今回は【小学生の今がカギ!中学で失速する子の特徴とは】と題し、お話をしていきます。
YouTube版
エール出版社より本が出版されました。
小学3年生から4年生で気をつけるべきことを詳しく取り上げています。
kindle出版しました。unlimitedでも読めます。
完全に無料で読めるコミックエッセイです。
↓こちらはアマゾンの縦読みfliptoonです。
キンドルとは違う読み心地かなと思いますので、読み比べもしてみてください。
内容は一緒です!
透明教育ママの絵日記 教育系コミックエッセイだけど役に立つ可能性ゼロ【ブログ放置編】
新作です。
kindleのジャンル別ベストセラー獲得しました!
ありがとうございます。
【小学校ではよくできていたのに、中学に入ってから急に成績が下がってしまって…】
そんなことを感じたり、ママ友との会話の中で耳にしたことのある方は少なくないです。
小学生のうちは、毎日の授業をしっかり聞き、宿題もきちんとこなしていれば、ある程度の成績は取れます。
小学校の通知表も三段階でユルッとしたものですから、【よくできました】が多い子なら、親から見れば【順調に育っている】と感じやすい時期です。
ところが、中学校に入ると状況は一変します。
定期テスト、内申点、教科ごとの難易度がアップし、校内順位や塾のテストでの偏差値などから的確に子どもの学力が測定されます。
【ただ真面目】だけでは乗り切れない現実に、多くの子どもが直面します。
そして、そこで【小学生の時は優等生だったのに】と思わぬ伸び悩みを経験する子が出てきます。
実はその失速の兆しは、小学生のうちからすでに見えていることが少なくありません。
【勉強ができている=このまま順調にいく】と思い込んでしまうと、大切なサインを見落としてしまうこともあるので、注意が必要です。
だからこそ、子どもが小学生の段階で【中学で伸び悩む子の特徴】を知り、親としてどうサポートすればよいかを把握しておくことがとても大切です。
そこで今回は、【なぜ中学で失速してしまうのか】【小学生のうちに見えてくる共通点とは】【中学以降も伸び続ける子に育てるために今すべきこと】に関して3つの章に分けてお伝えしていきます。
中学での学びにスムーズに移行し、トップ高校を目指せる伸びる土台を今から一緒に作っていきましょう。
中学で失速する子が増える理由と背景
まず、小学校のあいだは成績も良く、先生からの評価も高かったのに、中学に入った途端、急に成績が下がってしまう失速型の子は決して珍しい存在ではありません。
実際、地域の進学高校を目指す家庭でも、中学1年の1学期までは上位をキープしていたのに、2学期以降から失速…というケースは少なくないですし、そういう失速をした子と出会ったこともあります。
では、なぜそうした現象が起こるのでしょうか?
そういう現象が起きてしまう大きな理由は、小学校と中学校で学習の質と量が一気に変わるからです。
小学校では、1日に扱う内容が少なく、ゆっくり丁寧に教えてくれます。
子どもたちは【わかったつもり】で乗り越えられる場面も多く、勉強ができているように見えることがあります。
しかし、中学ではそうはいきません。
授業スピードは速くなり、テストも単元が終わればその都度行われていた小学校時代とは異なり、年に数回の定期テストでは、1回のテストで広範囲が出題されます。
しかも、テスト期間は1日、2日間ですから、学習計画を踏まえていかに日頃から勉強できているかが好成績を残せるかのカギを握ります。
また、教科も増え、科目ごとの難易度も格段に上がります。
特に数学や英語などの積み上げ型教科では、わかったつもりのまま放置された苦手が、一気に成績のブレーキとなって表れます。
そして、中学に入ると、定期テストや提出物の管理、日々の小テスト、内申点の評価など、学習を取り巻く環境が複雑になります。
このときに求められるのが、自分でスケジュールを立て、着実にこなしていく【自学力】や【計画力】です。
小学校では、先生や親が勉強のペースを作ってくれていたかもしれません。
提出物を期限を過ぎても、忘れても、余程のことがない限り先生から本気で叱られることはありません。
しかし中学では、自分の力で管理し、理解し、定着させる力が問われるのです。
つまり、勉強そのものの難しさだけでなく、勉強との向き合い方・習慣の違いが、成績に大きく影響するようになります。
そして、意外かもしれませんが、小学校時代に要領よくこなしていた子が中学で苦戦することもあります。
たとえば、【暗記力だけで乗り切ってきた子】【親誘導型で言われたことをやるのは得意な子】【自分で考える経験が少なかった子】【今習っている単元だけを効率的に勉強していた子】
こうしたタイプは、中学で【応用力】【思考力】【持続力】が求められたときに、伸び悩む傾向があります。
一方で、小学校時代にミドル層よりやや上の成績でも、コツコツ努力する習慣が身についていた子は、中学に入ってから力を発揮することもあります。
もちろん、中学で失速してしまう子どもたちは、決して能力が劣っているわけではありません。
多くの場合、【中学の学習環境に向けた準備】が不十分なまま入学してしまっているだけなのです。
・自分で考える力
・自分で計画して学習する力
・学ぶことへの前向きな姿勢や習慣
これらの土台がないまま中学の荒波に放り込まれれば、どんなに小学校時代に優秀だったとしても、思うように成績が伸びないのは当然と言えるでしょう。
だからこそ、小学生の今から【中学で求められる力】を意識して育てていくことが大切です。
【失速しやすい子】の特徴5選
さて、中学で【まさか、うちの子が…】と失速してしまうケースの多くは、実は小学生のころからその兆しが現れています。
ここでは、とくに中学以降の伸び悩みに直結しやすい、小学生時代に見られる5つの特徴をご紹介します。
【今は順調だから大丈夫】と思わずに、当てはまるポイントがないかチェックしてみてください。
1.【わかる=できる】と勘違いしている子
授業中に先生の説明を聞いて【わかった!】と感じた瞬間、子どもは満足してしまいがちです。
しかし、【わかる】と【できる】は似て非なるもの。
理解した気になっても、実際に自分で問題を解いてみなければ本当に身についているかはわかりません。
このタイプの子は、復習や演習を軽視しやすく、定着力が弱いため、中学で学習量が増えるとついていけなくなることがあります。
単元が終わるごとにテストが行われる小学生時代は優等生という立ち位置を築いても、継続して学んだことを復習するという習慣が身についていないと、中学での勉強やテストで良い結果を残すことは難しくなります。
また、基礎の積み重ねがないため、応用問題や複雑な文章題に弱くなり、【急にできなくなった】と感じやすくなります。
2.【言われたことだけ】やる受け身型の子
小学校では、先生が細かく指示してくれるため、与えられた課題をきちんとこなしていれば一定の評価が得られます。
しかし、【やるべきことを自分で見つける】経験をしてこなかった子は、中学で一気に苦戦する傾向があります。
たとえば、【宿題はできるけど、テストでは点が取れない】というケースは、受け身学習が染みついているサインです。
このタイプの子は、授業の理解が浅くても自ら復習せず、試験前になっても【何をやればいいのかわからない】と手が止まってしまいがち。
中学では自走力が必須になります。小学生のうちから【自分で考えて動く】習慣をつけることが重要です。
3.読解力が弱く、文章を正確に読み取れない子
【うちの子、算数は得意なんだけど文章題になると急にダメで…】という声はよく聞かれます。
これは、読解力の弱さが原因であることが非常に多いです。
問題文の意図を正確に読み取れないため、間違った理解で答えてしまったり、設問の条件を無視して解いてしまったりすることが起きてしまいます。
また、理科・社会の教科書を読む際にも、【何が大事なのか】【どんな順序で書かれているのか】【こういう結果となった原因は何か】が把握できず、暗記に頼りすぎる学習に陥る傾向があります。
英語でも、単語や文法は覚えていても文脈理解ができないため、長文読解で苦戦するようになります。
読解力はすべての教科の土台。
弱いまま中学に進むと、あらゆる場面で苦労します。
4.テストで【ケアレスミス】が多い子
【もったいないミスが多い】【分かっていたのに間違えた】
こうした言葉が繰り返される場合も、注意が必要です。
たしかにケアレスミスは誰にでも起こりますが、頻度が高い場合は、集中力の欠如・見直し習慣の未熟さ・作業の雑さといった背景があります。
我が家の子ども①は、簡単な計算問題でミスをすることを繰り返してきました。
小学生のうちは笑って済まされることも多いですが、中学では1点が内申や順位に直結します。
高校生になっても改善できなければ、それこそ人生を左右する大学受験で涙をのむことにもなります。
ケアレスミスの積み重ねが自信喪失につながり、やがて【自分はできない】と思い込んでしまう子も少なくありません。
今のうちに、【落ち着いてていねいにやる力】【見直す習慣】を身につけておくことが大切です。
5.家庭で【勉強=やらされるもの】になっている子
勉強時間は長いのに、やらされ感が強く、自主性が感じられない子、というタイプは、中学で一気に失速しやすい傾向があります。
反抗期や思春期に入ると、【親に言われたからやる】という動機だけでは通用しなくなります。
その結果、親の声かけに反発するようになり、学習量そのものが激減してしまうのです。
今の時代では、スマホで動画視聴やゲームに逃げるということになるでしょうか。
また、こうした子は【勉強=つらいもの】というイメージを持ちやすく、好奇心や探求心が育ちにくくなります。
中学以降も自分で学び続けられる子に育てるには、小学生のうちから【勉強は自分の未来のためにやるもの】というマインドセットを育てておく必要があります。
これら5つの特徴に1つでも当てはまる場合は、今から意識して見直していくことが大切です。
中学で伸び続けるために小学生の今からできる3つの対策
ところで、【中学で失速しない子】に共通するのは、決して特別な才能や要領の良さではありません。
むしろ、【自分で学ぶ力】や【考える習慣】、【当たり前に勉強を続ける環境】など、日常の中で少しずつ育まれる力が、そのまま中学以降の伸びしろにつながります。
ここでは、小学生の今から取り組むべき3つの対策をご紹介します。
1.家庭で【自学力】を育てる環境づくり
まず大切なのが、子どもが【自分で学習の段取りを組む力】=自学力を育てることです。
小学生のうちは、親が【宿題やったの?】【勉強しなさい】と声をかけることが多いかもしれません。
しかし、それでは子どもは【やらされている】感覚のまま。中学に入るとその受け身姿勢では通用しなくなります。
日々の声かけも、【宿題やった?】から【今日はどこを、どんな順番でやる予定?】というように、自分で考えて学習を進める流れを意識させることが大切です。
最初はうまくいかなくても大丈夫。小さな成功体験(自分で考えて進めた→うまくできた)を重ねることで、子ども自身の【自分でできる】という自信が育ち、自然と行動に変化が生まれます。
2.読解力・言語化力を日常で伸ばす習慣
どの教科でも【伸びる子】に共通するのは、文章を正確に読み、深く考え、自分の言葉で説明する力を持っていることです。
この力は【読解力】と【言語化力】が土台になっており短期間では身につきません。
だからこそ、小学生のうちから家庭で日常的に育てていくことが重要です。
おすすめは、毎日の読書+親子の会話です。
読んだ本について【おもしろかった?】ではなく、
【なぜそう思ったの?】【登場人物の気持ちはどうだった?】など、一歩踏み込んだ問いかけをしてみましょう。
このような対話を繰り返すことで、子どもは【理由を考える】【筋道を立てて話す】【他者の視点を理解する】力を自然に育んでいきます。
これらは、国語だけでなく算数の文章題、理社の記述、英語の読解などにも直結する、学力のベースとなる力です。
正直、子どもが成長すれば親子の会話も減っていきます。
我が家は家の中が狭いので、四六時中顔を合せていることもあり、ベラベラと会話する家庭ではありますが、子ども①②の話を統括すると、【親とほとんど話をしない子も普通にいる】と言っています。
普段から会話を意識していると、成長してからも子どもは【親と会話するのは楽しい】と思い、難しい時期である思春期に突入してもある程度の会話をキープすることにもつながります。
3.勉強を習慣化し、当たり前にする生活リズムの定着
【うちの子、やる気がないんです】と悩む方は少なくありません。
ですが、実はやる気を引き出すよりも大切なのは、【やる気がなくてもやる仕組み】=習慣の力です。
ポイントは、勉強を特別なものにせず、【当たり前】にしてしまうこと。
たとえば、
・毎日決まった時間に机に向かう
・リビングで勉強して親がそっと見守る
・短時間でもいいから毎日続ける
こうした取り組みを積み重ねることで、子どもにとって勉強は【がんばるもの】ではなく、【生活の一部】になります。
また、【机に向かう】という行動自体への心理的ハードルが下がることで、自然と自分から勉強を始めるようになります。
子どもはリズムの中で生きています。
小学生の今だからこそ、無理のない範囲で習慣の土台を築いていくことが、難化する中学の勉強に立ち向かえる力を育てることにつながります。
これら3つの対策は、どれも小学生のうちから少しずつ始められるものです。
【今はまだ先の話】と思わずに、今だからこそ身につけられる力があるという視点で日常を見直してみてください。
中学で成績が伸び悩む子どもには、共通した背景があります。
それは【能力不足】ではなく、小学生のうちからの学び方・考え方・習慣の差にあります。
逆に言えば、小学生の今だからこそ、【中学で伸び続けるための土台】を育てることができます。
自分の頭で考える習慣を、日々の声かけで育てる。
読書や親子の会話を通じて、考える力・表現する力を伸ばす。
勉強を特別なことではなく、生活の一部にしていく。
このような日々の積み重ねが、後の大きな差につながっていきます。
【今の成績がいいから安心】ではなく、【これからも伸び続ける子】に育てるために、小学生の今こそ大切にしたい学びの姿勢を意識していきましょう。
中学での失速は、決して突然起きるものではありません。
今日から始める親のサポートが、子どもの未来を変えていきます。