今回は【本当に賢い子に育てるなら絶対NG 勉強を強制すると子どもはどうなるの】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
子どもの学力を鍛えていくには家庭学習が必須です。
いくらお金を積んで塾通いさせても、子ども自身が家で勉強することをしなければ成績、学力が上がることはありません。
【何が何でも賢い子に!】と意気込んで親が積極的に色々な教材を準備して勉強させることは悪いことではありませんが、あまりにも親が前のめりになり、遊ぶことも禁じて長時間勉強させることや、「この偏差値を取るまでゲーム禁止」と厳しいノルマを課すと、教育虐待になります。
そんなことになれば子どもは恐怖心を植えつけられ学ぶことの楽しさを知ることもなく成長していきます。
ある意味、私の子ども時代とは真逆で親から管理されて勉強させられるわけです。
勉強する環境を整えてもらっていると、はたから見ると『子どものことを思っている親』に映ります。しかし、子どもは家庭内で息苦しさを感じるでしょう。
少しでも学力のある子になって欲しい、中学受験も検討しているから小学校低学年からしっかり勉強させたいと思うのは別に珍しいことではありません。
とはいえ、時として親の願望が交差していくと思わぬ事態を招いてしまうこともあります。
健全な心を持ち、自分のやりたいことを見つけられる子になるのが親としては一番嬉しいことですが、勉強を強制することで子どもはどのような気持ちになるのでしょうか。
1.子どもが親を嫌うようになる
子どものために教育熱心になる。
『優秀な子どもの親』になりたくて無理やり勉強させる。
勉強を強制させるということは、子どものやりたいことを完全に無視して親の意見を突き通すことを意味しています。
普通の親子であれば立場が完全に対等とはいえないにしろ、日頃から子どもと会話をして子どもの嫌なことや困っていることに耳を傾けて聞いてあげる姿勢を見せると、子どもは親への信頼感を増していきます。
親子だから何もしなくても信頼関係が築ける訳ではありません。
小さい頃から抑圧された雰囲気の中で育てられていると、子どもが自立するタイミングで一切の連絡を断つこともあります。
一方的に勉強をさせるのは子どもの心をズタズタに傷つける行為です。
遊びと勉強のバランス両立を目指して家庭学習を定着していくことが理想的です。
しかし、中には「遊びは子どもに悪影響を及ぼす」「仲良しになっても良い友達をその子の学力で判断し親が選別する」という行き過ぎた行動に出る親もいます。
こうなると子どもは遅かれ早かれ親を突き放すようになります。
ただ、親の方は子どものために色々と行動していると思っているので子どもの行動を理解することはありません。
「あれだけお金をかけたのに」「こんなに尽くしてきたのに」と恨みを口にするようになります。
子どもは子どもの人生を歩いていき、最終的には親は子育てを卒業し遠くから見守るしかありません。
ほど良い距離感を築きたいのであれば、子どもの意見を無視してガンガン勉強させることはしないようにしましょう。
2.勉強を憎むようになる
親の考えで好きでもないことをやらせる子の気持ちを考えてみましょう。
例えば習い事でバレエ教室に入会させられたが、子ども本人は水泳やサッカー、テニスなど体を動かすスポーツの方をやりたがっている。
何度も「辞めたい」と訴えても聞き入れてもらえず、教室ではやる気のない態度で過ごし先生から叱られ周囲の仲間からも白い目で見られる。
親からも「真面目にやりなさい」と説教されればバレエが嫌いになるのは当然です。
これと同じように勉強も無理にやらせると子どもが勉強嫌いになる可能性がかなり高まります。
子どもの勉強の妨げになるからと前触れもなくゲームやマンガを全部処分する親がいます。
親への信頼感が地に落ちるだけでなく、自分の好きなものを奪い去ってしまうような存在の勉強を絶対に好きにはなりません。
たとえ、将来の夢で勉強し特定の学部学科に進学する必要があったとしても、何もしなくても勉強する気力が湧いてくることはないでしょう。
一度勉強への意欲が低下すると、そこから這い上がらせるのは至難の業です。
とくに親からずっと強制されてきた子は勉強を憎むほど勉強嫌いになることもあります。
おそらく、塾で仕事をしたことのある方なら【勉強しないのでやる気を出すようにしてください】と保護者から頼み込まれたことがある、という経験を多少なりともしていると思います。
やる気を引き出すには【どうして意欲が低迷しているのか】と原因を探る必要があります。
生徒と話し合いをしていく中で、勉強を自発的にやっている子との違いが見えてきました。
それは【親が勉強勉強と家でうるさ過ぎて面倒】ということや【テストの点数や成績でしか自分のことを見てくれない】という根本的な悩みを抱えているという共通点がありました。
塾に入らせたからといって自動的に勉強することはありません。
子どもが長年の親子での勉強に対する考え方の違いや、教育虐待と捉えられてもいいような行き過ぎた親の言動により勉強を憎んでいるのです。
これを塾で全て解決するのはけっこう難しいものがあります。
やはり親の意識を変えていくことが必要なのですが、こればかりは家庭のこと、プライベートなことなので塾が直接「おかしいですよ」と積極的に家庭の問題に関わることはないです。
子どものことを思うのであれば、勉強嫌いにさせたくないのであれば親自身が勉強の進め方を「これでいいのか」と冷静に改めて考える機会を設けてみてください。
3.成績で人の優劣を決めるようになる
勉強重視、学力でしか子どもの良し悪しを見ない親に育てられると子どもはどんな性格になるでしょうか。
真っすぐに育つ子もいるかもしれませんが、歪んだ価値観を植えつけられてしまう可能性が高いです。
友達やクラスメイトを成績だけで「あの子はスゴイ」「あの子はダメ」と優劣を決めてしまいます。
中には自分が優越感に浸りたいから成績の低い子とだけ仲良くなる子もいます。
こういう考えだと、周囲から煙たがられる存在になるのも時間の問題です。
成績だけでなく、気遣いやユーモラスさ、コミュニケーション能力ややり抜く力、忍耐力のある人など評価の基準は多種多様です。
勉強重視、偏差値の高い低いで子どもを褒める、認めることをしていくと【人をどのように見るか】という判断基準の幅がものすごく狭くなります。
いわゆる視野が狭い人になり、生きていく上であまり良いことは起きません。
親が勉強を強制することは子どもの精神面だけでなく、性格を形作る上での影響も無視できないものがあります。
【誰からも好かれる子】を望むのはちょっと難しい願望ですが、最低限周囲の人から我が子が【あの人の性格はどうなのだろう】【癖が強すぎる】と思われないようにするためにも、勉強を強制するのはちょっとストップした方が良いです。
まとめ
子育ては長期戦ですぐに【こうなる】と結果が出るものではありません。
どのような子に成長するのか結果が出るのが数年先、10数年先と長い年月がかかります。
しかも、やり直しがきかないことで、その分子育てをする親も責任重大です。
子どもの個性を活かし、能力を伸ばせる家庭教育や進路進学を選ぶことが理想的ですが、実際の子育てはそんな風にキラキラ輝いてはいません。
親子でぶつかり合うこともあります。そうした紆余曲折を経た末に【こういう道を進むことができた】と子どもが胸を張って自分の人生を歩いていくことが現実的であり望ましい結果かもしれません。
ところが、親の一方的な願望で勉強重視、勉強しかさせない子育てをしていると子どもの心は壊れてしまい、親を憎み勉強を憎むと大きな問題を抱えたまま子ども時代、青少年時代、そして大人へと成長してしまいます。
子育てはやり直しがきかない分、慎重かつ子どもの特性を見極めてゆったりとした気持ちで成長を見守っていきましょう。