小学1年の難所は算数だけではない | 元塾講師 透明教育ママ見参!!

小学1年の難所は算数だけではない

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今回は【小学1年の難所は算数だけではない】と題し、お話していきます。

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ありがとうございます。

子どものいる家庭にとって、小学校に入学することは一大イベントです。

送迎が必須だった幼児期の保育施設とは異なり、子ども達だけで通学するということもあります。

下校に関しても、親の付き添い、おじいちゃんおばあちゃんが待っているという家庭もありますが、家に帰るのは子どものみです。

学校の中に学童クラブがない時は子ども達だけで移動するというのも珍しくありません。

 

自分で行動することが増える小学1年生は学校でも授業を受けて勉強するという人生が始まります。

親にとって、小学1年生の一番気にすべきことといえば間違いなく算数の繰り上がりと繰り下がりの計算です。

 

スラスラ計算できるかどうかで、算数に対する苦手意識を持つかどうかが大袈裟ではなく決定してしまうくらい重要な単元です。

そこを上手く乗り越えられるよう勉強させる、通信教材を活用する、公文や学研に通わせるということをします。

しかし、小学1年生の難所は算数だけではありません。

他にも、気をつけるべきことがあります。

 

1.読解力の個人差はかなり大きい

2020年度から小学校の学習指導要領が改定となりました。

その際、「主体的・対話的で深い学びの視点から何を学ぶかから、どのように学ぶのかも重視した授業を行う」ということがリーフレットにも記載されていました。

 

受け身ではなく、児童生徒自らが勉強する授業を小学校、中学校そして高校で行いますよ、ということです。

そういう学び方に切り替わっていき、実際の小学校のテスト、中学受験や高校受験そして大学受験でどのような変化が起きているかといえば、「問題量がボリューミーになっている」「文章題の増加」です。

このほかにも記述問題が増えていますが、まずは読解力がないと太刀打ちできない内容になっています。

そして、読解力や語彙力というのは学校の学び以上に家庭で差が出やすいスキルです。

小学校に入る前に子ども達が過ごしている保育施設に通っていると、どの子も本に触れる機会はありました。

保育士さん、幼稚園の先生が読み聞かせをしてくれます。

差が出るのはそれ以外の場、つまり家庭になります。

親子の会話の質、日常的に本を読んでいるかどうかなど小学1年生の時点でかなり個人差が出ます。

 

自分の子ども以外の子と会話をすると「すごいお話が上手」「語彙力あるな」と感じることがあると思います。

そして、その反対のこともあります。

 

教科書を一目見てスラスラ読める子もいれば、普段から本を読む機会がほとんどない子は語句の区切り方を考えて、何度も止まるということがあります。

 

それでは、読解力の差は学年が上がれば縮まるのかと言えば、そう簡単にはいきません。

本やマンガよりも動画視聴を好む子もいるでしょう。

普段から本を読まない、最近では漫画も読まない子もいるので「読む読まないの差は親が意識しない限り近づかない」と感じています。

 

生まれてから6年、7年で子どもの読解力の差ができている。

しかも公教育は思考力重視ですからそれに伴い入試問題も「読ませる」になっています。

問題を理解しているかどうかを見極めるには、文章題を増やすのが一番理にかなっています。

「読めるか・読めていないのか」が重要性を増している時代ですから読解力がないと入試で苦労することになります。

 

まだ小学1年生と軽く思わず、「ちょっと本でも借りてこよう」「学習漫画を利用しよう」と活字に慣れさせるようにしていきましょう。

 

中学受験、高校受験と聞くとまだまだ遠い先のようなことに思えますが、読解力は短期間で慌てて対策をして伸びる力ではないです。

 

2.生活科では論理的な文章の書き方も学ぶ

小学校1年生と2年生で学ぶ生活は3年生での理科と社会に向けて観察し考える力を学ぶ教科です。

1年生の代表的な観察がアサガオの観察です。

学校に入ってそんなに経たない頃に種を植え、水やりをして芽が出てくる頃から授業で観察ノート、または紙に書いて絵を描いて、と観察の基本的なことを記す作業をスタートします。

夏休みは家に持って帰ってきて、アサガオの花の絵を書いたり、夏が過ぎ、枯れて種ができるまでの様子まで書きとめます。

 

この観察をして気がついたこと、変化したことを書くという一連の流れは社会に出てからも大いに役立つスキルです。

これを6歳や7歳の頃から学校の授業を通じて身につけることをしています。

私が子どもの頃は、アサガオの観察がそういう意味合いを持つなんて意識したこともありません。

ただアサガオの種を受けて色は何色かな、とか花が咲いたけど赤系だったな、種はいつとれるかな、とのん気なものでした。

 

さて、アサガオの観察では子ども達が気がついたことや変化したことを書きますが、今の小学生は「私はアサガオのこういう点が気になりました。なぜならば」という論理的な文章の書き方を先生から教わっています。

何となく、というあいまいな表現を避けて理由を明確に記すという表現法を勉強しています。

小学校では作文の書き方、作法を学ぶ機会はあまりありませんが、「自分の意見を述べる書き方」というのを生活科を通じて勉強しています。

 

これはとても重要な意味を持っていて、学校で論理的な文章作成を学んでいるので「入試で記述問題増やしても大丈夫ね」「小論文的なもの含めても平気だね」という流れが加速するのではと個人的に感じています。

跳躍し過ぎと突っ込まれそうですが、公立小学校の1年生から論理的な文章の書き方の基本を習っているので出題する側としては「こういう文章を書くのを勉強してきましたよね」という前提で問題を作るのは間違いではありません。

 

しかし、当然ながら学校でテンプレートを学んでも子どもがそれを活かせているかどうかはまた別の話です。

やはり家庭で読解力や語彙力を鍛えていくことも大切です。

学校の教育が変わってきているということは、子ども達の人生で避けては通れない受験も小学1年からの学びもその範囲に入っているということを忘れないでください。

 

3.生活リズムが乱れると学校生活を元気に過ごせない

小学校に入ると勉強が始まりテストも受けるので勉強の理解度が点数でハッキリと出てしまいます。

学校生活も、時間割通りに進みます。

学童クラブに通う子は学校が終われば夕方、場合によっては19時頃までそこで過ごします。

保育所とは異なりお昼寝タイムのないので、朝起きて学校に登校して帰宅するまでずっと起きている状態です。

 

体育もあり、行間休みは外遊びにも行き、授業も受けて学校に慣れてきたら掃除もしてと小学生の一日はアクティブです。

毎日元気に過ごすには、しっかりと睡眠をとっていることが不可欠です。

ほんの少し夜遅くまで起きていても大丈夫だろう、と思ってしまうと大切な睡眠時間が奪われてしまいます。

小学生になったタイミングで寝かしつけを辞める家庭もあると思います。

何と言っても、ある程度の時間がかかる作業です。

その時間を別のことにあてたいという思惑もあるでしょう。

しかし、寝かしつけが面倒だからと子ども任せにする、眠くなれば勝手に寝てという方針だと一日の疲れが残ったままの状態が蓄積されていきます。

 

勝手に眠ってくれればそれに越したことはないのですが、小学生になっても寝る時間は親が誘導してお布団に入り、寝かせるということをして睡眠時間を確保していくことが、小学1年生の学校生活を元気に送る上で不可欠な条件です。

 

親としてはテストの結果も気になるとは思いますが、ちゃんと先生の話を聞いて授業を受けることができないと単元の理解には至りません。

寝不足気味で頭がぼや~とした状態で授業を受けても定着するのが難しくなります。

 

非常に地味なことであり、当たり前のことですが「元気に学校に通って一日を過ごして授業を受ける」ということをしないと、テストで結果を残せなくなります。

 

まとめ

小学校入学は子育てにおいて大きな節目の時です。

親から離れていく第一歩であり、勉強というこれから長きにわたり子どもの能力が測られる世界がスタートすることを意味しています。

 

小学1年生の学びは基本的なものばかりなので、先取り学習をしている家庭からみると物足りなさを感じるかもしれません。

おそらく、繰り上がりと繰り下がりに気をつければ良いと思っている親も少なくないでしょう。

しかし、算数だけに気をつけるのではなく他のことも意識しておくようにしてください。

 

1年生も様々なことを学んでいます。

子どもの話から【こんなことを勉強しているんだ】と親の方も色々と気がつくこともあります。

『一年生だからこれに気をつける!』と決めつけず、広い視野を持って様子を見ていきましょう。

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