる】という空気に包まれながら授業が進んでいきます。
小学1年生でとくに差が出やすいのは算数の繰り上がりの足し算と繰り下がりの引き算ですから、そこに気をつければ学校の授業で苦戦することはないでしょう。
しかし、学年が上がれば【クラス全員がそれなりに出来る】というクォリティーを保つことは不可能になります。
まず、問題を見たらすぐに分かるようなものが減ります。
算数では文章題が増えますし、四則計算のどれを使うのかも問題文を性格に把握しないと解けません。
そして表とグラフのような単元ではデータを踏まえて数値を正しく分類していくことが求められます。
理科と社会でもデータを扱う単元が増えるので、文章を読んで数値を見てそこから読み取れることを考えて答えを書くという勉強になります。
ちょうど学力差が出始める小学校3年生から4年生にかけて、読解力の程度が深くかかわってくる単元も登場してくるので、そこから成績が低下する、伸びにくくなるという流れになってきます。
小学校高学年になると読解力がないことが色々な教科に影響し始めて、親子で【この成績で中学に入っても大丈夫か】と不安を感じるようになります。
そして中学に入ると読解力の差で成績が決まってしまうのではないかというくらい、影響力が増します。
3.今は低学年でも読解力がないと厳しい
2020年度に学習指導要領が改訂となりました。
我が家では子ども①②と③とで比較することができますが、やはり公教育の学びが難化しているのを感じています。
まず、考えさせる学びを重視しているので、低学年の頃から意見を述べる、考えを書くということが多くなっています。
それでは、みんながそういうのが得意かというとそうではありません。
理路整然と話すことや書く力というのは正直家庭教育で差が出やすいです。
しかも、小学校に入る前の時点で個人差があるスキルですから、低学年でもすんなり理解できない子がいてもおかしくない状況だと感じています。
子ども③が小学1年生の時、夏休み前に行われた国語の大判のカラーテストでは、まるまる説明的文章が取り上げられた読解問題だったので【あれ、子ども①②の時よりも本格的な文章題を解くのが早いな】と思いました。
算数でも確実に文章題が増えています。
式に合う問題文を選ぶ宿題もありました。
子ども③が当時、【問題文を読むのが面倒な子もいる】【読むのが嫌だから適当に選んでいる子もいた】と言っていました。
低学年でも計算問題だけ、というものではなくなっています。
【どうしてこういう式になるのですか】と考えさせる学びになっているので、テストでも文章題が増えていますし、小学校3年生からの理科や社会でも説明を求める問題も普通にでてきます。
低学年の学びはぱっと見たら答えられるものが多いですが、それでも親世代の頃とは学び方が変化していることを理解してください。
【ぱっと見で分かるけれど文章題にして考えさせる学び】にシフトチェンジしています。
まとめ
子ども①が小学6年生、子ども②が小学4年生の時に学習指導要領が改訂となり、中学での学びは子ども①②共に全て学習指導要領が改訂の元で学んできています。
二人とも口をそろえて言うのが【覚えた知識をそのまま答えるのではなく知識を活用して問題を解くという学びになっている】です。
学校のテストもどの教科も読解力系の問題が増えています。
高校受験でも読ませる問題が増えているので、子どもの国語力が欠乏しているというのはかなり懸念すべきことです。
国語は力がつくまでに時間がかかります。
しかも、面倒なことの連続ですし子どもの方が結果が出る前に匙を投げてしまうことが多く、結局改善することができないということも珍しくありません。
先延ばしをすると、受験に間に合わないという子もいるので、思い立ったらすぐに国語力アップのために動き出していきましょう。