今回は【特定の教科ができない子の対処法】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
塾で仕事をしている時、特定の教科が苦手という子が普通にいました。
子育てをしていると、学年が上がると子どもの苦手科目というものが出てくることもあります。
それが、文系、理系科目と区別されることもあれば、【社会が苦手】などピンポイントで苦手とする教科があることもあります。
小学生の頃は主に算数での差というものを気にすることがありますが、まだ校内順位が出るわけではないので親の方も【苦手な単元をどうにかすれば良い】とパッチワークのように部分部分を直していき、子どもの学力というものが仕上がっていきます。
ただ、中学生になると5教科や3教科での総合点で校内順位、塾のテストで結果が出ます。
受験でも、一つの教科だけでなく5教科や3教科の総合点で合否が決まるので、特定の教科ができないというのは受験に置いて足を引っ張ることを意味します。
そして、高校生になると文系理系の進路選択にも影響を及ぼすため、小学生の頃に特定の教科ができない、苦手意識を持っているというのを放置するのは避けたいところです。
特定の教科ができない子が増える背景には、いくつかの複合的な要因があります。
とくに算数や英語など、習った内容をその都度ちゃんと理解していないと次に進めない積み上げ型教科は、最初の躓きがそのまま蓄積され、次第に苦手意識が強まることにつながります。
また、学習内容が抽象的、高度になる時期に理解が追いつかない子が出てくることもあります。
小学校高学年から中学生にかけて、教科の難易度は一段階上がり、単純な暗記や反復だけでは対応できなくなってきます。
論理的思考力や表現力が求められる場面も増え、学習に【考える力】がより必要になります。
ここで十分な対策を講じないと、教科ごとの得意不得意がはっきりしてきます。
そして、クラス全体のペースに合わせざるを得ず、躓いた子が置き去りになるケースが少なくありません。
そこで今回は、学年が上がってからの勉強をスムーズに理解できるためにも、未来に待ち構えている受験のことを考慮して【特定の教科ができない】という状態を回避する対処法をご紹介していきます。
できない原因を把握する
まず、【なぜ我が子はこの教科を苦手としているのか】を探ることを優先しましょう。
特定の教科ができない子が、理解できるようになり、テストで良い点数を取れるようになるためには、【なぜ理解できていないのか】を明確にすることが最も大切です。
原因を把握することには多くのメリットがあり、その後の学習の方向性を正しく定め、効果的なサポートにつなげることができます。
原因を特定することで【どこから学び直せばよいか】が明確になります。
特定の教科で躓いている子どもは、表面的には【全部わからない】と感じていることが多いですが、実際には、ある単元や基礎の理解不足が根本的な原因であることがよくあります。
例えば、算数が苦手という子でも、実は分数の足し算の理解で躓いているだけ、というケースも少なくありません。
原因を細かく掘り下げれば、【本当はできる部分】と【まだできていない部分】を分けて考えることができるようになり、適切な学び直しが可能になります。
これは我が家の子ども①②の理科の単元、社会の単元での苦手得意ということがあるので、意外とこういうタイプの子は多いと感じています。
そして、原因を明らかにすることで、子ども自身が【苦手は克服できるものだ】と実感しやすくなります。漠然と【自分はこの教科がダメだ】と思っている状態では、やる気も自信も生まれません。
しかし、【この単元のこの考え方だけが苦手なんだ】とわかれば、克服のハードルは一気に下がります。
これは、学習に対する心理的負担を軽くし、前向きに取り組むきっかけになります。
原因がわかれば、親や塾の先生など、周囲の大人が具体的なサポートをしやすくなります。
たとえば算数で【計算ミスが多い子】と【文章題の意味を理解していない子】では、必要な指導方法がまったく異なります。
原因がはっきりすれば、無駄な時間や努力を減らし、効率よく成果を上げる学習が可能になります。
このように、特定の教科ができない状態を脱するには、勉強をやらせることを貫くのではなく、一度立ち止まって【なぜできないのか】という根本原因をきちんと見つけることが大切です。
その作業を丁寧に行うことで、無理なく、確実に学力を積み上げ、自信と成果を両立させる学習ができるようになります。
基礎があいまい
さて、特定の教科ができない子が理解できるようになり、良い点数を取れるようになるためには、【基礎があいまいな状態】を早めに脱することがとても重要です。
基礎とは、いわば学習の土台です。
算数では四則計算、英語では基本的な単語や文型、国語では語彙力や文の構造理解などが基礎にあたります。
これらの基礎がしっかり身についていると、応用問題や新しい単元にもスムーズに対応できるようになり、結果としてテストの点数も安定して高くなります。
基礎が身につくことで、【わからない】と感じることからくる不安や苦手意識が減ります。
たとえば、算数の文章題で躓く子どもは、その根本に【引き算やかけ算の意味があいまい】【計算ミスが多い】といった基礎の問題を抱えていることが多いです。
基礎がしっかりしていれば、問題を読んで「どう解けばいいか」が自然に見えてくるようになります。
この【わかる感覚】は勉強の自信につながり、学ぶことへの前向きな姿勢を育ててくれます。
英語でも同様で、小学英語や中学校1年生の最初に学ぶ基本単語やbe動詞、一般動詞の使い分けが理解できていれば、長文読解や文法問題にも対応できるようになります。
逆にここがあいまいだと、どれだけ単元が進んでも、根本がぐらついているため理解が深まらず、すぐに行き詰まってしまいます。
こういうタイプの子は塾でもかなりいました。
また、国語においても、語彙や接続語の理解、文の構造をつかむ力が基礎となります。
読解力がないと感じる子も、実は文の意味を正確に追う力が弱いだけで、そこを強化すれば一気に理解が進むことがあります。
基礎をしっかり固めることで、勉強の効率が上がり、テスト前に詰め込む必要も減ります。
日々の授業内容が理解できるようになるため、学習の遅れを感じることが少なくなり、学校生活全体に自信が持てるようになります。
つまり、基礎があいまいな状態を脱することは、【できない】から抜け出し、【自分はやればできる】という感覚を得る大きな一歩です。
この変化は、成績だけでなく、学ぶ姿勢そのものを前向きにしてくれる大きなメリットにつながります。
毎日少しずつ勉強する
ところで、特定の教科ができない子が現在の状況を改善していくには【毎日少しずつ勉強する】が非常に効果的です。
1日数分でも苦手な教科を継続して学ぶことは、学力を安定させるうえでの最も基本であり、確実な方法です。
毎日勉強することで、知識の定着、苦手意識の克服そして自信の形成という3つのメリットがあります。
毎日少しずつ繰り返すことで長期記憶に定着しやすくなります。
たとえば、英単語や漢字の暗記、計算練習なども、1日10分でも継続すれば、1か月後には大きな差になります。
短時間でも日々取り組むことで、知識が自然と定着し、【忘れにくい学び】を経験することができます。
また、毎日の積み重ねは苦手意識の克服にも有効です。
特定の教科ができない子は、しばしば【わからない】【できない】という不安やあきらめを抱えています。
しかし、毎日短い時間であっても学ぶことで、【今日は少しだけわかった】【昨日よりできた】という小さな成功体験を積むことができます。
このような体験の繰り返しが、教科への苦手意識を薄め、前向きな姿勢を育てます。
さらに、習慣としての毎日勉強は、子どもにとっての自信にもつながります。
誰かに言われて渋々やるのではなく、【自分で続けられた】という経験は、勉強だけでなく他の場面でも自立心や責任感を育てます。
日々の積み重ねによってテスト前に焦る必要がなくなり、落ち着いて試験に臨めるようになります。
こうした勉強スタイルを確立すると、苦手教科の点数も改善していき、成績の安定にも直結します。
1日15分でも良いので、毎日決まった時間に机に向かうように話し合いを重ねて実行していきましょう。
勉強を【特別なこと】から日常の一部に変えることで、自然と勉強が継続しやすくなり、短時間でも毎日触れることで【慣れ】が生まれ、少しずつ内容も入ってきやすくなります。
